橘木俊詔のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
前回読んだ『ポピュリズムとは何か』において、課題意識として上がった社会的分断の下となる資本主義下での格差について、経済学的な見地からの示唆を得たいと思い、本書を手に取った。
まずは日本についての現状認識だが、所得格差を示すジニ係数は先進国においては、アメリカに次いで高く、日本は所得格差が小さい国ではない、つまり格差社会と言うことができる。また、さらには相対的貧困率も高い(16.1%)。なお、相対的貧困率とは、所得の50%tile値の半分に満たない所得の人口の割合である。
本書は、日本の所得格差の現状についてみた上で、歴史的に経済学が厚生経済学をはじめとして、どのように再分配をテーマに格差につい -
Posted by ブクログ
格差と向き合って資本主義を深掘りした良書。
そう。格差。私の現状持つ問題認識と一致する。
データをもとに、現状の日本は格差が大きい国、と断言している。
私の漠然とした感覚を明らかにしてくれている。
高所得者の多くはオーナー経営者、というくだりがある。
これはまっとう。こうでなくては、と思う。
問題なのは、そうではないサラリーマン社長。
偏差値エリートかつ社内政治でのし上がり、コスト削減で利益を出し株主にいい顔
しているだけの無能経営者がのうのうと高い報酬を得ている。
これは公平感まるでなし。
末端の社員、いや、社員ですらない下請けが雀の涙、時給1000円程度の最低賃金
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Posted by ブクログ
「女女格差はある」
その原因が
男女の性差なのか
親の考え方なのか
親の経済力なのか
女性同士の軋轢なのか
それとも本人の選択なのか
なんにせよ本書では格差はあると言うことを分析結果として出してます。
結婚と離婚
子どもをもつかもたないか
専業主婦と勤労女性
総合職が一般職か
正規労働が非正規か
美人と不美人…
いろいろな比較がありますがかなりセンシティブな課題を突っ込んで分析されてると思います。
個人的にはほとんど実生活で感じてることと違わないかなと思います。
ただ子供のところはちょっと攻めすぎかなと思いました。
やっぱり妊娠中絶は望まない妊娠の場合は尊重すべきで産む方に説得するのはいかが -
Posted by ブクログ
全体の構成もグラフも文章も凄く分かりやすかったです。普通に生きていると、自分と同じような環境の人達が自分と同じような変化のない生活をしているように思ってしまいがちですが、データを通して、自分と違う国の人や自分とは違う世代の人達がどのように生きているかを知るいい機会になりました。富裕層と貧困層、教育格差あたりは特に興味を持って読めたし、自分の生活にも関連があって面白かったです。自分以外の人がどういうことを感じながらこの本を読んだか…についても興味があります。
1人の日本人として、もっと働いてもっと稼いで、もっと日本を良い国にするために還元したいな…
1度真剣に将来を考えよう…という気になれました -
Posted by ブクログ
ネタバレ「パワーカップル」「ウィークカップル」
本書はとりあえずシングルは置いといてカップルの格差拡大に言及しています。
昔は旦那に甲斐性があれば専業主婦で家を守り子供を育て
無ければ補うために奥さんが働いて
ってのが「ダグラス・有沢の第二法則」やったそうです。
今はその法則が崩れて稼げる女子がそのまま稼いで同じで甲斐性の旦那を見つけ
「パワーカップル」が生まれてきたそうです。
ただそうなると晩婚化と少子化が進んでいくとのことです。
子供は社会的に効用が高いです。
労働力としてだけではなく消費としても期待できます。
たしかに毎年何回も旅行に行くとかええトコに外食に頻繁に行くとかしないと消費性向に -
Posted by ブクログ
ネタバレ作者ご本人はいまその状況のお子さんがいたらどうするか?という問に、
「小学校、中学校までは公立で高校生くらいから私立もいいのかも」
というご意見でした。
BS日テレの久米書店リターンズという番組で紹介されていたものです。
ご本人ゲストでその本について語るのですが、
ゆとりは中学2002年から2011年、高校は2014年くらいまでっていう。
その世代についてと、いじめ問題について。
都内、大都市の偏差値の高い私立のいじめと、
郊外、偏差値の低い私立のいじめの質。
公立のいじめより私立のほうが多い理由は国が関与しているかどうからしい。
偏差値の高いところはいじめが少ない。
とか。
色々なるほ -
Posted by ブクログ
中の人でもある自分がどうコメントしたら良いものやら。
この種のことを面白おかしく書き散らしている類書も多い(それだけこの職業は、良い意味でも悪い意味でも世間から注目されているからだと思う)が、視点の次元が高いと言うのか、私と著者の感性が同じ(などと言うのはおこがましいが)なのか、ぴったりと「嵌まる」。
ムキになって否定する人も多いが、実際にいい加減なことしている同業者も居るのは事実。(多いか少ないかは別として)
学生の実態も。
「関係者がひた隠す不都合な真実」、まさにそのとおり。
まだ「上がり」には少し早い私は、これからどうすれば良いのだろう・・・