副島隆彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ初の副島隆彦本。いわゆる「危機本」の著者としてちょっと敬遠していたところもあったのだけど、そんなに悪くもないかも。明らかに多作すぎるせいか、文章も構成も全く練られていないが、著者の熱みたいなものは伝わる。
とにかく、立派なのは「黙っていれば分からない」という、税金対策の基本をはっきりと書いてあることだろう。普通は思っていても言わないのだけど。
著者は将来的に預金封鎖や(日本国籍を捨てようとする者に対しては)出国税というかたちで召し上げられることを主張しており、実物資産、特に金(ETFはダメ)に変えることと外国に行くときは1000万ぐらいを手持ちで持ち出すことを進めている。「人間はできるかぎり平等であるべきだが、なにがなんでも平等であるべきなのではない」というのはまさにその通り。ある程度の格差是正は必要かもしれないが、現在の累進税、資産課税、相続税・贈与税の水準は悪平等だろう。 -
Posted by ブクログ
アメリカによる日本への振り込め詐欺だな。
この資産運用ってのは、どうも疎くて分かりづらかったけど、この手の本は読めば読む程、懐がかたくなるね。
もう有価証券なんて紙キレね。
しかし、物質資産が良いってのもねー。金も上がりつつはあるけども。2007年前後からプラチナなんて、半値になってるし...
がん保険は嘘くさい。
ですよね。
もっと、勉強しないといけませんな。
我が身は自分で守らねば。
1.注意深くなる。
2.疑ってみる。
3.警戒心を持つ。
著者の予想通りになっている、現在のアメリカの経済破綻、欧州破綻。
さあ、アベノミクスとやらも一過性で終わりそうだな。 -
Posted by ブクログ
日本や世界経済の動向に関する本をよく書かれていた副島氏が、宗教について書いた本です。私の場合、宗教との関わりは法事程度のものですが、菩提寺があるのは広島県のほうで、距離が離れているのであまり行く機会はありません。
従って、この本のテーマである仏教について深く考えることも少なく、仏教に関するイメージはありませんでした。この本では、日本に伝わった仏教を含む宗教について私の知らなかった多くの内容が書かれています。
例えば、仏様(お寺でよく見る阿弥陀如来等)は柔和な顔をされていると思いますが、当然、男性だと思っていました。それを、副島は、仏様ではない女神であると言い切っています。
宗教家の方が書かれた本と読み比べることによって、自分にとってどのように理解すべきか、今後の読書の楽しみが増えてきたと実感できた本でした。
以下は気になったポイントです。
・仏様(ゴーダマ・ブッダ)ではない3人の女神がいる、阿弥陀如来・観音菩薩・弥勒菩薩、この3人の女神の像は、本当はすべてイエス・キリストの奥様であった、マグダラのマリア像がガンダーラ地方(アフガニスタン、カブール)で名を変えて3世紀に中国に入ってきたもの(p12、13、19)
・釈迦は、マガダ国でヒンズー教の厳しい修行をして悟りを開こうとして失敗、6年間も修行して「こんな苦行はするものではない」と気づいた、これが悟り(p17)
・奈良の大仏は、お釈迦様ではなく、盧舎那仏(るしゃなぶつ)と言って、大日如来であり男の像である。(p20)
・曼荼羅図の中心に描かれているのが大日如来、お釈迦様(ブッダ)は、大日如来の横に小さく描かれているもの(p22)
・空海の開いた真言宗は、キリスト教とよく似ている(p22)
・イエスの弟子であるはずのペテロとパウロは、ローマ教会を作っていくときに、イエスキリストの救済の思想を捨てて、「キリストよりも自分たち僧侶を拝め」という悪質な支配の思想を作った(p23)
・キリスト教の God(ゴッド)は、神様ではなく「天」と訳すべき、本来の「神」は、町外れに住んでいる占い師や呪い師のこと(p26)
・菩薩とは、悟りを開こうとして修行している者で、悟り(ボーディ)を開いたら如来になる(p28)
・お釈迦様とイエスキリストは全く同じ思想を持っていた、この世のすべての人間を現世の苦しみから救おうとした(p29)
・仏教の中で、仏様の降臨、下生による人類の救済は、阿弥陀如来(浄土宗)と弥勒菩薩の下生による現世への来迎の姿として説かれた、これは天台宗でも真言宗でも同じ(p30)
・中国の道教の祖の老子と、儒教の祖の孔子(紀元前551-479)は46歳の差がある、70歳の老子に24歳の孔子があったという説あり(p37)
・旧約聖書は、メソポタミア文明の宗教文献の亜流であることが近年はっきりしつつある(p39)
・イエスキリストは、ユダヤ教の中の「エッセネ派」と呼ばれる清廉で厳格な宗派に属していた(p41)
・ローマ教会は、母のマリアの処女懐胎を説き続けているので、マグラダのマリアがイエスの奥様という説は困る(p48)
・鎌倉5山と京都5山で全部で10寺、京都の南禅寺は別格なので11山となる、これらは中国との貿易(御朱印船・勘合符貿易、各藩の密貿易)で儲かったお金でできたもの(p126,127)
