鈴木智彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『積読チャンネル』で紹介されていた本。
表紙が情報多すぎで読む前から笑ってしまいます。
映画『マンマ・ミア・ヒア・ウィ・ゴー』を観た著者が、映画の中で『ダンシング・クイーン』が流れた瞬間この曲をピアノを弾きたいと思いついてからピアノを習い始めて発表会で『ダンシング・クイーン』を弾くまでのお話。発表会はうまくいくのか…。
著者はヤクザ雑誌のライター。なのであちらこちらの比喩にドスが効いていて、それが面白い。巻末の参考文献の多さにびっくりしました。面白可笑しく書いているけれど、至って真面目です。
私自身、バイオリンを1年前に始めたので、大人の習い事の事情に「そうそう」と、激しく同意しました。
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Posted by ブクログ
「ようこそ、21世紀の日本に残る最後の秘境へーーー」
この書き出しにとにかく引き込まれてしまった。
読んだきっかけは、暴力団ってなんで悪いことしてるのは明らかなのに捕まらないの?という子供のような疑問から。
密漁はその理由が明確だった。
現行犯(人)、潜水機、獲物、これら3点が同時に存在してないと証拠とはならず、検挙できないためだ。
また、一昔前までは捕まったところで3年以下の懲役、または300万円以下の罰金にしかならなかった。無期懲役もある覚せい剤に比べれば極めて安全なシノギだったらしい。(現在は3,000万円以下の罰金で、これは個人に科せられる最高の罰金額)
彼らはなぜ密漁をした -
Posted by ブクログ
「練習すれば弾けない曲は無い」「ピアノ講師に二言は無いわ」
レイコ先生がカッコ良すぎる。
ドスやらチャカやら物騒な言葉が飛び交う世界に生きてきた極道界ルポライターが、ひょんなことからABBAの『ダンシングクイーン』を弾くためだけにピアノ教室に通うことを決意する。
当然と言うべきか、未経験の中年男性を受け入れようとする教室はなかなか無い。
そんな中現れたのがレイコ先生。キャラがとにかくカッコ良い。ピアノでメロディを歌うように弾けるようにする為に、まずはメロディを歌わせたり。「貴方なら弾ける。You can dance」はシビれた。
終章は発表会。全くの初心者だった著者が、忙しい仕事の合間を縫 -
Posted by ブクログ
これぞ実社会という感じで、面白すぎる内容の本。漁業のヤクザな世界を知ることができます。魚好きの日本人は必読でしょう。でも、この本をそれでも魚を食べるのか?と問われても、美味しい魚を食べることをやめる日本人はほぼいないでしょう。それだけ日本人の生活から魚は切っても切り離せない、魚とヤクザも切っても切り離せない、ということは日本人とヤクザは……
なぜかかなり前から気になっていた本で、最近漁業にふれる機会が増えてきたので、勉強のためようやく購読したのでした。解説も含めて楽しかったです。
特に元道民として、根室に関する項目はなるほどという感じでした。確かに自分が行ってたお寿司屋さんも、「昔のカニは全部 -
Posted by ブクログ
文章が上手い、というか、私好み。ぐいぐい読める軽快さと、ピアノへの溢れる愛。
「練習すれば、弾けない曲などありません」
若くて美人のレイコ先生に励まされて、52歳からピアノを始める作者。本業はヤクザ暴力団専門のフリージャーナリストなんだけど、ピアノの発表会の前に、
“自分のメンタルがこんなにも弱いことを知って愕然とした。
二十年以上、暴力団に脅され続けた経験は無意味だったということか。”
と言うところは爆笑した(^^;
“練習しないと弾けないの。弾ける人は練習をしたの。難しい話じゃない。”
“練習をすれば上手くなる。練習をしなければ一切上達しない。”
この言葉は、本当に当たり前 -
Posted by ブクログ
土用の丑の日が近づいてきているので、鰻はどんな闇ルートで流通してるのか気になり読んだ。
鰻は約5割が裏ルートで流通していると聞く。
これは裏ルートを使わないと必要な量の鰻が手に入らないからだ。
必要悪なのだろう。
鰻は天然で取らず、養殖すればいいのではないか?という声も上がるそうだが、鰻は完全養殖はできず、シラスは養殖のために必要となるから、現状では無理だそうだ。
したがって、シラスを手に入れるためには裏ルートが必要となるのだ。
この本は鰻に関する闇だけではなく、生態についても説明してくれるのが良い。
鰻の生態は人を魅了するものがある。
生物学的な魅力も教えてくれるのが、この本の良いところ