橘木俊詔のレビュー一覧
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ネタバレ格差をどうやって測るか。高所得者と低所得者の差、貧困率、高所得高資産の割合、など。
結果の格差か機会の格差か。
トップ何名かの高所得者の所得が総所得に占める割合、ジニ係数、アトキンソン指標、タイル指標、対数分散、などがある。
最も単純で頻繁にも値いられるのはジニ係数(再分配後)。日本は一気に拡大した。先進国の方が格差が大きい。
相対的貧困率=中位所得の50%に満たない所得の割合。国際比較が容易。
生活保護基準、絶対的貧困率、相対的貧困率は、2006年で14%、どれも大差はない。
若者と高齢者に貧困者が多い=若年層の採用控え、高齢者の仕事がない、など。
生活保護の補足率が20%程度、西欧では50 -
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本書は経済学の歴史から、格差問題にどのように向き合っていたかを分析・解説し、現代の資本主義社会における格差の実態と課題を分析している。
富裕層と貧困層の格差が拡大している背景として、富裕層に有利な制度が多く、一度貧困層になってしまうと抜け出しづらい状況であると指摘している。国家として格差を是正する施策を打っていく必要があると説かれている。
国の施策はすぐには変わらないだろうし、個人的には現状の状況を把握し、自分にとって有利になる政策や補助の情報にアンテナを張り、うまく活用できるようにしたいと思った。
本書の意図とは外れてしまうが、格差があろうがなかろうが、個人の考え方、工夫次第で幸福にはなれ -
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スポーツによる地域の活性化というものに最近興味があり、関連する作品を読んでいます。
本書は、「プロスポーツを進行することがその地域の活性化に大いに貢献する」ことが本旨となっています。オリンピックや箱根駅伝などを例にしながら、スポーツにおける東京一極集中、商業主義、勝利至上主義などの課題を挙げた後、昨今のプロ野球球団の地方移転、Jリーグの発足と発展、Bリーグの発足、アイスホッケー・アジアリーグなどの紹介しながら、最近のスポーツの地方分権化の内容を描き、効果を検証しています。
少し前の内容であり、若干古い面もありますが、著者が主張するように、地域に根付き、地域住民の応援によるプロチームが増え、それ -
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世帯の格差が広がっている理由は「女性の就業、収入」
以前は高収入の夫の妻は無業で、低収入の夫の妻はその収入を埋めるために就業していた。
しかし現代ではそうでなく、高収入の夫を持つ妻も働いたり、低収入の夫でも無業の家庭があるという。
また、前者の高収入、高学歴、高職業の世帯を「パワーカップル」低収入、低学歴、低職業の世帯を「ウィークカップル」という。
高学歴は高収入に、低学歴は低収入になる傾向があるが、高学歴、高収入、高職業という同類婚が増えつつあり、高学歴であるほど結婚子育て中も就業継続するためにそれも格差の1つである。
そして最後には、現代は離婚も多く、専業主婦はリスキーな選択であるた -
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ネタバレ<目次>
第1章 なぜ一発試験依存が進んだのか~大学受験の不都合な真実
第2章 入試罪悪論~なぜ「公平性」が求められてきたのか
第3章 変わるエリートと大学の姿~教育はどう変わったのか
第4章 世界で求められる大学の変容~研究はどう変わったのか
第5章 「大卒=非エリート」時代の大学論~何のための公平か
<内容>
思ったほど新しい考えは載っていなかった。既存の話を裏付けた感じ。タイトルはもっと一発試験に「公平性」がない、と言うのかと思ったが…。知識偏重の件はあまり追及していない。まあ、大学への期待も変わったし、著者の言う、研究者の大学と実学の大学に分ける、という考えが妥当な所だろう