ダニエル・デフォーのレビュー一覧

  • ペスト

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    17世紀と21世紀で社会はそれほど変わっていないが、過去に学べる点で少しは進歩できていると感じる。デマに惑わされない、健康であるからといって保菌者であるかもしれないのでうつす危険性を考えずに行動してはいけない、貧困者は寄付をしてでも助けなければならない、地方に移動した人を差別しない、といったことは大事なことだ。カミュのペストも読んで比較していきたい。

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    2020年07月25日
  • ロビンソン・クルーソー(新潮文庫)

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    幼いころ、息を飲むように読んだ無人島の漂流記。
    息子用に買ったので、30年ぶりくらいに再読。
    「フライデー」とか、懐かしい名前があり興奮しながら、
    人種差別のことなど、幼い頃は気づけなかった着眼点がありました。
    いちばん、ドロッと残っているのはお金のこと。

    無人島時代は、あんなに「お金なんてなんの意味もない」だったのに、
    脱出できたら、金の亡者みたくなっている。
    人間の人間らしさをよく描いています。

    大人が読んでも、おもしろいよ。
    ううん、大人が読むからおもしろいよ。

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    2020年07月24日
  • ペスト

    購入済み

    リアリティーはカミュよりある

    同名の小説ではカミュの方が有名で新しいのであるが,カミュの作は,フィクションの印象と彼一流の哲学的思考の反映が強い.これに対し本作は17世紀ロンドンを舞台にしているがカミュに比べて極めて現実感が大きい.デフォーの体験記ではないらしいが,まるでルポのような迫力ある描写が印象的でいかにもと感じられる.この時代らしい挿絵も訴える力がある.ここに描かれている家屋閉鎖は,現代なら都市封鎖に対応するものであり,人々の感情は現代も17世紀もあまり大差ない事が分かる.話者がキリスト教に頼って災難を乗り越えようとする姿も印象的である.昨今のコロナ禍に対する世の反応を反省するには絶好の書ではないか.

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    2020年05月31日
  • ペスト

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    いやいやこれはなかなか凄かった。パンデミックの事態における人間や社会の様子が、17世紀と21世紀と大して変わらない事にまず驚かされます。

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    2020年05月26日
  • ペストの記憶

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    まさか『ロビンソン・クルーソー』の作者だったとは。
    訳は平易でわかりやすく、内容のわりにページは進む。訳者解説にもある、頻出する「後で記すことだが~」にはちょいと辟易したけれど。
    疫病という大過に対して、人々はどう対処し、どう行動すべきだったのか。読む限り、そうそう変わるもんじゃないやねぇ…とため息が漏れてしまう。

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    2020年03月25日
  • ロビンソン・クルーソー(新潮文庫)

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    子供の頃、ロビンソン漂流記を読んだことがあった。難破したロビンソンが孤島で孤独な生活を送るという粗筋くらいしか覚えていなかったが、文庫本の新訳が出ていたので、改めて読んでみた。
    井上靖の「おろしや国粋夢譚」を読んで以来、漂流ものには興味があって、いろいろな漂流記や探検記を読んだけれど、原点はやはりロビンソンクルーソーだと思う。実話を基にした小説で、作者の空想がかなり入っているが物語としてはとても面白い。特にロビンソンの孤独感の心理描写、事件が起きた時の気持ちの変化など、おそらく自分自身が同じ状況になったら、こんな事を考えるだろうと思うことが、そのまま書かれていて、物語に没頭することができた。ま

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    2019年11月29日
  • 完訳 ロビンソン・クルーソー

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    自分がこんな孤島に取り残されたら?話す人がいない状況に長期間置かれたら?など想像すると少しゾッとするぐらい上手く話が描かれていました。

    どんな環境でも打開策を見出そうとするロビンソンの姿が人間臭くもあり、とても引き込まれました。場面によっては想像力が追いつかなかったです。汗

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    2019年01月17日
  • ロビンソン漂流記

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    18世紀イギリスの文筆家ダニエル・デフォー(1660?-1731)による漂流冒険譚、1719年。子ども向けの冒険物語として知られるが、孤島に漂着して自活していくロビンソン・クルーソーは近代的な経済合理性に基づいて行動するホモ・エコノミクスの原型であり「資本主義の精神」を先取りするものであるとして、経済学者(マルクス、ヴェーバー、大塚久雄など)からも注目されてきた。以下、精神史上の観点から気になった点をいくつか挙げる。

    □「中間の身分」

    物語の冒頭、外国への冒険旅行を望む息子に対して、実直な商人である父親は「中間の身分」という興味深い概念を持ち出して、青年の向こう見ずな企てを思いとどまらせよ

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    2018年10月09日
  • ロビンソン・クルーソー

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    だれもいない無人島でしかも一人で生きていくなんてすごい。
    尊敬しちゃうなあ。

    ・・・ほんとにすごい。

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    2016年02月22日
  • 完訳 ロビンソン・クルーソー

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    ネタバレ

     
    子供の時に読んだことがあるくらいだが、
    当時もロビンソンの無人島生活を
    わくわくしながら読んだ。

    特に自分の住処を作るあたりが子供心に
    非常に面白く読んでいた覚えがある。

    今回この完訳本を読んでみたが、
    当時読んでいた少年向けのものが
    どれだけ省略されていたのかがよくわかる。

    特に大きく違うのは、
    ロビンソンの宗教観というものが、
    要所で記述されていることだろう。
    確かに少年向けにする際にはこの部分を省くよなぁとは思う。

    また、序盤が大きく付加されており、
    こんな話だったっけと戸惑う。
    一度奴隷にされた箇所とか無かったような記憶がある。

    また、解説を読み、当時の世俗と合わせて

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    2014年03月23日
  • ロビンソン漂流記

