藤井誠二のレビュー一覧
-
購入済み
一人一人が考えないと
体罰はなぜなくならないのか?というこの問題に、この本は色々な角度から問題点を挙げて、どうすれば良いのかということを考えている。その中で体罰を受けてきた人が大人になり、また指導者になると、その人たちは体罰をしてしまう、容認してしまうというこのような体罰の連鎖について紹介している。ここで問題となるのは、日本という国が体罰についての考え方が甘すぎることに気づいていない点である。この先何人もの人が体罰に傷付いたとしても、世間の体罰をなくさなければいけないという意見が100パーセントになることはないとこの本を読めばわかる。体罰を容認する人は、体罰を知らなすぎる。体罰についてもっと知ってほしい。体罰を受け
-
Posted by ブクログ
ネタバレ宮崎の女子高校生による同級生の殺害事件が気になり、著者の藤井誠二さんが出演しているのを聞いて、緊急復刊となった本書を購入した。
本書を読んで2つの事件の類似していると思ったのは
・人の命を特別視するがない。虫や動物と等しい。
・親が離婚している、いずれも母親が手放し、父親または父方の祖父母に育てられた。
著者によると少年の殺人犯の多くに、アスペルガー症候群と思われる傾向があることを示唆している。しかし、アスペルガーと断定することはなく、その点に関しては結論が出せないものとしている。アスペルガーが世の中に認知されるきっかけもこの事件だったようだ。
文庫版のあとがきで、宮台真司は本書が少年がア -
Posted by ブクログ
冒頭、27年前の女子高生の遺書、もうこの世にいたくないの、
お父さんお母さんゴメンネ、という内容があります。
これだけで、泣きそうになった。
そして記憶に新しい大阪桜宮高校の事件。
結論としては、この27年前の悲劇から世の中は何も
変わっていないということが数々の事例、許せない事例を
もとに記されていきます。
大きなポイントは、体罰は別に悪くない、という考えが
いまだに根付いているということ。
桜宮高校の事件の後の調査でも、42%が体罰を容認していると
いう事実が、はっきりと示しています。
悪質な指導者はもちろんですが、保護者も同様です。
桜宮高校の保護者向け説明会の会場では、「今までど -
Posted by ブクログ
ネタバレぐえー。レビュー数少ない!もっとたくさんの人に読んでもらいたいなぁ。こないだ永山則夫の精神鑑定のドキュメントを見たばかりだけど、被害者側からしたら、加害者がどんな過酷な人生を送ってきたかなんて、どうでもいい、と思っちゃうよな。PTSDで心神喪失状態だった、なんて、いわゆる39条で無罪とか懲役刑だけだったら、やっぱりはらわたが煮えくり返る被害者遺族は多いんだろう。最後の対談も衝撃だった。日弁連でこんなにひどいの。自分が加害者遺族になったらどうするだろうか。被害者遺族がいかに心身を病みやすいか。知ってる事件もあって、あの山地悠紀夫の事件も入ってた。Coccoが被害者に向け歌を作ってたなんて知らなか
-
Posted by ブクログ
人を殺してはいけない、というのは、結局は、現代社会でスムーズに生きていきたいのなら犯してはいけない不文律であるというだけ。
「なぜ人を殺してはいけないのか?」という問いには哲学者も困ってしまう。明確な答えなんてない。
ただ、自分や、自分の大切な人が殺されたりしたら、痛いだろうし、怖いだろうし、嫌だ、って想像することはできて、自分が人を殺さないし、殺されたら嫌な理由は、それだけしかない。
という意味で、「人を殺すのは人間的ではない!」なんて糾弾するのは私は好きじゃないのですが、私たちは社会的生き物なので、司法の場ではそうもいかないわけで。
つまり、私にとって、犯人の少年の動機はさほど理不尽ではな -
Posted by ブクログ
『家栽の人』の「少年」に対する姿勢は明瞭で、桑田判事の次のような言葉に集約されます。
「どんなに厳しく罰しても少年はいつかは出てきます。誰かの隣に住むんです。その時少年が笑っていられるように考えるのが大人/司法の役割ではないでしょうか」
加害少年の幸せを望むかのこの桑田判事の言葉は一見甘く聞こえるけども、「笑っている(=幸せ)」というのは「再犯を犯さない」状態も指しているわけで、これは社会にとっても望ましいこと、つまり公益に即しているとも言えます。
ただこの更正と教育を基本とする考えは、厳罰を望む被害者・被害者家族の感情と対立することが多いでしょう。特に殺人などの回復困難な重大犯罪 -
Posted by ブクログ
藤井誠二『加害者よ、死者のために真実を語れ』潮文庫。
真実を求める被害者遺族らの闘いを追ったノンフィクション。潮文庫からのノンフィクション作品の刊行は珍しい。
明らかに真っ黒な被疑者は黙秘権を行使することで遺体遺棄のみを認め、傷害致死という大きな罪を免れるという理不尽。被害者家族の無念さは幾ばくか……
全般的にまとまりに欠けるノンフィクションであり、著者の感情ばかりが先走り、主張の論点がぼやけてしまっている。
2013年に愛知県南知多町の山中で名古屋市の漫画喫茶女性従業員の遺体が発見された。遺体を遺棄したのは女性従業員が勤務していた漫画喫茶の経営者夫婦で、傷害致死容疑での逮捕直後には犯 -
Posted by ブクログ
ネタバレ相変わらずの雑食性を発揮する私。
本当に軽率にこの本を手に取りました。
犯罪被害者遺族がどのような感情を抱くものなのか、単純に「知りたかった」から読んだ。
別にその行動自体は間違ってはないと思っているんですけど(本なんて知的好奇心がないと手に取らない)、もっと単純に遺族は怒っているんだろうか? 泣いているんだろうか? という修羅場のようなものを想像していたのだけれど、違った。
そこだけは本当に、メディアに作られたことをまるっと信じてしまっていたのだな……と反省するしかない。
被害者は思ったより冷静で落ち着いていて、真面目に行動している。
その行動の原理って、私には「感情」だけ