・貿易するときには、漢文で書かれた立派な貿易文書が必要であった、これは臨済宗の坊主が担当してパトロンから手数料をもらっていた(p127)
・中国(宋、明、清)の豊かさは、1000年間、世界のGDPの25%をキープしていて、アヘン戦争から大きな衰退が始まった(p131)
・空とは無である、人は死ねばすべて無に帰る(法相宗の立場)、大乗仏教は、キリスト教のマリアさまが、阿弥陀如来と観世音菩薩となって、その中に組み込まれた(p144)
・この世の苦しみの原因はすべて、人間自身の中から生まれる「煩悩」=「渇愛」である、これをなくすことができれば、苦しみもなくなり(滅諦)、この方法が八正道である(p161)
・イエスもマリアも生身の人間であったとするのがアリウス派で、コンスタンティヌス帝もアリウス派であったし信仰している人間もずっと多かった、三位一体説(神デウス、子イエス、精霊が一体で神となる)が主流派となってローマカトリック教会を作っていった(p182)
・江戸時代になってヒンズー教の神様が、民衆仏教として参拝の対象になった、東京では目黒不動尊(龍泉寺・天台宗)や、柴又帝釈天(経栄山題経寺・日蓮宗)、神楽坂毘沙門天(善国寺・日蓮宗)(p194)
・現代の阿弥陀如来と観音さまは、コミケ(コミックマーケット)で描かれている若い女性のマンガ像そのものとなって現代に甦っている(p216)
・中国の民衆はあくまでも道教の関帝廟にいく、先祖崇拝と商売繁盛と一族繁栄の神様なので、孔子廟にはいかないだろう(p232)
・ユダヤ王国はただの王国で、帝国になったことは一度もない、ユダヤ王国は常に、ペルシャ帝国やバビロニア、ヒッタイト帝国などの属国(朝貢国)であった(p243)
2013年1月3日作成 -
Posted by ブクログ
辛辣。
極端すぎる物言いはありますが、言い切っているから印象に残りやすい。
これから「騙され」そうになる人が一歩足を止めることはできると思う。
それにしても取引の不安定さはあるし、確実に儲けられる話はあるわけないから自己責任は自己責任だけど、最近の金融機関は確かに説明不足な面もある。説明不足というより、理解させる気がないような。
確かに商品を売る時わざわざ欠点をあげつらう営業はないけど、人生さえも左右してしまう資産に対して責任感が薄いようにも思える。
でも根本は営業マン自身も理解しにくい複雑すぎる金融商品の組み合わせが出てきてること。果たして金融工学や高等数学を理解しきれている営業マンはどれだけいるんだろう。
まぁ今日本は投資市場で後れをとっているし、投資を進めようとしてる時流もあるけれど。
あと著書の発行年が2010年なので当時安全株と言われてた東電が例に挙げられていて、現状との違いを感じた。
悪い予測は当たりやすいが、希望予測ははずれる。
確かに。 -
Posted by ブクログ
以前にこの本の著者である副島氏の「属国・日本論」を読んだことがありまして、手に取って読んでみましたが、興味を持って読めたのは近代史における日本と欧州との関係を解説してくれていた点でした。
普段は多くの経済の解説をされている副島氏による、政治学に関する本は興味深く読ませてもらいました。田中角栄についてのイメージは報道を通じて私が持っていたものと比較して異なるものがありました。
一例として、国際連合は「連合諸国」と訳すべき(p200)ということを知っていれば、日本が常任理事国になるのは不可能であると理解できると思いました。また、今まで学校で習ってきた世界史は「なんだったのだろう」と10章を読んで思いました。
以下は気になったポイントです。
・伊能忠敬の作成した地図(当時の最大の戦略情報)を、自分の帰国の際に秘かに国外に持ち出そうとして発覚したのが、シーボルト事件(1828)である(p81)
・欧米の支配人制度は、古くはローマ帝国の、貴族たちの大奴隷制度による農場経営から生じている、奴隷頭として奴隷たちの管理を任された者が、フォアマン(奴隷頭)で、奴隷制大農場の経営自体をイギリス貴族から任されたのがマネージャー(支配人)である(p95)
・アメリカ独立後にイギリス資本からの支配から脱却してアメリカ人自身による企業支配が確立できたのは1920年代であった、それまではイギリス人(貴族)に雇われたアメリカ人によって経営が行われていた(p96)
・日本の企業は外側からの大株主の眼で監視できない理由は、日本の会社が運命共同体だから(p98)
・新井白石は、約20年に一度、朝鮮からやってくる朝鮮使節に対して、対等な立場で使者を迎えるように制度を改めて、幕府内で認められて150石の加増となった(p139)
・信長を暗殺襲撃したとされる明智光秀の背後には、公家や足利幕府の御家人だけでなく、豊臣秀吉も含まれていた、徳川家康はのちに豊臣家を滅亡させる大義名分として、「主君殺しへの加担の罪」を理由にしている(p140)
・平清盛や足利義満は、通貨発行権を握っていた、武家権力が、中華帝国の信用力と後押しと承認によって正当化していたことを意味する(p156)
・江戸時代の終わりまで、日本人の儒学者の知識人たちは、ずっと自分の中国名を持っていた(p157)