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    児童向けに再編集されていないバージョンは初めて読んだ気がする。小学校の頃は無性に無人島に行きたかったなぁ。。。

    そもそもイギリスの中流階級だったロビンソンが船乗りになっていろんな大変な目にあって行くあたり、当時もノマド的なものへのあこがれがあったんだろうか。。。

    聖書が無茶苦茶出てきた。こんなに宗教的なこと意識するお話だっけ。。。

    人食い人種が出てきた。フライデーはもう少しで食べられてしまいそうになっていた人食い人種。こんな設定覚えない。。。!こら児童向けで削除されたんだろうな。

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    2013年04月05日
  • 完訳 ロビンソン・クルーソー

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    ようやく読んだ古典中の古典。アダム・スミスからマルクス、大塚久雄まで古今の経済学者が引用するだけあって経済学的な要素にあふれている。遭難前の行動は商取引・国際貿易の典型例だし、遭難後の生活は生産様式の発展そのもの。そして主人公ロビンソン・クルーソーの行動原理がまさに合理的経済人を示している。環境の分析から計画、実行、新たな事象の発生とそれに応じた計画の修正。合理性の限りを尽くして身体の保護、富の蓄積に邁進する。経済学の文脈で引用されるよもむべなるかな(良いことと悪いこととを貸方・借方で列挙するあたりは半分冗談にしか思えない)。
    それからなんと言ってもキリスト教信仰という観点からもこれはすごく興

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    2012年07月11日
  • 完訳 ロビンソン・クルーソー

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    ダニエル デフォーは英国のスパイで、取材旅行という隠れ蓑で世界各国を移動したのだとか。スパイなのにこんな本が書けるなんてすごいな~。子供の時に読んだ物とはずいぶん印象が違います。今度は大人向けのトムソーヤでも読んでみるか。

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    2012年06月14日
  • ロビンソン漂流記

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    航海途中に船が難破し、無人島に辿り着いたロビンソンが誰の力も、有効な技術も持たずに、快適な生活を求めて悪戦苦闘するストーリー。
    帝国主義に象徴される、文明国と未開地の問題やカニバリズムに対する価値観、宗教の摂理について悩む場面など、ロビンソンを通じて、当時の世界観が感じられる興味深い一冊。

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    2011年10月13日
  • ロビンソン漂流記

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    昔自分が読んだ子供向けものより宗教色が強い話だった。

    放蕩息子が困難にあって改心し、その後自分の生活の糧に感謝するというのらまさにそうであるし、神が与える生活の必然性と幸福を繰り返し説いているのは印象的だった。

    また、人を食べる黒人やそれを奴隷とし宗教を教え彼らを討ち滅ぼすことは、英国人がアフリカ大陸を占領しキリスト教を広めたことを連想せざるを得なかった。


    しかし、そういった宗教色が強い点を除いても、ロビンソンの島での生活や彼の考えの変化は昔と同じように非常に面白く、ポルやフライデーとの交流は心温まるものだった。

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    2010年10月26日
  • ロビンソン漂流記

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    冒険譚というよりは、一人の人間が如何にしてキリスト教徒となっていくかという物語、といったほうが正しいと思います。
    「罪の文化」や「神と向かい合う」というキリスト教的な道徳精神が理解し難い我々日本人にとって、主人公ロビンソンの心の動きは分かりやすい教材になるでしょう。

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    2010年10月15日
  • ロビンソン漂流記

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    3年前に読んだ時は、途中で飽きてしまったけど、今回再チャレンジして楽しく読めた。すごい冒険の世界。2度の遭難、救助、脱出、そして帰国・・・って、本当に波乱万丈。無人島での暮らしは、完全に自給自足だし、後悔したり、神に感謝したりの繰り返しで、想像を絶するものだった。

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    2009年10月04日
  • ロビンソン・クルーソー(新潮文庫)

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    大学の課題で読んだ。読んでいる時は話の内容の面白さがわからなかったが、授業を通して解説を聞く中で、宗教や中産的生産者層との関係を発見でき、魅力の詰まった作品なんだと気づいた。

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    2025年11月27日
  • ペスト

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    1665年のペストについて書かれたデフォーの本。

    デフォーといえば、ロビンソン・クローソーだが、コロナ体験をした今の我々にはこっちの方が名作に映るかもしれない。

    ペストが蔓延したロンドンのドキュメンタリーで、1660年生まれのデフォーは彼の叔父の日記や当時の記録をもとに書いたそうだ。

    驚くべきことに、私たちがコロナで体験したことと瓜二つのことが書かれている。

    例えば、「変な呪いが流行った」とかはアマビエを想起するし、「コロナに効く薬がある」とかはイベルメクチンの騒動を思い出すであろう。

    疾病者の隔離政策も我々に馴染みのある話だし、その効果に疑問が投げられかけているところも我々と同じで

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    2025年07月26日
  • ロビンソン・クルーソー(新潮文庫)

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    友達から薦められて読みました。
    冒険小説として、大航海時代の物語という歴史小説として、信仰が如何なるものかを示す読み物としてなどいろんな読み方ができるようのかもしれない。

    災難を免れるより罪から免れることの方がはるかにありがたい、恐れている災いより、恐れそのものの方が重荷になるなど究極の状態にならないと気づけないようなことを読者に気づかせてくれる。

    人間が一人で一から始めるとシンプルなことが実は複雑であり、どれだけの人類の叡智が集められていることなのかと驚くことになるんだろうな。

    私は主人公が未開の人を召使として扱う描写が人種差別につながることをイメージしてしまい、居心地の悪さのようなも

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    2024年03月12日