藤井誠二のレビュー一覧

  • 「殺された側」から「殺した側」へ、こころを伝えるということ

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    危険ドラッグと飲酒運転の交通犯罪。上司からのパワハラ性被害。一方的な思いこみのストーカー殺人。小学生児童へのメッタ刺し殺人。…「何をしても赦せないが、反省はしてるのか?更生は期待していないが、今は何を考えてるのか?」…被害者や遺族から加害者に心の内を伝える。そして、問い質す。心無い応えに再度傷つく。もう関わりたくはないが、でも相手には忘れて欲しくない。起きた事は取り戻せない。流れる時間の中で何をすればよいのか。…心情等伝達制度の施行は2023年。136件の利用は何を物語るか。緊急レポートから推し量る実相。

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    2025年12月12日
  • 贖罪 殺人は償えるのか

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    人を殺した罪は償うことができるのか。本書はそれをテーマにした内容だ。「贖罪」という言葉で直ぐに思い浮かぶのは、人類が犯した罪をあがなうために自らが犠牲となったイエス・キリストの姿だ。私はキリスト教徒ではないが、誰もが十字架にかけられたキリストの姿を教会などで見たことはあるだろう。また凶悪犯罪を犯した者が服役中や出所後に綴った手紙や書籍を見たことのある方もいるだろう。罪を償うとは、善行を行ったり、金銭的に(特に被害者に対して)賠償したり、法によって服役し労働する、その対価を弁護士などを経由して寄付するなど、やり方は様々である。だが本質的に他人を傷つけたり、命を奪ってしまった事自体が赦される事があ

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    2025年12月11日
  • 少年が人を殺した街を歩く

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    史上最悪の猟奇殺人。巻末で少年たちのその後を知る。何もよいことなどなかった。最悪の事態を止められた人々は他にも多数いた。彼らには変化があっただろうか。コミュニティが犯した罪。同じ国、ほんの昔に起きたこと。どこかでつながっている。知ることは怖い。それでも、現実は受け止めなければいけない。…少年による事件が他に3つ。遺族が追いやられる理不尽な立場。起きた当時からは法が整備された。だが、それで終わりではない。まだまだ事件がなくならない不完全な社会。犠牲になった方々へ、考え続けることで、せめて贖罪になって欲しい。

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    2025年08月20日
  • 誰も書かなかった 玉城デニーの青春~もう一つの沖縄戦後史~

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    沖縄の歴史と今を知りたくて現沖縄県知事デニー氏のことも知りたいと思って手にした本。沖縄について佐野眞一氏のルポに心揺さぶられたけれど、この著者も客観的にでも優しい視点で沖縄についてデニー氏について書いている。沖縄アンダーグラウンドは読んでいたがこの著者の他の本も読みたい。
    政治的なことについては置いといて、沖縄タレントから県知事になった人の幼少期や青春期。デニーさん愛情深く育てられたんだなと思いました。
    それとは別に、ずっと前の知事西銘順治が沖縄の心とは?の問いにヤマトンチューになりたくて、なり切れない心だろうと言ったということにハッとしました。

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    2025年05月27日
  • 沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たち

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    何度か旅行で行った沖縄とは全く違う、自分の知らない沖縄の話だった。
    教科書では学べない、もう1つの沖縄の戦後史。

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    2025年04月01日
  • 贖罪 殺人は償えるのか

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    贖罪という言葉について、具体的な犯罪者の考え方をもとに、考える機会を与えてくれた。
    この受刑者のように、真摯に犯罪を犯した自分と向き合い、また被害者側のこともしっかりと考えて、大いに悩み苦しむ。その姿が贖罪なのかもしれない。
    刑務所の中の様子も伺い知ることができ、犯罪者の心理や生い立ちについて学ぶことができました。

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    2024年09月24日
  • 贖罪 殺人は償えるのか

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    見知らぬ人物からの手紙。長期受刑者から。塀の中で過ごし、官本を読み考えている。投げかけられた問い。贖罪は可能か?…もしも、被害者遺族になったなら。得体の知れない殺人者。恐怖が先立つ。手紙もお金も受け取れない。関わりを持ちたくない。とはいえ、加害者が安穏と暮らしているのは許せない。…過失、魔が差した。もしも、偶然にも人を殺めてしまったなら。永遠に拭えぬ罪。笑うことさえ赦されない。…人を殺す事件が起きない社会を創る。それが、これまで起きた多くの事件の被害者への贖罪なのかもしれない。それは全ての人に課せられる。

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    2024年09月03日
  • 少年をいかに罰するか

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    お二人の、少年法とその複雑なシステムに対する知識の深さ、加害者被害者両面からの深掘りや報道まで、多面的に語れる凄さを感じた。
    自分が目にするもの、聞くもの、それが本当に「真実」を捉えているのか、偏っているのか、一部を切り取ったにすぎないものなのか、単なる推測や感想なのか、しっかり考えて受け取らないといけない。

    出版から15年近く経つ。また二人で、現行の少年法とそれを取り巻く環境に関し語り合って欲しい。

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    2023年03月12日
  • 誰も書かなかった 玉城デニーの青春~もう一つの沖縄戦後史~

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    玉城デニーの青春というタイトルに魅かれた。
    玉城デニーが若い頃ハードロックバンドのボーカルだったとは知らなかった。(かつかなりのイケメン)現在の沖縄県知事という姿からは想像できないが、読み進める内に彼が歩んだ人生の軌跡を辿ることができた。

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    2022年10月10日
  • 体罰はなぜなくならないのか

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    「愛の鞭」なんて聞こえのいいものじゃない、教師と生徒という不均衡な立場の間で行われる体罰はただの暴力。世代間で継承される暴力は伝統でも何でもない。

