【感想・ネタバレ】沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たちのレビュー

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Posted by ブクログ 2023年10月15日

沖縄の歴史、戦後について知りたくて読んだ本。
私の祖母が戦後にバーを経営していた経緯もあり、特飲街のことは何となく知っていたけれどこれを読んで、私の幼少期に祖母に買ってもらったり連れて行ってもらった美味しいものもこの本にある米兵やお姉さんたちの恩恵を受けていたのかもしれないと思うと複雑な気分になりま...続きを読むす。
今ある生活、基地問題、平和、経済を語る前にこうした事実があったことを日本人は皆知るべきだと思います。

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Posted by ブクログ 2023年09月14日

2023.9 現実は決してきれいなことばかりではない。でも歴史と事実を知ることは人として大切ですな。

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Posted by ブクログ 2021年03月15日

読むべき本。脚色された映画のようなストーリーの本を想像していたけど、極めて社会派で中立的な立場で書かれた本だった。大好きな沖縄の知らなかった過去の側面を知れた。戦後どうやって発展してきたのか、なにを犠牲にして今の沖縄があるのか、そう遠くない昔にどんな現実があったのかを知れる本。沖縄の地名もたくさん出...続きを読むてくるが、ある程度地理が頭に入ってるから想像しやすかったし、今度沖縄に行った時にはまた違った気持ちで沖縄の地を歩きたいと思った。

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Posted by ブクログ 2020年07月15日

重いテーマだけれど、「触れられたくない」とか「放っておいてくれ」とか考える当事者も多分にいるんだろうけれど、でもやっぱり知っておくべきことなんだと思う。
ひとつ不満があるとすれば、地図を載せて欲しかった。地名が出てきても、場所とか位置関係がさっぱりわからないんだもの。

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Posted by ブクログ 2019年02月17日

面白かった

ああ、こういう本が読みたいんだ~~
って感じ
たまたまか街のルポ的な本を何冊か読んだが
なんか違うんだよな~
って感じだった
で、この本を読んでこういう本が読みたかったんだと気づかされる

実際にそこで生活する人のインタビュー
そして、そこでの過去の調査等
そこで何があって、どうしてそ...続きを読むのようになっていったのか
歴史のようなもの

実際、その現象の中で存在している人の発言は嘘じゃない(嘘をつくこともあるが)
だが、その人が起きた事象を全て理解しているわけではないので
インタビューだけで、その街を理解した気になるのは間違い

いろんな街でこんな感じの本を読みたいが、
この本がそうなように、今まだその状態にある街でやるのは難しいんだろうなあ
先日、飛田にテレビが入った時もツイッターとかみると拒否反応が凄かったし

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Posted by ブクログ 2020年03月16日

「日本は沖縄を犠牲に発展してきた」
沖縄が日本に返還されてから、あと数年で50年が経過します。
僕が生まれる少し前にはまだアメリカに属していたという事がとても不思議です。
関東地方で生まれ育ってきた僕から見ると、沖縄はとてもおおらかで楽しそうで羨ましいなあと単純に思っていました。青い空青い海、皆踊っ...続きを読むて歌って・・・。子供頃はそんな風に思っていたし、今でも頭の中にぼんやりそういうイメージが有ります。

本書は沖縄が第二次世界大戦終結から、産業も無い中でどれだけ女性の稼ぐドルに依存して発展してきたのか。米軍兵からどれだけの性暴力や殺人行為を受けてきたのか。色町という場所の存在から沖縄の戦後75年を見つめる本です。
正直興味本位にセンセーショナルな内容を想像して読み始めましたが、社会派で硬派で、且つしっかり沖縄というものと向き合った本になっております。
沖縄の人はもしかしたらこういう本を書かれるのは嫌かもしれない。でも、日本はこういう事で沖縄に色々な事を背負わせて、自己責任の名の元に知らんぷりしようとしているのではないでしょうか。それを直視させる本だと思います。
真栄原、吉原という2台色町を舞台にして、沖縄の裏戦後史を辿り、今この2つの町が無くなっていく姿を紙面に残しておきたいという気持ちが伝わってきます。
しかし、この町が治安を悪くしているのも確かであり、そこで住んで生きる糧を得ている人の為にその街を残すことはノスタルジーでしか無いとも感じます。

僕は半年ほど自転車で旅をしていたのですが、奄美大島と沖縄のご老人たちは僕にこんこんと、日本政府がいかに奄美、沖縄をないがしろにしてきたか聞かされました。
とても辛い話で、聞かされた時には嫌で嫌で仕方が有りませんでしたが、今思えば聞かせてもらってよかったとも思います。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年06月29日

沖縄に降り立てば灼熱の太陽と南国特有の熱気そして「なんくるないさ」と大らかな人々が出迎えてくれる。しかしそこは約19万人もの命が奪われた太平洋戦争唯一の国内戦地であり、1972年まではヴィザとパスポートを必要としたアメリカであった。構造的矛盾が生み出した歪と闇の緩衝機関が「真栄原新街」を代表とする特...続きを読む飲街であった。

本作品はその沖縄の特飲街を取材対象としたルポタージュであるがとにかく内容が濃い。「売春」がテーマだけに負のオーラが強く読んでる側の体力が削られるが、しかしそれに対価する内容だ。特飲街の歴史的生い立ちから従事した人々の生活と今昔、当時のメディアの捉え方など、あらゆる角度から「売春街とは何であったか」を解釈しようと試みる。

困窮した生活のなかに倫理性を要求するのは酷であろうし「当時」を今の価値観で評価するのはフェアではないだろうが、それにしても「性の防波堤」という考え方は衝撃的だ。その正否には多少の疑義はありつつも国策的側面から「多少の犠牲はやむなし」との判断のもと、特飲街に生きる人々の暮らしにも多少の享楽はあったであろうが、我々の生活はそうした矛盾が瓦解した結果に成り立っていることは理解しておくべきだろう。文字でこれだけの情報量であるから、より感じる為に本書内で紹介されていた『モトシンカカランヌー』を観てみようと思った。

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Posted by ブクログ 2019年05月01日


「新町」の様々な「当事者」に取材をし,そこから「新町」の歴史と今を描き出している。これだけ多角的に描き出しているにもかかわらず,それでもまだ「全貌」は見えてこない。むしろ「全貌」などないのだと思う。

基地という外圧によって虐げられてきた沖縄の中でさらに虐げられる存在があったこと,虐げられた中でも...続きを読む生きなければならなかったこと,生きるとは何かということ,様々なことへと思考が導かれていく。

「他者」は近くて遠い。改めて自覚させられる一冊でした。

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