平岩弓枝のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「平岩弓枝」の長篇時代小説『新装版 はやぶさ新八御用帳 (1) 大奥の恋人』を読みました。
『「御宿かわせみ」ミステリ傑作選』、『新装版 御宿かわせみ (11) 二十六夜待の殺人』、『御宿かわせみ (28) 佐助の牡丹』に続き、「平岩弓枝」の作品です。
-----story-------------
如法暗夜――「お鯉」の家からの帰路、「新八郎」は辻斬りの現場に遭遇する。
殺されたのは本石町鶴丸屋の当主「清兵衛」。
下手人を追う最中、今度は成子坂で首無し死体が見つかった。
二つの殺人を探索する「新八郎」は、それらの死が大奥へと結びつくことに気づくが……。
男子禁制の園に秘められたものとはなにか。
-----------------------
江戸・南町奉行所の内与力「隼新八郎」が、上司の奉行「根岸肥前守」とともに、武家絡みであるために町方が介入出来ない事件の探索を行なう「はやぶさ新八御用帳」シリーズの第1作… 現代風に言うと“特別捜査官”ものですね。
■淀橋の殺人
■大奥
■闇の中の声
■鬼子母神
■椿
■お犬
■鷹野
■お志賀の方
■籠の鳥
■雛の日
■無 月
■あの男
■御代参
■春の影
■れんげ畑の中で
■心中
淀橋では日本橋の菓子屋「鶴丸屋清兵衛」が、雑司ケ谷鬼子母神では同心「船越参之助」が鮮やかな袈裟がけで斬り殺され、成子坂の首なし死体にも、その太刀筋は残されていた… さらに、御年寄「音羽」も扼殺され、一連の殺人事件を解く鍵は江戸城大奥に、、、
南町奉行根岸肥前守の懐刀「隼新八郎」が、恋人「お鯉」の協力を得て、苦心の末に解明した事件の真相は……。
大奥での女の醜い権力闘争の犠牲になった「お千世」と「田宮数馬」… そして、その二人を助け出そうとして奔走した「結城長七郎」の哀しい運命が描かれた物語でしたね、、、
「お鯉」の活躍無くしては解決しなかった事件… 本作品の主役は「お鯉」でしたね。
それにしてもねー 「新八郎」と「お鯉」の関係はもどかしい… 「新八郎」の妻「郁江」は幼くお嬢様育ち過ぎて、二人の関係はギクシャクしがちだし、「新八郎」は元奉公人「お鯉」に対するの気持ちに気付くのが遅過ぎで、後の祭り状態、、、
切ないなー この二人、いや三人か… この関係がどうなるか気になるシリーズですね。 -
Posted by ブクログ
「平岩弓枝」の連作時代小説『新装版 御宿かわせみ (11) 二十六夜待の殺人』を読みました。
『「御宿かわせみ」ミステリ傑作選』に続き、「平岩弓枝」の作品です。
-----story-------------
二十六日の月の出を待ち、一句ひねろうと、同好の士と目白不動へ出かけた俳諧師が川に浮かぶ。
傍らに半紙にしたためた不出来な句が残っていた…表題作ほか、『牡丹屋敷の人々』 『源三郎子守歌』 『虫の音』など全八篇。
大川端の旅篭を舞台に、女主人の「るい」と恋人「神林東吾」、親友の八丁堀同心「畝源三郎」たちが繰り広げる人情捕物帳。
-----------------------
江戸時代末期を舞台に、大川端の小さな旅籠・かわせみを舞台とした「御宿かわせみ」シリーズの第11作… 以下の8篇が収録されています。
■神霊師・於とね
■二十六夜待の殺人
■女同士
■牡丹屋敷の人々
■源三郎子守唄
■犬の話
■虫の音
■錦秋中仙道
二十六日の月の出を待ち、一句ひねろうと出かけた俳諧師が川に浮かぶ… かたわらには半紙にしたためた不出来な「月待つと その約束の かねの音 六夜の月 高くなるまで 待たせておいて」という句が残っていた、、、
事故死ではないと感じた「東吾」が残された句をヒントに真相を探る… 誰が殺したのか?その動機は?そして、不出来な句の意味は? 収録作品の中では最もミステリ色の強い『二十六夜待の殺人』がイチバン面白かったかな。
婚礼を目前にした老舗漆器問屋宮越屋の娘「おしま」が漆にかぶれてしまう… 漆器の品物を納めた木曽の檜細工店の若主人「木曽屋新助」と、漆かぶれとなった「おしま」の祝言で代役を務めた妹「おきぬ」が絡んだ騒動、、、
その意外な真相と、ほっこりさせられる顛末が忘れられない『錦秋中仙道』も印象的でしたね。
あとは、美貌の生き神様をめぐる『神霊師・於とね』や、京菓子屋の初孫がかどわかされる『女同士』は、女性の業の深さ感じられる作品で、印象に残りましたね。
かわせみの女主人の「るい」と恋人「神林東吾」、親友の八丁堀同心「畝源三郎」たちが繰り広げる人情捕物帳… 面白いですね。