三崎亜記のレビュー一覧

  • 鼓笛隊の襲来

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    現代日本に似ている世界だけれども、
    不思議な現象、制度が紛れ込んでいる短編集。

    オチにひねりのない(というか投げっぱなし?)
    話も多いけれども、
    個人的には世界観の面白さでおなかいっぱい。

    話に出てくる不思議な現象や制度
    (鼓笛隊や覆面)が社会風刺的な
    何かの暗喩なのかなと思いつつも、
    意外と何も裏がなくまんまなのかと思ったり。

    作者は公務員時代こんなことを
    日々妄想していたのだろうか。

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    2014年11月27日
  • 鼓笛隊の襲来

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    【本の内容】
    赤道上に発生した戦後最大規模の鼓笛隊が、勢力を拡大しながら列島に上陸する。

    直撃を恐れた住民は次々と避難を開始するが、「わたし」は義母とともに自宅で一夜を過ごすことにした。

    やがて響き始めたのは、心の奥底まで揺らす悪夢のような行進曲で…(『鼓笛隊の襲来』)。

    ふと紛れ込んだ不条理が、見慣れたはずの日常を鮮やかに塗り変えていく。

    著者の奇想が冴えわたる、驚異の傑作短編集。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    戦後最大規模の鼓笛隊が発生した。

    列島上陸・直撃の被害を恐れた住民が避難するなか、鼓笛隊の襲来体験をもつ義母の言葉を受け自宅に残ったわたし。

    恐るべき鼓笛隊の真相とは……(表題作)。

    奇想天外な設定とリアルな人間描写が織りなす短編集。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

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    2014年10月06日
  • 鼓笛隊の襲来

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    小説のカテゴリの切り口を、現実世界と、非現実世界にしているが、この作者の小説はいつも迷う。
    読後時間がたつと、鼓笛隊が襲来したのかなという気持ちになる。
    私が読んだこの作者の本にしては珍しく、祝福された存在が小説の核となっている気がした。

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    2014年10月05日
  • 廃墟建築士

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    となり町戦争は昔読んだはず。「一ヶ所だけズラした設定を端正な文章で」という印象。嫌いじゃない、むしろ好きなんだけど、これを続けるのはしんどいんじゃないかなぁ、と思ったような。で、今回文庫交換会で当たって読んでみたけど、まぁ同じ感想。どれも変な設定なのにリリカルで切ないんだけど、ホンマにこれを飽きさせずに書き続けるのは大変よね。4作あるけどなかなかに甲乙つけ難い。「蔵守」がちょっとトリッキーな書き方してるけど、これはちょっと合わないような気がしてちょい落ちるかなぁ。

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    2014年08月07日
  • 鼓笛隊の襲来

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    現実的な世界の日常に、非現実的な設定が混ざりこむ不思議な短編集です。

    作者の書きたいことが明確にあり、それを分かりやすく読者に伝えようとする姿勢はこの作品でも健在でした。

    多くの話の中に過去や現在の「喪失」という要素が含まれるのが印象的で、作者の主要な主題となったのでしょうか。

    各話について細かいことを言えば、お約束ではある「お役所仕事」は無理に入れなくても、とか、設定に慣れた頃に話が終わってしまった、とか感想はありますが、作者らしい安定して面白い短編集でした。

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    2014年06月29日
  • ミサキア記のタダシガ記

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    自分の好きな作家「三崎亜記」のエッセイ。現実と非現実を織り交ぜた不思議な感覚の小説とは違い、現代の流行などについて斜めから皮肉たっぷりにバサバサと斬っていく。「タダシガ記」は同調できるところも多々あるものの、「ツブヤ記」についてはもうひねくれ過ぎ。べつやくれいの挿絵がまたいい味を出し過ぎてニヤリとする一冊。最近、ちょっとひねくれた作家のエッセイがお気に入り。「先進国」という言葉は、実は定義がなく、なんとなく人々の共通認識で成立していたことを初めて知った次第。

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    2014年05月31日
  • ミサキア記のタダシガ記

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    『ダ・ヴィンチ』、『本の達人』で連載されたエッセイタダシガ記、
    twitterを抜粋したツブヤ記、
    居酒屋甲子園体験記のケンブツ記の3構成エッセイ。

    不可思議な物語を書く人だけれど、当然ながら福岡在住の元公務員なので、その日常はごく普通である。
    こだわりや着眼点は一風変わっているけれど、そこまでおおっというところはなかった。

