橘木俊詔のレビュー一覧

  • 経済学部タチバナキ教授が見たニッポンの大学教授と大学生

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    ざっとめくった感じアオリほど刺激的な論調ではなくむしろまともで今の大学の問題点をちゃんと指摘していると思う。特殊な論調とかあんまり見られない。基本的にはアメリカ型のちゃんとした研究とちゃんとした教育をしよう、って感じ。上から下までの大学の取材もしている模様。





    「実際、私が日本でヒアリングをした大学の中にも、教授が論文を書くと減俸処分を受けるというケースがあった」p.104。これはちょっと信じにくいがなんか背景事情があるんではないか。

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    2020年06月15日
  • ニッポンの経済学部 「名物教授」と「サラリーマン予備軍」の実力

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    大学の経済学部について、研究・教育・育成する人材の3つの視座でまとめられている。新書なので関心を誘うトピックと内容が、やわらかい文体で書かれている。日本の経済学説史というより、研究・教育の主体となる機関と教員を主な対象としている点で、高等教育論としても捉えられるのではないかと思った。

    帝大がマル経だった理由が旧制高校と法学部の存在があったからであり、戦後も東大・京大にマル経が復職し、近経より優勢だったところから、同学部の歴史が始まるのが興味深い。国の政策と学問は別だったということか。これに対して阪大が、財界からの支援・アメリカ様式の大学院・旧帝大・学外からの人材登用という4点で近経の研究が盛

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    2015年01月10日
  • ニッポンの経済学部 「名物教授」と「サラリーマン予備軍」の実力

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    日本の大学の経済学部をテーマとし、各大学の経済学部を研究面、教育面から解説。正直、あまりアカデミックな内容ではなく経済学部をめぐるゴシップ的な内容が中心。
    帝大ではマルクス経済学が主流だったという話や、阪大が近代経済学のメッカとなったいきさつなどなかなか興味深いエピソードが紹介されている。
    いわゆる、底辺大学をタテマエ抜きでばっさり切っており、そういう大学は「実務偏差値」の向上に力を入れるべきだと主張している。ちょっと上から目線な気もするが、方向性としては著者の意見に賛同する。
    はっきりと書かれているわけではないが、著者の自己顕示欲が随所に感じられたのがちょっといただけなかった。

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    2014年10月19日
  • ニッポンの経済学部 「名物教授」と「サラリーマン予備軍」の実力

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    <目次>
    はじめに
    第1章   経済学部は、他学部と何が違うか?
    第2章   経済学部盛衰史①―マル経と近経
    第3章   経済学部盛衰史②―阪大が「近経のメッカ」     になれた秘密
    第4章   経済学部盛衰史③―一橋・神戸など旧高商の     実力
    第5章   アメリカンPh.D.の値打ち
    第6章   経済学者という種族
    第7章   ライバル比較ー研究力と人材輩出力
    第8章   底辺大学とトップ大学
    第9章   ビジネススクールの可能性
    おわりに

    <内容>
    『格差社会』などの著書のある労働経済学の専門家。ただ、私の記憶だと近年は、大学と受験などの著書が多かった紀がする。結構好き勝手に書い

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    2014年08月17日
  • ニッポンの経済学部 「名物教授」と「サラリーマン予備軍」の実力

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    ニッポンの経済学部というタイトルで、副題に「名物教授」と「サラリーマン予備軍」の実力とあるが、前者が中心で後者の視点は弱いように思う。学者の研究分野や大学の「学風」、人事は業界関係者以外には関心が薄いように思うし、業界関係者ならば比較的(?)知られていることが多く、左程新味はない。全体に著者のいくつかの旧著(全部読んでるわけではないが)の寄せ集め的な感じがしなくもない。

    以下は、1つ大事な指摘。メモ。
    p.205-206 「企業はトップの大学の学生に対しては成績を見てこなかったけれども、二流、三流大学の学生に対しては成績をチェックしているのです。入学時点では学力が低かったけれども、大学で何を

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    2014年07月15日
  • 公立VS私立

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    公立と私立はどちらがいいのか?
    さまざまなデータから見ているのが、おもしろかった。
    けれども、だいたい知っている(わかっている)ような内容だった。

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    2014年05月02日
  • 公立VS私立

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    著者は慶応が大好き。全般的に私学が過大評価されている感じがする。読むのに時間はかからない(読みやすい)。中立を心がけてはいるようだが全体的に旧い価値観が浸透している。今後の社会や学校に対する見通しが含まれていたらもっとワクワクして読めたかもしれない。

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    2014年04月22日
  • 「機会不均等」論 人は格差を背負って生まれてくる?

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    機会不均等、なるほどなと思います。確かにそう思わされる機会は多いです。
    データが豊富で興味深い項目が多々ありました。

    ただ、その不均等をどう解消すべきか、という著者の意見や見解については個人的には賛同できないものや反感をかんじるもの、他国はともあれ日本には馴染まないのではと感じる箇所が散見されました。
    その辺りは著者も了解済みの印象もありますが…。
    更に言い募ってしまいますが、どなたかも書かれてたように、突っ込みが甘いと言うか、「論」というにはちょっとまとまってないのかなと、データに徹した方が良かったんではと感じました。
    第1章が読みにくいです。

    しかしこのようなことを考えるきっかけとして

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    2014年01月06日
  • 「機会不均等」論 人は格差を背負って生まれてくる?

