ダニエル・デフォーのレビュー一覧
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ネタバレ再読は子ども時代以来。(つまり「フライディと私」を書く時には再読しなかったのね。)
最初の方は航海に出るまでの半生を綴っていて、読みながら何度か寝落ちしたが、ようやく最後まで読んでどうやって島から帰還したのかが分かった。すごく面白かったというのとは違うけど、ノスタルジーとご恩があるので★5つ。
遭難してからロビンソンが作る砦はヨーロッパの伝統的なモットアンドベイリー形式を踏襲しているが、一人で作ってしまうところがやや偏執気味。イーストなしで作ったパンというのはどういうものだったのか、チャパティのようなものだったのだと思うが製法書いて欲しかった。(でもブドウがあるんだから天然酵母手に入ったと思うんだ、今更だけど。)無人島だけどヤギがいて鳥がいてウミガメがいて食べるに困らないというあたり、今ならご都合主義と言われるんだろうけど先駆者はどんなことも許される。
後半フライディが加わり、スペイン人とフライディの父親が加わり、イギリス船員達が加わり、とどんどん人が増えていくけど、やはりこの話で面白いのは無人島で一人きりのサバイバル部分なのだった。 -
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いつものように、なにげなく書店の文庫新刊棚を眺めていたら、ロビンソン・クルーソーという文字が目に飛び込んできました、
わあなつかしいと思わず手に取って、ふと訳者の名前をみてとても驚きました。
増田義郎・・その人は私にとっては特別の意味を持つ、いってみれば神のような存在でした。
というのはちょっと大げさですが、それでも高校生の一時期、熱狂的に没頭したラテンアメリカとりわけインカ帝国やアステカ王国について、この文化人類学者・ラテンアメリカ歴史学者=増田義郎教授のお世話にならなかった日はなかったのです。
もともと西部劇が好きで、いつも悪者扱いのインディアン=ネイティブ・アメリカン(アメリカ原住民)の処遇に疑問を持ったことから、いわゆる大航海時代(この言葉も増田教授の命名です)という名の侵略ムーブメントで、世界各地の独自に発展していた文明・文化・民族が消滅させられた事実を知って夢中になっていったのでした。
新大陸の発見?そんな悠長な傍観者的な立場は、とても許されるはずはなかったのです。
と同時に、その頃もう一方で没頭していたフォークソングの延長で民族音楽にも興味を持って、あるいはサイモン&ガーファンクルの「コンドルは飛んでいく」への関心もあって辿り着いたのがフォルクローレ、といえばやっぱり第一人者のギタリストで歌手のアタウアルパ・ユパンキです。
このインカ帝国の皇帝の名前を二人分つなぎ合せた名前もまた刺激的ですが、彼の弾き語りの「トゥクマンの月」や「嘆きのミロンガ」などを聞きながら、増田義郎の『インカ帝国探検記・・その文化と滅亡の歴史』(中公文庫)や『古代アステカ王国・・征服された黄金の国』(中公新書)や『新世界のユートピア』(中公文庫)や『略奪の海カリブ・・もうひとつのラテン・アメリカ史』(岩波新書)などを読みすすめると、心に沁みて深い味わいを感じました。
近代戦以降の大量無差別虐殺の惨たらしさもひどいものですが、この16世紀の文明・文化・民族まるごとすべて消滅させてしまう≪征服≫という行為は、それ以上に破廉恥な犯罪的なことだと思い知りました。
あっ、思わず翻訳者のことで脱線しすぎましたが、本書がこれまた問題の書なのです。
今まで私たちが読んできた、たった一人で無人島に27年間も孤独に暮した男の不屈の物語うんぬんというお話が、実は少年少女向けに翻案されたかなり原作とは異なったものだということを、この本で暴露されているのです。
・・・ここまで書いてきて、ほとんどまる一日のあいだ本の整理・移動をしたせいで、かなりヘトヘトで疲れがドッと来てしまってダウン寸前なのを自覚し出しました。
