加藤忠史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
双極性障害について、とてもわかりやすかったです。
躁やうつに早めに気づいて、再発を防ぐ方法が具体的でした。
⭐︎冒頭の「本書を読む前に」がとても優しいです。
(一部抜粋)
『気が向かないときには、無理に読み進める必要はありません。しかし、読みたいのに集中できないというときは、左ページの短い文章だけを読んでもポイントがわかるように構成されています。
また、何もする気が起きなく、気持ちが晴れないときは、左ページのネコ先生の吹き出しを読んでみてください。心が穏やかになる、やさしいアドバイスが散りばめられています。
本書は、元気になるための本です。気楽に構えて、マイペースで読んでみてください。』
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Posted by ブクログ
これは最強本です。ほんと。
1つの物事に対してこれ程完璧に網羅的にカバーされている本はザラにはありません。
正確に症状を理解し、コントロールする術を知って、薬の選択肢を学ぶ。気分が上がる時、つらくなる時を冷静に判断するためのサインを見つける。
当事者にとってはまさに福音の書です。
『もっと〜』でない方は読んでいませんが、これ1冊で充分だと思います。
一番最初の方にこのような記述があります。「目指すゴールはどこにある?─月1回受診しながら薬を飲み続けてコントロールして会社に行けること。双極性障害は脳の病気。高血圧をもっている人と同じ。」この一言でどれほど救われたことか、言葉では言い表せません -
Posted by ブクログ
専門用語満載だけど、分かりやすくて面白かった。
精神疾患を「心の病」だと思っていたが、「脳の病」である。心は脳の働きで生み出されるのだから(そもそもそんな認識がなかったのだけど)、脳の病なのだろう。
でも、この本を「初めから」読んでいくと、複雑な脳のメカニズムやら、なんやら?で、色々あるのに?何故かとても素直に納得できた(不思議だ)
ただ脳はあまりにも複雑で、環境等々様々な影響を受けるし、生きている人間の脳の状態を細部まで調べるのは不可能に近い。このような厳しい状況下で人間界を代表するトップクラスの頭脳の持ち主である数多の研究者たちが模索し根気よく精神疾患を「治る病」にすべく奔走されていること -
Posted by ブクログ
家族の支援のために。
2022年5月出版の新しい本で、病気の基本から最新の薬の話まで載っていて、まず知るべきことがひと通り学べたように思う。
本人や家族の心配事、困りごとがについて、深くはないけど触れているのがありがたい。
印象に残ったところ。
「暴言の内容が事実に反していたり支離滅裂であれば、家族も『病気が言わせている言葉なんだ』と思うことができるかもしれません。しかし、躁状態の患者さんの難しいところは、『事実に反することではないけれど、通常はそこまで言わないだろう』ということを言いたてて、家族を激しく責めたりすることです。このことが家族を傷つけます」p45
事実に反していない暴言も