鈴木智彦のレビュー一覧
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ネタバレピアノは大人になってから習った方が面白い、というのはまったく個人的な見解だけれど、興味を持ったことに大人になってからチャレンジするのは、やっぱり面白いことなんだよ、とひしひしと感じられた。
私自身は、子どものころから高校生までピアノを習っていて、数年前からもう一度レッスンに通っているんだけど、かつて苦行でしかなかったツェルニーも、「なぜこれをするとよいのか」とか、「ここからどんな得るものがあるのか」とか、習う過程の先が見通せるようになった今の方が、圧倒的に面白い。
ついでに言うと、昔、通っていたところ(先生の個人教室)には1つ年下に、すごく上手い子がいて、絶妙に比較されるのがいやだった。
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Posted by ブクログ
密漁の3パターン
・漁師が漁獲制限を超えるかもしくは許可されていない海産物を捕獲するケース
・漁業権をもたない非漁業者が漁に出るケース
・海水浴客などが知らずに定着性の海産物をとるケース
自分の中での密漁は、漁師や非漁業者が真夜中に
漁を行っているイメージだったが、
正規の漁師が1つめのパターンで上限を超えて取ることもあるらしく、さらに黙認されていることもあるようなので意外性を感じた。
また、普段市場で並んでいるものは漁師がとったものと信じてやまなかったが、ヨコモノも流れてきており、ヨコモノと分かっていながら仕入れている現状があるということに驚きを隠せなかった。
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Posted by ブクログ
溝口氏と鈴木氏の対談形式で最後まで行く。
教養としてのヤクザ、といったら、まずはヤクザの定義とか、どういう組があり、勢力はどうで、シノギやらヤクザ専門用語解説といったところ体系的なところを期待したのだが、基礎知識があるのを前提で話が進んでいくものだから、なんとなくそうなんだろうなで読み進めてしまうところも多かった。面白かったが、タイトルから期待したのとは少し違ったかな。面白かったのは、ヤクザというのは個人事業主の集まりで、暴力団とは互助会みたいなものというとこまりというところ。映画やドラマで描かれるヤクザのイメージがあまりに良すぎて、強くて不器用で悲しい過去をもち兄貴と弟のギリ人情の世界かと思 -
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鈴木智彦、望月衣塑子、西崎伸彦、鳥集徹、ほか『日本の黒い聖域』宝島SUGOI文庫。
2022年1月に刊行した宝島社新書『日本のタブー3.0』を改訂し、再編集、文庫化。忖度報道に終始する大手メディアが報道しない『聖域』をテーマにした15本の記事コラムを収録。
新型コロナワクチン。新型コロナウイルス感染症が5類になってからは感染状況が詳しく伝えられず、どう対処すべきか全く解らない。未だに会社では何人か感染者が出ているが、マスク着用が個人の自由とされたので始末に負えない。製薬会社や政府の広告収入が目当てでワクチンの副作用や接種後の死亡例を伝えないマスコミ。ワクチンを接種しようが、感染するし、感 -
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日本は魚介類の宝庫で、寿司や刺身など海産物の恩恵を多分に受けている。そして、我々が口にする魚介類は当たり前のように日本の漁師が釣ってきたものか、海外からの輸入と思っている。
しかし、この本が明らかにするように、ウニやアワビ、ナマコなどは密漁によるものも数多く流通しており、我々の口にも入っている。また、肉や野菜と比べ物にならないほど、産地偽装も横行している。
昔から漁師は腕っ節が強く、護岸警備の観点からもヤクザとの関係が深く、今でも豊洲市場の関係者にはその辺りが曖昧になっている人も多いが、そうしたことも密漁ビジネスにヤクザが関わっている理由の一つかもしれない。
山で山菜を取るのは自由なのに -
Posted by ブクログ
本書は、ヤクザ専門誌の元編集長(えっ⁉︎)鈴木智彦さんの体当たり潜入ルポです。5年もの身を削る取材を通して、組織的な密漁、ヤクザの介在をあぶり出していきます。
何と言っても、著者の現場主義的な執念に頭が下がる思いです。
三陸アワビ密漁団と海上保安庁の攻防、流通ルートを探る築地4カ月潜入労働、北海道の中国発「ナマコバブル」、銚子のヤクザのドン、北方領土問題とカニ、ウナギの国際密輸等々、余りにも広範囲で、その深く暗い闇に衝撃を受けます。
私たち消費者側も、理解と意識改革など、できることから始める必要がありそうです。飽食、〝映え〟を求めるインスタ、グルメを煽るマスコミと飛びつく私たち…。学生