続きはまた今度。 -
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カミュの「ペスト」は有名だが、本書はロビンソンクルーソーの著者デフォーによるもの。1665年、ロンドン大火の前年にロンドンでペスト(疫病)が大流行したときの模様を克明に記録したもの。コロナの記憶も新しい現在、当時のことが生々しく実感できる。
本書を通して、疫病がロンドンに蔓延していく様子、人々や地方政府のとった行動などが書かれている。当時はワクチンや特効薬もなく、ロックダウンは行われたが、効果は薄かった。そもそも、情報というものが紙一枚、もしくは人づてしかない状況だったのだ。
印象的だったのが、裕福な市民とそうでない人への病気の影響の差、謎のおまじないにすがるしかなかったこと、人々ができる範囲でどう助け合ったか、そしてなによりも病気のすごさである。感染して潜伏期間は本人も周りもわからないが、発病して数時間で死亡するという恐ろしい症状だったよ
うだ。当時ロンドン市民の6分の1がこの病気で命を落としたらしい。著者がロンドン生まれ・育ちだったこともあり、地区や通りの名前まで詳しく書かれていて、リアルに迫って来た。
本書の最後にある解説で、ペストが蔓延したとき著者は5歳であったことを知り、驚いた。彼の叔父にあたる人から話を聞き、当時のことを調べつくして、後世のために記録として残したようだ。そのため、本人の体験談というよりも、記録文学もしくは小説という位置づけであるが、完全な作り話とは到底思えない。
すべてを記録しようという著者の意気込み故、同じような描写が何度も出てきたり、著作としては構成がいまいちである。でも読む価値は十分にあった。 -
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この本を手に取った理由は、子供の頃にうっすらと見たような見なかったような記憶のあるアニメの1つであります「ふしぎな島のフローネ」を、ようやく全話見終えたからで御座いました。
このアニメの原作が、こちらの「ロビンソン・クルーソー」なのであります。こちらも長く続く名作ながらも、読んだ事はなく…アニメと原作がどう違うのか興味が湧き、手に取りました。
ロビンソン=クルーソーは、ヨーク市の良家に生まれた。
父は商売で財を成し、母は大変な名家の出だった。
兄が2人おり、3男坊だったロビンソンは幼い頃から特に手に職を付けさせられるでもなく、自由に育った。
父はそれなりに学問を学ばせて法律家にさせるつもりだったが、ロビンソンは船乗りになって旅する事ばかりを考えていた。
周りに止められれば止められるほど、ロビンソンの船乗りへの憧れはどんどん加速して行く。
厳格で思慮深い父は、息子のこれから先の未来を予見していたのかもしれない。
ロビンソンに対し、此処で法律家となって働けば社会にも認められ、地道に仕事を続ける事で財を成す事も出来、将来は安楽に暮らせる幸せな道が待っている。
この家と故郷を捨て、危険を冒して旅に出る事に何の意味があるのか?
見も知らぬ土地で助けてくれる家族も友人も無く、どうやって生活して行くのだ?
愛情を込めた眼差しで、頼むから若気の過ちは犯さないでくれと頼んだ。
此処でロビンソンが素直に頷いていたら、その後…数十年に及ぶ辛く苦しい孤独な無人島生活を送らずに済んだであろうに。
この時の父の言葉を何度も思い返しながら、彼はとてつもなく長い長い終わりの見えない壮絶な大冒険に身を投じる事となる。
はぁ…何て言うか、もう…絶対、こんな冒険は嫌だ!!!!!(笑)
まあ、親に反抗したい若者の良くある行動ではありますが…まさか!こんな事になるなんて!誰が想像しました!?
彼は人生の半分を、孤独に無人島で暮らす事となる訳ですが…。
実はこの物語は、こちらの本棚でも御紹介済みの「十五少年漂流記」に出て来る少年の1人の愛読書でもあります。
それほど、デフォー氏の「ロビンソン・クルーソー」は世界中から愛された冒険文学の金字塔とも言える訳なのです!
