あらすじ
玉城デニーは、まさに戦後の沖縄の申し子である――。故・翁長雄志前知事の遺志を引き継ぐ沖縄県知事・玉城デニー。彼が歩んできた道を辿ることは、沖縄と日本の未来を見つめる旅でもある。ミックスルーツ、バンド時代、友人たち、福祉への志、人気DJ、そして政治の道へ――。沖縄と東京で半移住生活を送るノンフィクション作家が記録した、「語り」と「心」の物語。
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Posted by ブクログ
デニーさんが知事になっても、正直自分には
デニーさんの出自に対して疑問も何も浮かんでいなかった。まぁそもそも「デニー」と名乗ってるしその目鼻立ちからもハーフか何かかとは漠然とは思ってたと思うけどその程度(そもそもそこまで興味もなかったのかもしれませんが…)。そのくらい自分には差別意識なんてないよと自尊したいわけではなくて、多分そんなことって沖縄には溢れてて(というか今どき日本中に溢れてるよね)取り立ててなにか思うほどでもないというのが正直なところ。
でもこの本を読んで、昔はやっぱりハーフというだけでいじめられたり差別されたり、大変なことがあったんだとよく分かった。その中でもデニーさんは、たくさんの幸運な出会いも経て、色んな経験を糧にできる強さも優しさも持ち合わせて、いまこの場所にいるんだと実感。
政治家である以上、立場の違いは必ず生じるけど、「彼の人格を誹謗する人は皆無だった」と著者が書いてることが印象的。
僕もそんな人になりたい。
藤井さんの文章、やっぱり好きだ。なんでだろう。
Posted by ブクログ
沖縄の歴史と今を知りたくて現沖縄県知事デニー氏のことも知りたいと思って手にした本。沖縄について佐野眞一氏のルポに心揺さぶられたけれど、この著者も客観的にでも優しい視点で沖縄についてデニー氏について書いている。沖縄アンダーグラウンドは読んでいたがこの著者の他の本も読みたい。
政治的なことについては置いといて、沖縄タレントから県知事になった人の幼少期や青春期。デニーさん愛情深く育てられたんだなと思いました。
それとは別に、ずっと前の知事西銘順治が沖縄の心とは?の問いにヤマトンチューになりたくて、なり切れない心だろうと言ったということにハッとしました。