・1920年代に、アメリカの民族資本がイギリス支配から自立した、代表的なものとして、ロックフェラー、モルガン、カーネギー、ヴァンダービルド、グールド、スタンフォード家等である、それ以上に古い名家として、セジウィック家とド・フォレスト家がアメリカ東部の最高の名家(p162)
・東京裁判は2つのポイント(戦争開始の責任、人道に対する罪)で裁かれた、人道に対する罪は、日本軍占領地域での、捕虜や現地住民に対する個々の虐待行為を立証することで裁いたのであり、各戦線での戦闘行為を裁いたものではない(p176)
・今の国際連合は、日本語としては「連合諸国」と訳すべき、もともと日本とドイツ、イタリアの三国同盟を打倒するためにできた連合諸国が戦後も続いたものである(p200)
・田中角栄が倒された理由は、1)アメリカ政府の許可をとらずに中国にわたって日中国交回復(戦争賠償問題の解決も含んでいて、平和条約に準ずるもの)をしたこと、2)インドネシアのスハルト政権と直接、石油の安定協定を締結したことである(p207)
・田中角栄は彼の年間政治資金(数百億円)のうちの5億円をロッキード社から賄賂を受け取っているが、当時はオランダやイギリスの首相、ニクソン大統領にも賄賂や手数料が渡っていることが判明しているが、日本では報道されない(p208)
・アメリカではビジネススクール熱も醒めてきた、アメリカの産業界をダメにしたのは「ハーバード・ビジネススクール」であることを本物の実業家たちが気づき始めたから(p246)
・1543年の鉄砲伝来は、欧州から見れば「日本発見」ということになる、コロンブスが1492年にアメリカを発見したのと同じ(p252)
・日本にキリスト教を伝えた「イエズス会」は、ローマ・カトリック教会内部では少し独立した立場にある、南ドイツを強固な地盤としていて、北ドイツのルター派の宗教改革の嵐を止めるための宗教軍団(p254)
・リーフデ号でウィリアム・アダムズが日本に漂着した時のオランダ(商業で栄えた100以上の都市からなる連合体)は、ハプスブルク家の所領だったのでスペイン国王の領土であったが、1568~1648年までは独立革命戦争をしていた、その時にオランダンの商船が日本に来ていた(p261)
・イギリスが1588年にスペインの無敵艦隊を破ってから、制海権をスペインから奪い取るのに、このあと更に100年かかっている(p265)
・鎖国をしなければ、有力キリシタン大名と、堺港の豪商たちのもつ、当時最も進んだ経済力、軍事力、経済力によって、日本の徳川政権は打倒されていた可能性がある(p272)
・スペイン帝国が17.18世紀の間中、ずっとイギリスを抑えて世界覇権国でありえたのは、ペルーのクスコ銀山の銀(当時はゴールドよりも高価)であった、欧州全体の9割はクスコ銀山から運んできたもの(p283)
・アメリカは先端をいくエレクトロニクス系の技術に興味を示している、例として、大日本印刷が開発したレーダーに映らない特殊スクリーン、ミネベアがもつ真球ベアリング、マブチモーターの超小型モータ等(p309)
・オランダとイギリスのオランダ独立後(1648)の関係は、現在の日本とアメリカの関係に似ている、イギリスは穀物法や航海条例をだして国内企業を保護した、戦争(政治)では勝っても経済で負けた(p344)
・オランダ総督(ウィリアム3世)は、1688年に2万の兵を率いてイギリスへ上陸して、ジェームズ2世を追放して、自らがイギリス国王になった、これを名誉革命という(p349)
・イギリスがどんなにオランダに戦争をしかけて勝利しても決定的な勝利は得られなかった、オランダ商人の多くがイギリス国籍であり、イギリスの船にオランダから多くの投資がされていたから(p359)
2011年10月15日作成 -
Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
株、投資信託、外貨預金、FX、保険商品…。
金融で大損したマネーの屍たちの実態とは。
信頼の仮面をかぶった金融の鬼たちに資産を騙し取られないために、世界マネーのカリスマが事例をもとにお金のカラクリを暴く。
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内容はさておき伝え方に問題
文明と文化と歴史についての考察で参考になる部分はあったものの、一般的にはトンデモ論と取られてしまう話が盛りだくさん。仮にこれらのトンデモ話と取られがちな話に真実が紛れているにしても、突然の固有名詞での個人批判や前提の共有がないままトピックがあちこちにとぶ文章で読みづらいことこの上ない。対談をそのまま文字に起こしたのだろうが、新しい読者への配慮が足りない。全てが嘘や妄想というわけではないのかもしれず、程度の問題で事実も含まれるところもあるのかもしれないが、少なくともこの対談本では伝え方として失敗している。過去の議論のまとめや少し背景を説明する注釈を読みやすい形で追加するだけでも読みやすさや理解のしやすさは変わるのに。内容の正確性や事実かどうかの判断は保留するが、真剣に世に訴えたいにしては伝え方が雑過ぎて、理解できない読者をバカにする表現が散見されるところも感心しない。