無人島での生活は、キャンプやサバイバル好きの皆様には堪らない自給自足の生活が描かれており、生活用品の全てを島にある素材で手作りしながら揃えて行く様は確かにワクワクするものが御座います。
ですがやはり孤独に耐えながら畑が出来るまで数年、カヌーが出来るまで数年、外敵から身を守る為の柵を作るのに数年…等と言う全てが数年単位の生活は全く想像が付かず、ただただ途方に暮れるばかり。
ロビンソンの根気強さと何としてでも生きたいと言う人間としての本能が彼を奮い立たせたとは思いますが、やはり若さ故の冒険心だったとしても父への罪悪感と会って謝りたいと言う気持ちも、多少は生きて帰る理由の1つであったように思います。
自分が若い頃、苦労したから子供に同じ思いはさせたくない…と言う親御様の気持ちも、良く分かります。
しかし、何でもかんでも押さえつけて過保護に育ててしまっては、子供の可能性を潰してしまう事にもなりかねません。
程度にもよりますが、多少の失敗は人間を大きく成長させます。失敗から学ぶ事は意外と多くあり、それは後の自分の人生において大変重要な地位を案外占めていたりする物なので御座います。
皆様の中にも、身に覚えのある方がいらっしゃるのではないでしょうか?あの時は、あんな事になってしまって本当に苦しかった。でも…今から思えば、あの苦しい経験があったからこそ、今の自分があるのだ。あの失敗があって良かった、あの状況に思い切って飛び込んで良かった、あんな人でも結果居てくれて良かった…。
恐らくロビンソンもこの経験をしたからこそ!父の言葉の有り難味が身に染みて分かったのではないでしょうか?きっと若かりし頃の船乗りに憧れていたロビンソンのままだったら、何を言っても心には響かなかったでしょうから…。
私はこの地球において「偶然な出来事」と言うものは一切存在しないと、常日頃から考えております。つまり「全てが必然」のこの世界で、我々地球を旅する冒険者は日々大切な時間を生きている訳なのであります。
何が起こるか分からないけれども起こった事は皆、自らが経験すべく起こしている出来事で御座います故、どうか皆様心から楽しんでその状況を受け入れ、丸ごと糧にしてしまってみては如何でしょうか?
どんなに嫌な出来事が起こったとしても「なるほど…今起こっているこの嫌な状況は、果たして今の私に何を学んで欲しくて起こっているのだろうか?」常に、そのように考えてみる事をお勧め致します。
「あ~嫌な事が起こった!も~嫌だ!逃げたい!此処から1秒でも早く!消えろ!この出来事!目の前から消えろ!それがダメなら自分が消えたい!この世から今すぐ!」
一説では本人が其処からの学びを手に入れない限り、また同じような出来事が巡って来ると言いますよね?
毎回、似たような苦手な人が職場にいる。毎回、似たような最悪な場面に遭遇する。毎回、似たような気の合わない友人とつるんでしまう。毎回、似たような駄目な人を好きになってしまう…等。
思い当たる方は1度でいいので「つまり…私は、この最悪な状況から一体何を学ぼうとしているのだろう?」と言う視点で、その状況を見てみるといいかもしれません。其処に気付いた時、自分が変わると周りの人間も状況も不思議なくらい変わって参ります。
ですのでこの地球での冒険者人生!どんなに高い壁や挫折案件が来ても、どうか怯まず楽しんでみて下さい!そう…まさに、ロビンソン・クルーソーのように!
ロビンソンも自ら危険に飛び込んで孤独な人生を引き寄せてしまったが、其処から必死に生きようともがいた!そんな彼がどうなったかは、皆様御自身の目でお確かめ下さいませ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ帯にあった「世界一めげない男ロビンソン」との言葉に魅かれて読んだ。無人島に28年。実話に基づいているというだけに、28年もの孤独との闘いがどのようなものかを読んでみたかった。
ロビンソン・クルーソーは、普通の勤勉な両親の三男として生まれた。両親は安定の人生を彼に望み、将来は弁護士にさせたいと願っていた。ところが彼の体内には冒険の血が眠っていたようだ。
友人の誘いにのって初めての乗船で嵐に遭難し、ここで諦めるのかと思いきや、またしてもそれ以上の沈没寸前の遭難を体験する。さらには、海賊の囚われの身となり、奴隷にされてしまう。こんな過酷な体験を繰り返しながらも、船にのることを捨てない彼は、根っからの冒険人間なんだろう。奴隷買い付けを目的としたギニア行きの偽装船に乗り込み、またしてもすさまじいトルネードに巻き込まれ、命からがら無人島にたった一人たどり着く。そして、これからが孤独の無人島生活だ。
生活拠点を作り、遭難船から使える物資を島へ運び込み、生きる準備をしながらも、生きていることへと、物資が得られたことに自然と感謝の気持ちが湧いてきた。日記をつけたことは、自分を見失わないよい思い付きだった。病気がきっかけで、祈りの心が芽生えてきた。そして、上陸した島を知りたいという好奇心が芽生えてきた。
感謝の心、自分を見失わないこと、祈りの心、好奇心、こうした人間の本質的な機能が、彼自身の中にどんどんと蘇ってきたように思えた。孤独だった彼も、オウムや亀や羊と触れ合うことや、麦や米を育て、畑を耕す生活の中に、生命というものを感じることができただろう。
生活が一転するのは、あるとき海岸で、人間の足跡を見つけてからだ。誰もいないはずの無人島に人間の足型があるとはどういうことか?その恐怖心を裏付ける、頭蓋骨や手足の骨が散らばっているのを発見した。それからというもの、彼の生活は恐怖にさいなまれる日々と化した。(この時代は、人食いの文化がリアルに存在していた。抗争に負けた者は食われる宿命にある!)
