桑田健のレビュー一覧
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米国特殊部隊シグマフォースの活躍を描くシリーズ1作目。
独ケルン大聖堂からマギの聖骨が盗まれる。マギは、聖書に登場し、キリスト生誕を伝えたという三博士のこと。ヴァチカンから依頼を受けた米国特殊部隊シグマフォースが事件の解明に取り掛かる。
「ダ・ヴィンチ・コード」や「インディ・ジョーンズ」「007」シリーズを合わせたような内容。
キリスト教に起因する神秘的でどこか怪しい雰囲気の中、最新科学兵器やガジェットを使ったアクションシーンが映画を見ているように展開される。
主人公は頭脳明晰で運動神経バツグンのアメリカンなイケメン。ヒロインは知的で行動的なイタリアンな美女。悪役はいかにも悪役っぽく、仲間たちも個性派揃い。あるある設定てんこ盛りなんだけど、こういうのでいいんだよ。
ハリウッドでの映画化の話が何度か出ているようだけどどうやら実現していない。大人の事情があるのだろう。
おもしろい。下巻が楽しみ。 -
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貧乏弱小球団がチームに足りない戦力をどのように上積みするか。
マネーボールのアスレチックスが出塁率に注目したように、2013年(正確にはその1,2年前から)のパイレーツは守備に注目しました。
打撃でわかりやすく勝利に貢献できるスター選手には高値が付くため、守備で失点を防げる選手に価値を見出した、というのが画期的で面白かったです。
また、強みを生かせない投手を再生するだけでなく大事に運用したことは、課題に対するアプローチとして本質的でした。
今では強力すぎて規制される(予定の)守備シフトの採用、その戦略を最大限に生かすツーシームの多投、そしてフレーミング。野球ファンとしてワクワクするのはもちろん、数年間で一組織のトップとそのブレーンたちがその組織と業界のパラダイムを変えてしまったところに普遍的な面白みがありました。
セイバーメトリクス、MLBはもちろん、野球にそれほど詳しくなくてもまあまあ楽しめるのではないかと思います。
何より凄いのは、パイレーツの努力が結実した後あっという間に他チームが模倣し、パイレーツの特異性と優位性がみるみる縮小したことだと思います。すぐに裁定が働いてしまったことは、MLBが数学やテクノロジーとそれを扱う人材を受容していることと、選手の流動性が高いことの証左でしょう。それらの土壌として、やはり、アメリカンスポーツが一大産業として成立していることが大きい気がします。
読後感は非常に良かったのですが、原文を直訳したような、とてつもなく読みにくい部分があって疲弊しました。 -
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ネタバレΣシリーズの第十二作目。
今作のテーマはΣの本部があるスミソニアンキャッスルのルーツであるジェームズ・スミソンが発見したという恐ろしい生物と、その生物を使って世界を牛耳ろうとする日本の組織との戦い。
とにかく、スズメバチとそれに襲われた人の描写がリアルすぎてエグい。映像を見たわけじゃないのに、想像の絵が頭に残るほど。もちろんストーリーもいつもどおり面白くて、最初から最後まで飽きさせない展開。
スズメバチに襲われたレギュラーメンバーが、最後には助かるはずだと信じて読み続けて、結果は…。
あと、グレイとセイチャンの関係が良いんだなあ。最後のオチは想像がついたけど、それでも次作が楽しみになったのは間違いない。
おまけで、人間を殺してしまう動物で、サメ→蛇→ハチ→蚊…というのは、豆知識として面白かった。 -
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ネタバレシリーズ15作目。相変わらず安定的に面白い。作者のテーマ設定の旨さにいつも驚かされる。今回のテーマは、ホメロスの抒情詩『オデュッセイア』と『イリアス』。古代ギリシアのミケーネ、エジプト、ヒッタイトという三代青銅器文明が忽然と歴史から消えたのは、第三者(国)が三つの国(文明)を攻め滅ぼしたからだという説があることを初めて知った。本作ではその国は驚くべき高い技術を持ち、新しいエネルギーをも持っていたされ、終末思想に犯された狂信者集団が世界に終末をもたらすために、その技術を手に入れようとする。 コワルスキに幸せが訪れたのに、彼が病に犯されているというシーンで終わる。コワルスキはどうなるのか、次作への興味が沸いた。
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今回のテーマはAI。AIの描写はあたかも人間の感情を学習し理解しているかのごとく表現している。私は、AI描写があるたびに小説の世界から現実の世界に振り戻されてしまった。しっくりこない違和感を感じてしまうから。ゼロとイチのデータ処理能力は優れていても、人間の感情についての理解を深めていくことが本当にできるのだろうか?という疑問がついつい浮かび、冷めた目で見てしまう。
巻末にいつものように著者が参考にした文献を紹介してくれている。
次に読んでみたい書物を上げておく
・ジェイムズ・バラット著 人工知能 人類最悪にして最後の発明 (日本語) 出版社: ダイヤモンド社 (2015/6/19)
翻訳出版されているものがあまりないので、気になる文献を書いている人をメモしておく。
閉じ込め症候群の患者との意思疎通
・エイドリアン・オーウェン著 First contact
時間旅行と量子力学
・クララ・モスコウィッツ著 Weird! Quantum Entanglement Can Reach into the Past
・ロバート・トーレス著 (過去にメッセージを送る) Is Communication from the Future Already Here?
ロコのバジリスク
・デイヴィッド・アウエルバッハ著 The Most Terrifying Thought Experiment of All Time
本書には、DVDの特典のような「もう一つのエンディング」が用意してあった。どちらのエンディングもありだと思った。 -
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エイリアンのようなスズメバチ
今回の敵は日本版ギルド。大日本帝国の再興を夢見る大富豪の老人が率いる秘密結社を相手にシグマが激闘を繰り広げる。忍者を模した秘密結社が出てきたり、日本の歴史にも触れるあたり、毎度のことながらロリンズのリサーチ力には驚かされる。ロリンズの物語には奇想天外なアイテムがいろいろ出てくるが、その多くが事実をベースに基づいている、というのが醍醐味。スミソニアン博物館の祖ともいうべきジェームズ・スミソンと、恐ろしいスズメバチがどうつながるのか、など興味は尽きない。登場する古代のスズメバチの生態は、まるで映画「エイリアン」に出てくる宇宙生物のようで、こんなのがまだ生きていたらと思うとゾッとする。