中野明のレビュー一覧
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日本の歴史や美術史を読んでいると、しばしば海外の美術館の名を目にする。絵画をはじめとする美術品が海外に渡ったいきさつが書かれている。美術品の海外流出をとおして、文化財と社会の関係について考えさせられた。
古美術品の最大の流出時期は明治維新の混乱で、大名家や仏寺から絵画や美術工芸品が溢れ出た時だ。つぎは大戦後の混乱時の鈍翁のような蒐集家や旧家が極上の美術品を手放したときだ。
一方それらを蒐集したのは、明治維新後にお雇い外国人としてやってきたモース、フェノロサ、キヨッソーネや蒐集家のピゲロー、フリーア、フィッシャー夫妻、戦後のドラッカーやプライスのような愛好家達だった。彼らは自分の眼力を頼りに価値を見いだし、蒐集した。そして蒐集品は美術館に収まった。キュレーターとしての天心や画商の山中定次郎、林忠正なども流出に関わっている。浮世絵のブローカーの顔をもつライトのような人物もいた。
逆のケースもある。川崎造船社長の松本幸次郎は、ヨーロッパに流出した浮世絵や印象派を中心とする作品を集めた。それらは紆余曲折のあと、帝室博物館(浮世絵)や戦後になるが国立西洋博物館(西洋画)に収まった。後者にかんしてフランス政府は、ゴッホの作品など西洋画こコレクションの一部には、日本への移動を認めなかった。海外流出に対する一つの応え方であろう。
この本に登場する蒐集家たちは、日本美術を理解し、愛した。フェノロサやピゲローの墓が琵琶湖を望む寺院にあるのは、その証だろう。ドラッカーやプライスらもそのような愛好家だった。今日の若冲人気は、プライスのおかげである。この本では触れられていないが、ドラッカーやプライスのコレクションのように里帰りするのも、日本を愛したコレクターゆえだろう。
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Posted by ブクログ
人前で裸になるのが恥ずかしいというのは人の根源的な感覚だくらいに思っていたが、自分が今いる場所でも、たったの100年前まで反対のことが常識だったというから驚いた。
時代が変われば考え方も変わる、根源的だと思っていた感覚すら180度変わるものだということが、当時の外国人から見た細かい描写によって実感できる。
当時の日本が文化的に遅れていたからではなく、当時の外国人の言うように恥を知らない国民性だったわけでもなく、単に日常から性を切り離す手段が違うっただけだった。日本は近代化に向けて諸外国と異なる文化をどんどん変えていき、その中で性を日常から切り離す手段も西洋化したのだった。
自分と意見が合わない人や行動が違う人を見下したり敵対したりする前に、その違いはどこからくるのか見極めることが他者を理解するために必要な感覚であり、いま常識とされていることも来年には変わっているかもしれない不安定な価値観であることを肝に銘じることが大切だと知ることができる重要な本。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ個人的には、凄く気にいった本!
何よりも読みやすい。
そして、ドラッカーという人間を身近に感じます。
もしドラは読んだことがあったのですが、どうにもドラッカーという人をそこまで身近に感じたことはありませんでした。
歴史の偉人って感じで。
でも、良く考えてみるとつい7年前までは御存命で、日本が好きだったとか。
日本についての予想もなかなか興味深かったです。
ドラッカーのいう、できることに目を向ける、マネジメントをする、というのは日本の教育にあまりない気がして、人生に導入したくなります。
この本を読んでから自分のできることについて考えるようになりました。
読みやすいし、ドラッカーの入門書としてもおススメです! -
Posted by ブクログ
この本を知るきっかけになったのは、フェイスブックの「友達」の息子さんのために買ってきた本書を自分が先に読んでいる、と言う話を聞いたからでした。わかりやすくていい本です。
この本は僕のフェイスブックの『友達』の一人の方が自分の息子さんに読ませようとして買ってきたのに自分が先に読んでいたと言うことをウォールに書いていて、それで手にとって読んでみた本です。自分が高校生のころのことなんかは思い出したくもありませんが、少なくとも自分が高校生のころにこの本に出会っていれば、卒業後の10年以上、さ迷い歩くような人生にはならなかったろうなと思います。
僕はこの本を読むまで知らなかったのですが、この本の作者はドラッカーに関する本を多く出版されているそうですね。正直、今僕が置かれている状況も芳しいとはいえませんが、これから高校を卒業して進学・就職する人たちにも厳しい将来が待ち受けているのは明白で、その中でこの本が役立ってくれれば、紹介した僕も冥利に尽きる、と言うものです。
この本の中で僕の目に留まったのは『達成』とは毎日の積み重ねである。と言う箇所で、最近、何かにつけてサボっていた自分に鞭を打ってくれるようなものでした。僕はもう、高校生のころのことなんてすっかり忘れてしまいましたが、これから高校生になるヒト、現役の高校生にぜひ読んでもらいたいです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレポーターの経営戦略論について噛み砕いて書かれている。
ポーターは外部環境を中心とした戦略論を書いている。
5フォースは一番重要な戦略で、他社と自社との関係から競争優位や脅威、自社がとるべき戦略を選択するうえで重要となる。
また、内部環境を知るための手段としてバリューチェーンを用いることを提唱している。
5フォースとバリューチェーンでSWOT分析を用いることで、する上での情報整理ができる。
集中か差別化かコストダウン。この三つが生き残るための重要な要素であり、特に差別化の重要さを実感することができる。
ビジネスにおいて客観的に事業等を見るうえで、知っておくといい重要な情報がたくさん書かれている。一読の価値あり。