この島は、人食い蛮族が、獲物をつれて、人食いを行う場所だった。そのリアルな場面を目撃することになる。そして、その餌食となろうとしていた蛮族を救い出し、彼にフライデーと名付け、それから彼はたった一人の孤独ではなく、フライデーという友と一緒の暮らしへと変わる。ここで、彼の人生は、また大きく一転した。
それからも助けた蛮族の一人が、フライデーの父親だったとか、思ってもみなかったできごとも重なり、島の住民は徐々に増えて、共同生活するようになり、さらには島らかの脱出を計画するようになっていった。脱出計画といっても簡単なものではなかったが、あるときイングランド船が漂着しているのを見つけた。
イングランド船の船長が悪党に乗っ取られたようで、ロビンたちはその船長を救い出し、それを機にイングランド船で無事生まれ故郷に帰ることに成功する。その後のロビンソンは裕福な生活に恵まれるが、この物語は、むしろこのサバイバルな中を生き延びるその冒険的な生き方の中に面白さがあったと思われる。
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何もかもが与えられている現代社会において、すべてを失ったときに、人はどのように生きて行けるのか。何かに依存することが当たり前の生活の中で、自分の力で無から何かを生み出していく、そういうたくましさや、知恵を絞りだしていく姿勢、決して諦めない不屈の精神、そういう人間の本能的なものを目覚めさせてくれる小説であったと思う。
無人島生活では、遭難船から見つかった金貨が何の役にも立たなかったのが印象的だった。 -
Posted by ブクログ
子どもの頃に児童文学全集に入っていた一冊として読んで以来の再読。こんなに波瀾万丈でメンタル激強な主人公だったとは。鳥がいたなぁとか曖昧で断片的な記憶しかなく、その記憶との答え合わせができたのはほんの一部。大人になってしっかり読むととにかくロビンソンすごい。
愚痴る泣く落ち込む、でも結構すぐ立ち直る。生き抜く気力と工夫。どんな目にあっても何度でも立ち上がれるのがすごいよ、ロビンソン。
1719年の出版ということもあって、差別的な考え方など引っかかるところは当然出てくるけれど、特に前半の島での生活を築いていく部分は冒険物語としてとても面白く読みました。
トム・ハンクス主演の漂流映画「キャスト・アウェイ」も久しぶりに見たくなりました。あれはウィルソンだったけど -
Posted by ブクログ
ネタバレ『ロビンソン・クルーソー』有名だけど、読んだことがなかった。最近読んだイギリスのファンタジー作家たちがこぞって名前を挙げていたから読んだ。
お金に困らない家に生まれても、冒険心が疼いて仕方ない主人公。ある時は家出をして、輸出入で儲けても、奴隷になっても、ブラジルで成功しても冒険したい。そんな彼が船で航海中に難破して無人島で過ごす話だ。
まずは船から使えるものを持ち出し、島で暮らすためにテントを作る。
食べ物を得るために島のヤギを捕まえる。鳥を撃つ。
荷物を整理する。家を作る。日付を数える。
一つひとつ出来ることをやっていく姿が楽しい。
なんだかマイクラを思い出してしまった。(もちろんこちらが先にできたのだが)
無人島暮らしはせいぜい3年くらいで終わるかな、と思っていたら甘かった。数十年過ごしてた。
最初に表紙を見た時は「狂人か?」と思ったけど、これは主人公が島で工夫した姿だったんだな、と違う印象で見たのが感慨深い。