    最初のワープアが便座カバーを買うことについての考察が面白く、全体としてシニカルな見方が興味深かった。
    震災を挟んでの連載ということで、震災以前に書いた文章について今コメントするという形式が内容を厚くしている気がする。

    ただ、既に作品に現れているのだが、2010年〜は政治や社会問題への言及が多い。
    特に震災以降はかなりの割合で出てくる。
    主義主張についてとやかく言う気はないけれど、論壇誌ではないのだから、政治への批判が強すぎて好きになれない内容である。

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    2014年05月06日
  • ミサキア記のタダシガ記

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    三崎さんの作品は不思議な設定となんとなく失われているという感覚があるのですが、エッセイを見ると、まともな感覚の人なんじゃないかと疑ってしまう。ちなみに、感覚がまともなだけで、まともな人ということではありませんので。。。

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    2013年12月09日
  • 失われた町

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    決して嫌いな話ではないが、長くて時間がかかった。かなり細かい創造設定が盛り込まれている。(消滅/消滅耐性/分離/別体/汚染/音/珪化/消滅順化/澪引き/管理局/感情抑制/居留地/回収員/余滅/残光etc.)「となり町戦争」を途中で断念した経験があるけれど、どんな本なのかを少し想像できる材料になった。丁寧な文を書く人で、丁寧な文は嫌いではないのだけど何だか疲れてしまう。ゆっくりゆっくり読まれるべき本なのかもしれない。私が一番この話で寂しくなったのは、失われる人々より、章が進むにつれ時の経過によって自然に亡くなる人がいるというところだった。舞台が一緒の小説があるらしいので機を見てそちらの方も読もうと思う。情景がよく浮かぶ。灰色とか、青とか、硬質な薄水色の。

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    2015年12月02日
  • ミサキア記のタダシガ記

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    この人の書く小説はSFチックで理屈っぽくて以前からコロヨシなどを読んでいたのだが、今回は雑誌連載のエッセイやTwitterでの発言などをまとめたもの。物事を分解してナナメから読み解く感じの理屈っぽさは友達のオセロ王ソックリでクスッと笑える。

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    2013年07月30日
  • ミサキア記のタダシガ記

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    「三崎亜記、めんどくせー!」と思うこと間違いなし(笑)
    こうやって、日常と非日常の境がわからなくなる三崎小説ワールドができるのか……。
    ご本人が「あわい」という言葉を使っていましたが、まさしくピッタリだなと。

    三崎さんが気になった言葉についてあれこれ考察したエッセイ、Twitterでの呟き、書き下ろしレポが収録されてます。
    雑誌連載がベースなので時事ネタが多め。

    「え、そこまで話がいっちゃうのの!?」とツッコミつつも、ちょっとしたことをあれこれ考える時間がいつの間にか減っている自分に気づかされました。

    Twitterのつぶやきがそのとき書いていたと思われる小説のライナーノーツの役割や、エッセイの下書きの役割も果たしていて興味深く読めました。そして即フォロー(笑)

    書き下ろしの居酒屋甲子園レポが、くだらなすぎて面白かったです。

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    2013年07月14日
  • コロヨシ!!

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    独創的な設定なのに世界観に対する説明が一切ない。
    それなのに最後まで読める。
    すごいな。
    そしておもろいな。

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    2013年05月26日
  • 鼓笛隊の襲来

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    異常性の中に覗く日常への警句。
    シュールな設定を引き立てる淡々とした語り口は、著者のお家芸か。

    「覆面社員」は、本心を隠して理想的な役割性格を演じる内に、自分がわからなくなってしまう――そんな誰もが身に覚えのあるような病のメタファーに思われた。
    現代版『人間失格』と呼べそうな1篇。

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    2013年04月10日
  • 鼓笛隊の襲来

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    やっぱり三崎さんらしい短編集。

    ありえない世界だし
    読み終えてすっきりもできないのに
    現実を感じさせられる。

    ただひとつ、
    ボタンを押すとどうなるのかだけ教えていただきたい。

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    2013年03月17日
  • 鼓笛隊の襲来

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    この人の小説は、いつも不思議な内容です。
    この作品も、その例に違いません。

    シュールなショートショートというと、
    星新一の名前が思い起こされますが、
    星新一とも、また違うんですよね。
    星新一の場合は、シニカルな現代風刺と言う感じですが、
    この人の作品の場合は、風刺というより、
    一風変わった世界の話に尽きると思います。

    短い物語ばかりなので、一気に読んでしまいました。

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    2013年02月19日
  • コロヨシ!!

