ダニエル・デフォーのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
膨大な情報をもとにひとりの人間の記録を書き切った作品で,当時のイギリス市民の精神がよく反映されている。漂着後は持ち前の知識と信仰心で困難を越え,捕虜をうまく飼い慣らし,やがて戦いに勝利する姿は,当時の理想像にも見える。
かつてスペインやポルトガルが握っていたカリブ海へ,イギリスは進出しようという時代。海の向こうに夢見た人々に,本作はうまく適合したのだろう。
1719年に59歳で『ロビンソン・クルーソー』を出版したデフォーは,もとはジャーナリストとして諷刺詩を数多く書き,トーリ党の幹部ハーレーの下で週刊誌『レヴュー』を発行し実質的な政府の広報官として活動していた。
全体的に,予定調和ではあ -
Posted by ブクログ
ロビンソン・クルーソーと言えば、誰もが子ども時代に縮約版で親しむ作品だが、その実は文庫で400ページを越える長編小説なのであった。青年時代に親に反抗して家を出て以来、海賊に捕われて奴隷となり、脱出してブラジルに渡って事業で成功し、さらに貿易船の航海中に嵐によって無人島辿りついて、ようやく誰もが知っているサバイバル・ストーリーが始まる。
直面した苦難や無いものを嘆くのではなく与えられているものに感謝すること、足るを知ること、現状の暗い面よりも現に楽しんでいることに注目することなど、21世紀の自己啓発書にでも書いてありそうな知見を孤独な生活の中で獲得していく様と、その後の波瀾万丈を描く。子ども時 -
Posted by ブクログ
「ペスト流行の都市の記録
1665年の最後の大いなる厄災に襲われたロンドンにおける
公的及び私的な最も驚くべき出来事の報告あるいは覚書
その間ずっとロンドンに留まっていた一市民による未公開の著作」
↑ この長いのがフルの題名かな?
同じ著者のデフォーの「ロビンソン・クルーソー」も、正式な題名は「自分以外の全員が犠牲になった難破で岸辺に投げ出され、アメリカの浜辺、オルーノクという大河の河口近くの無人島で28年もたった一人で暮らし、最後には奇跡的に海賊船に助けられたヨーク出身の船乗りロビンソン・クルーソーの生涯と不思議で驚きに満ちた冒険についての記述」という長ったらしいものなんですよね。
-
Posted by ブクログ
ロビンソン・クルーソーのサバイバル物語
親に内緒で航海に出たロビンソン・クルーソー。
海賊が来て奴隷にされてしまうがなんとか逃げ出した。
しかし逃げたのちまだ懲りずに船の旅をして船が難破してしまい、無人島に流れ着いた!
人もいないし助けも来るかわからない。
残ったのは船に積んであった食料と犬と猫とナイフ、銃と火薬ぐらい。
もしかしたら島には恐ろしい怪物がいるかもしれないし、住むところも食べるものもない。
ロビンソン・クルーソーは生きて故郷に帰れるのか…?
面白かったです。
28年ってロビンソン・クルーソー何歳よ!(笑)
でもアイアム冒険少年は無理だね(笑)
もうずっと過ごして豪邸作っちゃっ -
Posted by ブクログ
デフォーの伯父をモデルとした架空の書き手が1665年のペスト流行時のロンドンの状況を語る。
読む前は資料的な作品かと思っていたので、退屈な本だろうなと覚悟をして読み出しましたが、その臨場感あふれる語り口につられて一気に読み終わりました。
約350年前の話ですが、ニュースを見ているような臨場感。病に対する恐れと行動は現代とかわりませんが、いまと違うのは、人間にどうにもならない時に宗教に頼ることができた点でしょう。
あと、現代と変わらないといえば、1ページ目にあった「そのころは新聞みたいにさまざまな事件やうわさを広めるための印刷物がなかった。つまり、後の時代に見られるように、誰かが事実を好きなよ -
Posted by ブクログ
ネタバレ再読は子ども時代以来。(つまり「フライディと私」を書く時には再読しなかったのね。)
最初の方は航海に出るまでの半生を綴っていて、読みながら何度か寝落ちしたが、ようやく最後まで読んでどうやって島から帰還したのかが分かった。すごく面白かったというのとは違うけど、ノスタルジーとご恩があるので★5つ。
遭難してからロビンソンが作る砦はヨーロッパの伝統的なモットアンドベイリー形式を踏襲しているが、一人で作ってしまうところがやや偏執気味。イーストなしで作ったパンというのはどういうものだったのか、チャパティのようなものだったのだと思うが製法書いて欲しかった。(でもブドウがあるんだから天然酵母手に入ったと思 -
Posted by ブクログ
いつものように、なにげなく書店の文庫新刊棚を眺めていたら、ロビンソン・クルーソーという文字が目に飛び込んできました、
わあなつかしいと思わず手に取って、ふと訳者の名前をみてとても驚きました。
増田義郎・・その人は私にとっては特別の意味を持つ、いってみれば神のような存在でした。
というのはちょっと大げさですが、それでも高校生の一時期、熱狂的に没頭したラテンアメリカとりわけインカ帝国やアステカ王国について、この文化人類学者・ラテンアメリカ歴史学者=増田義郎教授のお世話にならなかった日はなかったのです。
もともと西部劇が好きで、いつも悪者扱いのインディアン=ネイティブ・アメリカン(アメリカ原住