国弘喜美代のレビュー一覧
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50歳の誕生日を目前にしたアメリカの人気作家のもとに、1通のファンレターが届く。差出人はイギリスに住む中年女性。料理をキーワードになんとなく文通(!)が始まり、やがて作家はパリで会うことを提案する……。まあ、ありがちな話だよなと思いながら読んでいたが、中盤から予想外の方向に進んでいき、最後は満足のた...続きを読むPosted by ブクログ
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いわゆる信頼できない語り手もの。ストーリーがどうとかじゃなくてストーカーの心理ってこんなんなんかなと思う。
謝辞にある与謝蕪村の俳句の見事な翻訳とやらが気になる。Posted by ブクログ -
CIAで分析官として勤務しているヴィヴィアン(ヴィヴ)とその夫であるマットの物語。ヴィヴはロシアのスリーパー(米国に潜伏している工作員)を調査して夫のマットの写真を見つける。それを境に、マットに対する疑念と子供たちを守る母親としての本能が葛藤する。
著者が元CIA職員であるためか、物語の展開が非常...続きを読むPosted by ブクログ -
ロシアに情報を売り渡していたジム・ニコルソン。彼がどのようにCIAで勤務しロシアに近づいていったか、それをCIAとFBIがいかに逮捕に結びつけたか。前半のここだけでも諜報と防諜の世界について勉強できる。さらにジムが捕まってから息子のネイサンが利用されるんだけど、その過程には悲しみすら覚える。Posted by ブクログ
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分かりやすい面白さではなく、後からじわじわ来るような面白さが癖になる短編集だった。
ミステリー、SF、奇妙な味…
この何とも言えない読み味が良い。
徐々に這い上がってくる恐怖が味わえる表題作はお見事。
この不穏さがたまらない。
『5セントのお月さま』の起承転結はかなり好き。Posted by ブクログ -
・フレドリック・ブラウン「死の10パーセント」(創元推 理文庫)を読んだ。私はフレド リック・ブラウンをほとんど知らない。どちらかと言ふとSF 作家だと思つてゐた。さうではあるがミステリー作家でもあつ た。「フレッドは“二面を持つ作家”で、SF作家としてもミステリー作家としても同じくら いよく知られ...続きを読むPosted by ブクログ
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スミソニアン博物館に鳥類画家として勤務するロニのもとに、歳の離れた弟から、実家で一人暮らしをしていた母親が手首を骨折して入院しているとの連絡を受ける。母親は、認知症のようだとも言う。介護休暇を申請して実家に戻ったロニは、母親の日記や手紙を読むうち、子どもの頃に事故で亡くなった父親の死の真相を探り始め...続きを読むPosted by ブクログ
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これはホラーなのか? ホラーやサスペンス物の最後読み終えた後のスッキリ感がないかな 結局なに?って感じかな
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サイコものというより、過去と向き合うサバイバルか。しかし、どこまでが…なのか、まさか全てが?再生はしたのかな。Posted by ブクログ
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ずっとレックスの思いが過去や現代を行ったり来たり。幼児虐待や監禁の話はかなり読んでいるので、謳われてるサイコサスペンスとはあまり思わなかった。Posted by ブクログ
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モーテル裏の湿地に、ふたりの女の死体が並んでいる。という冒頭から始まるのだが、犯人に関しての描写がことごとく少ないというか無いに等しい。
主に16歳の少女クララとカジノホテルのスパで働いているリリーのふたりの目線で描かれている。
クララは、叔母のクラブの稼ぎと占いの店で凌いでるのだが、家賃を滞納...続きを読むPosted by ブクログ -
ニュージャージー州アトランティックシティ。叔母のデズとともに暮らす少女クララは、他人の強い思いをビジョンとして視ることができる能力を持っていた。その力を使った占いで生計を立てていた彼女は、ある日行方不明になった少女を捜し出してほしいという依頼を受ける。その日を境に、女性たちが傷つけられる不吉なビジョ...続きを読むPosted by ブクログ
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アメリカのティーンエイジャーを含む若い女性の悲哀が描かれている。タバコや酒そしてドラッグを普通に経験し、金を得る手段として手っ取り早く売春で稼ぐ、そこに男につけ込まれ悲しい運命を辿る。
この小説は犯罪というサスペンス性より若い女性達の心理面が丹念につづられ、手を差し伸べて救ってあげたい同じ女性として...続きを読むPosted by ブクログ -
CIA分析官ヴィヴは、米国に潜むロシア工作員の調査に心血を注いでいた。二年に及ぶ暗闘の末、ついにその手がかりを掴んだヴィヴ。だが目にした機密画像に衝撃を受け、彼女は当局への報告をためらう。なぜならロシア側の重要人物として映し出されたのはヴィヴの夫、マットだったのだ!最愛の人物の裏面を知った彼女は決断...続きを読むPosted by ブクログ