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    三崎亜記独特の面白い世界設定。「掃除」というスポーツについての小説。一見荒唐無稽な設定ながら、グイグイと読ませる作者ならではの面白さ。

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    2012年11月23日
  • コロヨシ!!

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    この人は架空の「なにか」を書くのがうまいよな。「掃除」といいつつそれは一般的な掃除とは全く異なるものだった。スポーツとしての「掃除」。でもこの人の文章からは本来存在しないはずの掃除の競技風景が鮮烈に思い浮かぶようだった。観客として競技を観戦しているかのような、実際に自分自身が舞台で舞っているかのような、空想でありながらもそのリアルさはすごい

    しかし今巻では完結しない……のかぁ…。終盤に差し掛かってからは薄々感じてはいたけど。結局最初から最後まで作中の謎はまだほとんど明かされてはいないわけで

    なにはともあれ「部活」がもう一度やりたくなる。そんな一冊

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    2012年11月17日
  • コロヨシ!!

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    架空世界の日本で、高校生が「掃除」というスポーツに打ち込む話。
    これは…SF?…異世界青春ものというか。
    少年漫画のようで、面白いです。

    藤代樹は高校2年生。
    高校だけに限られている特殊なスポーツ「掃除」を部活で行っている。
    箒のような「長物」で、羽根つきの羽根を小さくしたような「塵芥」を自在に操り、回収する競技。
    技術だけでなく芸術的な美しさも評価される。

    マイナーな部で、樹は部に入っていることを両親には隠している。それには、わけがあった…
    樹は、既に州大会新人戦で優勝した腕前。
    実は子どもの頃に祖父に「長物」を貰い、一人で練習していた積み重ねがあった。祖父はその後、失踪してしまったのだが。
    もうすぐ正式な大会に出て、優勝でもしたら、隠し通すことは出来ないが、まだためらっている。

    幼なじみの梨奈は、有力者のお嬢様で、無敵の美少女。
    何かと無理を言ってくるが、まったく太刀打ち出来ない樹。
    「彼氏失格よ」などと言われて「彼氏じゃない」と抵抗はするのだが。

    後輩の偲という可愛い少女に出会い、その優しい風情に救われる思いになります。
    だが、偲は「掃除」の強力な選手で、しかも「居留地」の流儀らしい謎めいた技を持っていた。
    「掃除」とは、もともと旧国技にも関連する実戦用の物だったらしい。
    偲とは、やがて互いに教え合うことになるのだが、ライバルでもある。

    「召喚部」で一人わけのわからないことをやっている友達も「掃除」の腕前はなかなかのもの。
    この友達とのいきさつや、数々の試合の様子などが、少年漫画ぽくて、妙にわかりやすい面も。
    試合だけでなく、「異邦郭」という社交場での「添え舞い」を仮面を付けてバイトでやっていたりと、色々なシーンが展開。
    超絶技巧がつぎつぎに繰り出されていくが、それが「掃除」っていう。
    樹たちが特訓したり、行き詰まったり、精神的な問題を乗り越えていく様子が、いきいきと描かれます。
    スポーツ物の漫画で、全然知らない競技の場合、けっこうこんな感じかなと。
    ほかに「肩車スポーツ部」とか、おかしな設定も楽しめます。

    この世界の設定は斬新で、描写も流麗で面白いんですが、謎が多すぎるのが、感情移入するのにちょっと、難ですね。
    少しずつはわかっていくのですが、そのテンポがやや遅い。
    高校生が意味も事情もよくわからないまま、ひたすら練習しているっていうのも、あり得ない事じゃないけど。

    さあ次の段階へ!
    というところで、終わってます~。既に次作も出ているので、乞うご期待!?

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    2012年10月21日
  • コロヨシ!!

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    ”掃除”がスポーツとして在る、その設定が面白い。
    そして私は”掃除”という競技を全く知らないのに、主人公が舞う姿を、はっきりと想像できるのだ‼

    作者が、何百回も見直して、ふさわしい言葉・ふさわしいリズムを探している、というだけあって、文章によどみがない。

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    2012年10月18日
  • 鼓笛隊の襲来

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    これ面白い! 短編集だけれども。
    世界のほころび隙間をあぶりだすような物語。
    表題になっている『鼓笛隊の襲来』は、”鼓笛隊”が台風のように語られていて、面白い。

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    2012年10月18日