あらすじ
私たちの人生を本当に豊かにするのは、「遠くのオリンピック」ではなく、「近くのチーム」である! 野球、サッカー、バスケット……スポーツの世界は一極集中から地方展開へ! かつては、「地元にプロスポーツチームがある」のは大都市圏に限られていた。ところが現在では、全国ほぼすべての都道府県に「地元を本拠地とするプロスポーツチーム」(野球、サッカー、バスケット、アイスホッケーなど)が存在する。この画期的な状況は、何を物語るのか。格差研究など、経済データに基づく社会分析の第一人者が、「中央集権から地方分権へ」という日本社会のキーワードに重ね合わせつつ、その意義を多方面から分析する。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
野球、サッカー、バスケ、ホッケーと4大スポーツの実情と今後発展するにはどうすべきかについて論が展開されており、参考となった。やや野球寄りではあったので、他のスポーツは自分でもっと調べたい。
Posted by ブクログ
スポーツによる地域の活性化というものに最近興味があり、関連する作品を読んでいます。
本書は、「プロスポーツを進行することがその地域の活性化に大いに貢献する」ことが本旨となっています。オリンピックや箱根駅伝などを例にしながら、スポーツにおける東京一極集中、商業主義、勝利至上主義などの課題を挙げた後、昨今のプロ野球球団の地方移転、Jリーグの発足と発展、Bリーグの発足、アイスホッケー・アジアリーグなどの紹介しながら、最近のスポーツの地方分権化の内容を描き、効果を検証しています。
少し前の内容であり、若干古い面もありますが、著者が主張するように、地域に根付き、地域住民の応援によるプロチームが増え、それがまちづくりや地域活性化につながる事例が増えているように感じます。今後もこの流れを継続できるよう、見守っていきたいと思っています。
▼プロ・アマ共通の経済効果
①スポーツ競技場や施設の建設
②競技を行う選手と競技を観にくる人が、特定の地域の一定期間集まることで発生する効果(入場料収入、宿泊費・交通費・消費財などの支出、会場などで働く人の人件費やそれに派生する商品需要の増加など)
③選手が用いるユニフォームや靴、運動用具、トレーニング用機器などの製造と販売
④一般の人が趣味で利用するスポーツサービスの提供から生じる効果
⑤国内において半ば日常的に開催されているスポーツイベントによる効果
<目次>
はじめに プロスポーツの振興が地方を活性化する
日本のプロスポーツチーム一覧
序章 「東京一極集中」は何が問題なのか
第1章 「スポーツの中央集権」が生み出す功罪
1 2020年東京オリンピックこそ「悪しき中央集権」の象徴
2 東京集中の象徴、箱根駅伝競走の功罪
3 東京発スポーツメディアの功罪
第2章 プロスポーツはすでに「地方分権」にシフト
1 プロ野球の地方移転
2 日本野球機構(NPB)以外の野球組織
3 地方大学野球部の躍進
4 Jリーグの地方分散
5 バスケットBリーグの発足と現状
6 アイスホッケー・アジアリーグ
第3章 プロスポーツが「地方都市」で繁栄する効果
1 スポーツ繁栄の一般的効果
2 コミュニティ活性化の事例
3 J3から見る地域スポーツの現状と課題
4 市民球団というあり方
第4章 地域のライバル意識による「ダービー・マッチ」
1 メジャーリーグの「ダービー」
2 サッカーの「ダービー・マッチ」
3 日本における「ダービー・マッチ」
終章 プロスポーツ「地方展開」のさらなる可能性を探る
Posted by ブクログ
<目次>
序章 「東京一極集中」は何が問題なのか
第1章 「スポーツの中央集権」が生み出す功罪
第2章 プロスポーツはすでに「地方分権」にシフト
第3章 プロスポーツが「地方都市」で繁栄する効果
第4章 地域のライバル意識による「ダービー・マッチ」
終章 プロスポーツ「地方分権」のさらなる可能性を探る
<内容>
発想はいいと思う。撰だって亡くなったグッチーさんが、岩手県紫波町に作った体育館を独立運営させるためにVリーグを引っ張ってきたが、基本はこの発想である。ただ、この本は安直に過ぎた。データだけから分析し、おそらく本人は一切日本各地にも、アメリカにも行っていないだろう。