相変わらずの雑食性を発揮する私。
本当に軽率にこの本を手に取りました。
犯罪被害者遺族がどのような感情を抱くものなのか、単純に「知りたかった」から読んだ。
別にその行動自体は間違ってはないと思っているんですけど(本なんて知的好奇心がないと手に取らない)、もっと単純に遺族は怒っているんだろう
...続きを読むか? 泣いているんだろうか? という修羅場のようなものを想像していたのだけれど、違った。
そこだけは本当に、メディアに作られたことをまるっと信じてしまっていたのだな……と反省するしかない。
被害者は思ったより冷静で落ち着いていて、真面目に行動している。
その行動の原理って、私には「感情」だけだったと思っていたのだけれど、もちろん、感情だけではそんなこと続かないのはわかってるんだけど、もっと大きな方向を見ていた。
そういう意味では、本当にとても勉強になったと思いました。
人間は特に「こうである」という像を作りたがるけれど、もっと他に考えないといけないことがいっぱいあるなあ、と。
そこにあるのはリアルです。
お涙頂戴みたいなのを期待して、この本を読むと拍子抜けすると思う。