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    2022年06月13日
  • 沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たち

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    沖縄の売春街の歴史に関する本。実際に働いていた人をはじめ、売春街に関わった様々な立場の人に取材をして書かれていた。
    沖縄の人間だが、新たに知った事実もあり勉強にもなったし、考えさせられる内容だった。

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    2021年09月23日
  • 沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たち

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    藤井誠二『沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たち』集英社文庫。

    2010年代の始めに浄化運動により消滅した沖縄県の売春街の記憶に迫ったノンフィクション。

    戦後の長き間、米軍により支配され続けた沖縄県。米軍によるレイプなどの性犯罪や性病の蔓延を緩和するために造られた色街。当時は、稼ぐ手立てが無かったり、借金のために売春に手を染めざるを得なかった女性も多く居たようだ。支配されながら生きるために身を削った女性たち。

    やがて、時代は変わり、それでも色街はスタイルを変えながら生き残るが、時代の要請により消滅を余儀無くされた。色街が消えた今もなお米軍が沖縄県に留まり、米軍による性犯罪は無くなら

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    2021年06月08日
  • 「少年A」被害者遺族の慟哭(小学館新書)

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    未成年者による犯罪があった際、いわゆる「特定班」と呼ばれる人たちが、匿名掲示板等を駆使して、「少年A」を特定する。もちろん、違う人を犯罪者にしてしまう危うさもあるが、たとえ本人だとしても、それは私刑にしかならない。未成年者の犯罪に対し、これからの社会がどうしていくかは、大きな問題だと思った。
    それにしても、未成年犯罪者とその保護者に対して民事裁判で勝ったとしても、その賠償金の徴収は被害者という事実には納得できない気持ちが湧いた。

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    2021年04月29日
  • 17歳。 (4)

    購入済み

    現代社会の闇

    クソ親や無関心な世間、保身しか考えない若者。この日本の現代社会をどう変えていったらいいのか。落ちるとこまで落ちた人間の方が国はたすけてくれる。一方で被害者達はいつまで経っても報われない。日本は残念な国になってしまった。

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    2021年02月27日
  • 沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たち

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    「日本は沖縄を犠牲に発展してきた」
    沖縄が日本に返還されてから、あと数年で50年が経過します。
    僕が生まれる少し前にはまだアメリカに属していたという事がとても不思議です。
    関東地方で生まれ育ってきた僕から見ると、沖縄はとてもおおらかで楽しそうで羨ましいなあと単純に思っていました。青い空青い海、皆踊って歌って・・・。子供頃はそんな風に思っていたし、今でも頭の中にぼんやりそういうイメージが有ります。

    本書は沖縄が第二次世界大戦終結から、産業も無い中でどれだけ女性の稼ぐドルに依存して発展してきたのか。米軍兵からどれだけの性暴力や殺人行為を受けてきたのか。色町という場所の存在から沖縄の戦後75年を見

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    2020年03月16日
  • 沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たち

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    ネタバレ

    沖縄に降り立てば灼熱の太陽と南国特有の熱気そして「なんくるないさ」と大らかな人々が出迎えてくれる。しかしそこは約19万人もの命が奪われた太平洋戦争唯一の国内戦地であり、1972年まではヴィザとパスポートを必要としたアメリカであった。構造的矛盾が生み出した歪と闇の緩衝機関が「真栄原新街」を代表とする特飲街であった。

    本作品はその沖縄の特飲街を取材対象としたルポタージュであるがとにかく内容が濃い。「売春」がテーマだけに負のオーラが強く読んでる側の体力が削られるが、しかしそれに対価する内容だ。特飲街の歴史的生い立ちから従事した人々の生活と今昔、当時のメディアの捉え方など、あらゆる角度から「売春街と

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    2019年06月29日
  • 沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たち

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    「新町」の様々な「当事者」に取材をし,そこから「新町」の歴史と今を描き出している。これだけ多角的に描き出しているにもかかわらず,それでもまだ「全貌」は見えてこない。むしろ「全貌」などないのだと思う。

    基地という外圧によって虐げられてきた沖縄の中でさらに虐げられる存在があったこと,虐げられた中でも生きなければならなかったこと,生きるとは何かということ,様々なことへと思考が導かれていく。

    「他者」は近くて遠い。改めて自覚させられる一冊でした。

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    2019年05月01日
  • 死刑のある国ニッポン

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    死刑存置派と死刑廃止派の二人が手加減なしで語り合う。
    お互いの主張を聞き、同意するところは同意し、反論するところは反論する。当たり前のことだけど、これができない人が横行している世の中で、この二人のやりとりは貴重だと思う。

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    2019年01月03日
  • アフター・ザ・クライム 犯罪被害者遺族が語る「事件後」のリアル

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    なかなか当事者になることがないだけに現実味がないのですが、当事者自身も以前はみんなそうなのでしょうね。
    こういう社会的なイシューがあることをまずは認識して、選挙の時とかに気にし続けなければいけないですね。

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    2018年08月07日
  • 死刑のある国ニッポン

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    論点が明確だからか、対談本にしては筋ははっきりしている。ただし、というかだからこそ二人の主張は交わらない。

    藤井は、自ら行った多くの被害者遺族とのインタビューの後に、死刑存置に自らの意見を傾けることになったという。それは非常にアクチュアルな判断なのだと思う。しかしながら、死刑の存続の主張を、被害者遺族の応報によって立つ限り、被害者遺族がいなかった場合に死刑は必要なのかという根本的な問いに答えることができない。この点については森からも強く指摘されながらも藤井は答えを返すことができていないでいる(と少なくとも私には見える)。
    死刑が統計的に犯罪抑止に貢献していない以上(これについては両者とも同意

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    2016年05月02日