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    機会不平等というテーマは設定は面白い。しかし、読んでいても、社会のなかでもまれて働いている人の息遣いが聞こえてこない。データから明らかにしようとしているが、その分析が実際に働いている人たちの感覚から乖離していると感じる。結局、90年だいから言われつづけている、格差再生産論と同じ内容ではないかと思う。目新しいところは感じられない。

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    2013年11月27日
  • 朝日おとなの学びなおし! 経済学 課題解明の経済学史

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    あまり勉強していなかった分野なので、本書のタイトル通り、学び直しということで読みました。
    現代の経済問題にも示唆を与えてくれる、古典の偉大さに改めて頭が下がります。
    “Cool Head, but Warm Heart.”の精神をもって、課題に取り組みたいと思います。

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    2013年10月19日
  • 夫婦格差社会 二極化する結婚のかたち

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    以前は、高収入の夫と専業主婦、低収入の夫と働く妻、といったカップルで世帯収入の格差というのは、今ほどなかったが、今は高収入と高収入の働く妻、低収入の夫と専業主婦という家庭も多く見られるようになり、世帯収入の差が広がってきた、という内容。
    なるほど~と思うところはあるが、こういうのってそれぞれの家庭によって事情があるから、こうだからこう! って言えないなぁと思った。
    それと、図表が多くて読みにくかった・・・。

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    2013年10月10日
  • 夫婦格差社会 二極化する結婚のかたち

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    現代日本の格差社会を夫婦という観点から各種の統計を基に論じている。随所に説得力ある分析がなされているものの、著者の主観的な仮説と思われる部分も見受けられる。

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    2013年07月20日
  • 夫婦格差社会 二極化する結婚のかたち

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    社会学のレポートで使います♪
    夫婦格差や結婚、離婚の話など、保育士になるには必要不可欠な内容が載ってたと思います。
    夫婦格差をなくすには、妻がカギを握るとの内容でした。

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    2013年07月16日
  • 夫婦格差社会 二極化する結婚のかたち

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    夫婦・家族単位での収入格差の広がりが生まれていることを認識させられる一冊です。旦那の収入を補う為に妻が働く!という感覚は、時代に合わなくなってるのは驚きでした。収入=幸せ、ではありませんが、考えさせられました。

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    2013年06月09日
  • 夫婦格差社会 二極化する結婚のかたち

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    各種統計値をもとに、日本の夫婦の状況を分析。高所得なパワーカップルと低所得なウィークカップルの差が開いてきているという話。
    実感としてもうなづける話だな、と思った。高学歴、高所得の人って同じくらいバックグラウンドの人たちと結婚している例が多いと思う。話合わないだろうし。
    貧困層に母子家庭が圧倒的に多いという現状はなんとかならんもんかなと思う。女性も当たり前に男性と同レベルの所得を得られていいと切に思うんだけど、やっぱり難しいのかなー。社会構造の問題もあるし、女性自身の考え方もそれぞれだしねぇ。

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    2013年06月01日
  • 早稲田と慶応 名門私大の栄光と影

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    ネタバレ

    小樽商科大卒の筆者が語る早慶を通して、現代の大学の縮図及び将来像を語る。

    まず、本当に早慶のことを知らない人には概要書としてはお勧め。
    両校の校風や在籍学生の概略は掴める。

    ただし、後半部の大学の将来像には、恐らく反論したい読者はたくさんいるだろう。

    特に、中堅以下の大学は就職予備校化するのが生き延びる道ということ。

    中堅以下だからかそ、学ぶということに対して真摯になり、改めて学ぶことの大切さを社会に出る前に感じてほしいものである。

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    2013年05月21日
  • 夫婦格差社会 二極化する結婚のかたち

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    ダクラス有沢第2法則は成り立たなくなりつつある。
    女も稼げたほうが暮らしやすい。
    男では300万の壁が大きい
    500万超の30台以降の女性と300万男性のカップルができれば解決するがそれがなかなかできない。

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    2013年05月13日
  • 夫婦格差社会 二極化する結婚のかたち

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    夫婦をめぐる格差を論じた本

    格差を論じる切り口が新鮮でおもしろい。パワーカップルとウィークカップル。

    女性が働く環境は、欧米に比べてまだ整っていないといわれるが、日本においても女性の社会進出が加速的に進行している。

    その中で、稼ぐ女性が出現している。例えば、女性医師、一昔前では、10%前後にすぎなかった女性医師は、今や20%前後。法曹にしても、女性研究者の割合にしても同様に増えている。

    この本で興味を持ったのは、収入の高い女性が、結婚相手に選ぶどのような男性を選ぶのかということ。

    例えば、男性医師の配偶者の職業は、

    医師22.9%、医療従事者36.5%、その他38.8%

    に対し

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    2013年04月13日
  • 夫婦格差社会 二極化する結婚のかたち

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    なんとなく一般論になってたことを、客観的データで説明した本。学歴のかけあわせ、年収のかけあわせ、どちらをみてもウチは意外と少数派なんだなぁとぼんやり思う。

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    2013年03月20日
  • 早稲田と慶応 名門私大の栄光と影

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    なぜ早慶の両校がこれほどまでに地位を高めたのか? 大学格差社会を勝ち残る戦略とは? 一貫教育、人材力、研究水準など、私学の両雄、早稲田と慶応を徹底解剖。。

    この手の本はどちらかのOBの手になるとどうしても片方への肩入れを疑ってしまうが、本書の著者は労働経済学者で国立の小樽商科大、阪大大学院の出身とのこと。道理で早慶をフェアに論じているわけだ。両大学が抱える問題点の指摘はなかなか鋭く興味深い。
    (C)

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    2013年03月02日