無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ
ローマ時代紀元一世紀。皇帝ネロの時代。「博物誌」で知られたプリニウスの世界を描く。「テルマエ・ロマエ」がコメディタッチだったことに不満があったヤマザキマリは、今度はシリアスに描きたいと思っていたらしい。しかし、彼女はアシスタントを使わない主義。しかし今度は1人では描けない。そこで相棒に選んだのがとり・みき。凝り性の2人が描けば相乗効果で、とんでもない「博物誌的な漫画」が出来上がった。
彼らが描くローマ時代を見ると、つくづく現代の古いヨーロッパとほとんど変わらない世界が現出する。日本では弥生時代なのである。しかし、プリニウスの頭の中は、ところどころ非科学的な性急さはあるものの、科学的に世界を見つめているのが、私的にはツボである。その好奇心の強さ。
そして時々現れる現代にも通じる真実。特に三巻目の40Pから46pにかけて、おそらく「博物誌」の記述を元にしたプリニウスの呟きは、優れた人間洞察である。曰く。
「人間というのは、これだけ弱虫に生まれておきながら、やがてはすべての生き物に対して主人面をするようになる‥。素っ裸でこんな無防備な姿で生まれてくるのに、誇りだけは高生き物に育っていく‥」
「猛々しいライオンですら、彼ら同士で無意味に闘ったりはしない。しかし人間は、たいていの禍いは仲間同士で引き起こされる‥」
現代最先端の霊長類学であり、平和学だろう。
Posted by ブクログ
引き続き3、4巻。
ネロの命令でローマに呼び戻された
プリニウスですが
さっさと抜け出してまた旅に出ないと
そのうちネロに変に目をつけられる!
持病の喘息もひどくなるしね。
古代ローマ時代も
都会は空気が悪いもんだったんだ…。
ネロはどんどんポッパエアに
振り回されるようになるな。
彼女もすごい悪女というわけではなく
手に入れた自分の地位を
強固なものにしたい一心でしょうが
そこに民衆のためとかは、ない。
『テルマエロマエ』にも描かれてたけど
道路とか水道とかインフラが
すでに重要な政治的意味を持ってのが
なんかすごいなぁ。
そして、無事ローマを出立した
プリニウス一行は
ポンペイの大噴火に遭遇することに。
天地がひっくりかえるほどの災害でも
強欲な面を隠しきれない人間は
いるものなのですね(T_T)
Posted by ブクログ
ポッパエアの妄執が虚ろなネロに注ぎ込まれてゆくのを黙って見ているローマの政治家たち。寒々しい。一人の暴君が悪政を行ったという短絡的な寓話から跳躍して、陰影のある物語が展開してゆく。2巻の娼婦への虐待も、悲劇に感動し妄想を膨らませたという背景を見せて説得力がある。小さな悪が次第に加速してゆく様を見せて鳥肌を誘う。
アトレウスの若さゆえの懊悩が主観でなく客観的に描かれているのも好ましく思う。人間のドラマもこの広大な世界の一つの事象に過ぎない。重大だが些細である。
ローマを離れて快復する憂鬱にハイジを彷彿。またはラスコーリニコフを蝕むサンクトペテルブルクを思い出す。
「自分」に囚われる若者特有の気の病についても触れられる。肩を叩いてくれる大人たちが頼もしい。対するネロが哀れだ。
彼の母やポッパエアのような、取り憑かれた人の姿がリアルに感じる。最近読んだドキュメンタリー本『ストーカー加害者』の中にもいた。相手をコントロールしたい、勝ちたい、その衝動が彼女を突き動かす。
3巻は博物学的な視点の話が再び盛り返す。
プリニウスの象への憧憬が面白い。象が暴れる所を見せたくなる。キリスト教の伝道シーンなど、興味深い所が満載。そしてフェリクスの過去が気になる…どんな修行を積んだのか。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
少年・青年マンガ
少女・女性マンガ
小説・文芸
少女・女性マンガ
少女・女性マンガ