とり・みきのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ローマ時代紀元一世紀。皇帝ネロの時代。「博物誌」で知られたプリニウスの世界を描く。「テルマエ・ロマエ」がコメディタッチだったことに不満があったヤマザキマリは、今度はシリアスに描きたいと思っていたらしい。しかし、彼女はアシスタントを使わない主義。しかし今度は1人では描けない。そこで相棒に選んだのがとり・みき。凝り性の2人が描けば相乗効果で、とんでもない「博物誌的な漫画」が出来上がった。
彼らが描くローマ時代を見ると、つくづく現代の古いヨーロッパとほとんど変わらない世界が現出する。日本では弥生時代なのである。しかし、プリニウスの頭の中は、ところどころ非科学的な性急さはあるものの、科学的に世界を見 -
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個人的には好きだけど
歴史オタクの自分にとっては悪くないテーマ。
こんな作品、誰も書こうと思わないだろうしね。
一方、多くの人にとっては「皇帝ネロ」「ポンペイ」あたりがかろうじて聞き覚えのある単語程度で、全く未知の世界だと思う。
むしろ、「フィクション?異世界もの?」と思うかもしれない。
主人公も小難しい事ばかりを言うオッサンだし。
という事で、一般ウケはしない作品だろうなと思う。
新潮45→新潮で連載されていたという事で、この味わいがわかる文化好きの大人向けという事だろうか?
嫌らしい言い方をすれば、「テルマエ・ロマエ」等で大ヒットしたヤマザキマリだから描けた(描くことが許された)作品と言えるかもしれない。