佐々木正美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
子供が小さい頃に佐々木先生の「こどもへのまなざし」を読んで、優しい考え方に救われたものです。子供も大きくなった今、先生の言葉の受け取り方も変わるのだなと実感したところです。
本書を読んでいく中で、スッと入るものもあれば同意しきれない考え方もあり、佐々木先生の言葉も絶対的な正解ではなく、育児への考え方のひとつでしかないのだなぁと感じました。これは親の成長でもあり、余裕が出てきたということでもあるのかもしれません。
-----心にとめておきたいこと
●親子関係も人間関係のひとつであること。だからこそ、人間関係の「質」に悩んだときは人間関係の「量」を増やすこと。
● 自律とは、子ども自身が考え、行動して、失敗して、納得した、その先にあるもの。そのためには時間が必要。親に信じて見守ってもらった経験は、親に対する揺るぎない信頼感と尊敬となって心の中に根づく。
● やさしくされすぎて問題行動が出た子を見たことない
● 親がしかればしかるほど、子どもはしかられる子になっていく。親が心配すればするほど、心配な行動を続ける。その悪循環を断ち切らなければ、子どもの情緒を安定させることはできない。
(そうは言っても心配するさぁ……。心配だから行動して、支援につながってようやく心配しすぎなくていいんだって思えるようになる場合もあるからさ。ひとりで頑張っている時に心配するなっていうのも酷だよ)
●しかってもしからなくてもADHDの特性が消えるわけではないが、親がしかりすぎをいったんやめることで子どもの情緒が安定し、その子に合った対応をとることが可能になる。得意の部分をちゃんと見極め、そこを伸ばそうと本人も前向きにとらえることができるようになる。好循環が始まる。
● いい子というものは、育てるのに手間がかかるものなんですよ。
● 信頼できる機関には、医師、臨床心理士、ソーシャルワーカーが専門チームを組んで、親子のケアにあたっているもの
(そういうところがなかなかなくて困ってる…)
● 普通の子であってほしい」という願いもまた、過剰期待
● 楽しさは、その場にいるみんなが「楽しい」と思わないとつくられないもの
● 「みんなで力を合わせて目標を達成する」という活動より、「同じ趣味の人が集まって、それぞれの好きなことを認め合う」という部活のほうが合っている
● ADHDの傾向が多少ある子は、いくつものことを同時に考えるのが苦手。「学校が終わった、よし帰ろう」と思うと、頭の中はそのことでいっぱいになり、忘れ物の確認まで気が回らない。どんなにしかられても、その瞬間は忘れる。本当に困っているのは、親御さんではなくこの子。
● 「大丈夫ですよ、必ずいい子に育ちます」 -
Posted by ブクログ
基本的に前著と一緒で、とにかく親は子供の要求に全て答えることで愛情を注ぐべしと述べている。子供の要求はなるべく体験(抱っこおんぶ遊ぶ)で満たしてあげてモノで満たそうとはしないこと。
一人っ子家庭よりも、他の家族と育て合わない家庭の方が心配と著者は指摘する。地域の子育てサロンなども活用して積極的に他の家庭と交流する機会をもつこと。
子供に限らず大人でも、自分の話をゆっくり聞いてくれる人がいないと心にゆとりがなくなり、欲求不満になる。
子供にしつけ(父性的なもの)を教えようと思ったら、まずは愛情(母性的なもの)で満たしてあげること。愛情不足な子に、いくらしつけをしても意味はない。
家族の力関係がはっきりしている方が家庭が安定する。父がリーダーシップを発揮する方がなお良いらしい。そして、家族の役割(父は働きリーダーシップを発揮する、母は家事をやり父のサポートをするなど)がはっきりしている方が子供が健全に育つとのこと。
この辺は近年の新しい家族のかたち思想とは異なるが、個人的には一理あると思う。
後半は子供の発達障害について述べられていた。一般的に子供の発達障害が表面化してくるのは1歳半頃から。中でも自閉症の子は明らかに他の子と様子が違うから分かりやすい。ダウン症の子供は人懐っこくて、大人の言うこともよく聞くから非常に育てやすい。
自閉症、ADHD、学習障害の子供は、症状がとてもよく似ていて、線引きが難しい。
親だけで抱え込もうとすると、潰れてしまうから周囲のサポートを積極的に受けること。 -
Posted by ブクログ
タイトルは全く内容を反映していないが、内容自体は王道的な育児書。でもタイトルのような救いを求めて藁にもすがる気持ちで本書を手に取った母親の気持ちは裏切るだろう。
煎じ詰めれば、「子供には問題ない。もし子育てがつらいのであればそれは親の問題である」という発想が全編に横たわっている。
それはその通りなのだと思う。文字通り子供は無垢だから。
個人的には著者が本編で言っていることはすべて至極真っ当で大変役に立つと思う。
でも、本当にタイトルみたいに「ありのままの自分を誰かに肯定してほしい」と思うくらい思い詰めている母親が本書を読んだら、子育てがつらいのはあなたの問題だ、と更に糾弾されている気分になるのではないだろうか。
最近は売りたいがために内容に反していてもキャッチーなタイトルを本につける出版社が散見されるが、悪しき文化だと思う。
内容は良いのに、届くべき読者層に届かないタイトルをつけた出版社に★-2。 -
Posted by ブクログ
軽度のADHD傾向のある息子との付き合い方に迷い、手に取りました。
書かれていることは確かに納得いくものばかりで、参考になります。
しかし、最終的に母親の器・努力・忍耐頼みになるアドバイスが多く、読んでいて苦しくなります。
佐々木先生は小児精神科医であり、子ども寄りの視点を持つことが仕事であるため致し方ないとは思います。
しかし、子どもに怒らず、優しく声をかけ余裕を持つためには、まずは親自身が心身共にゆとりを持って暮らす必要があります。
多忙で経済的にもゆとりのない今の時代、そんな余裕を持って子どもと過ごせる親ばかりではありません。
朝から晩まで育児家事仕事に追われ、日々を乗り越えるだけで精一杯な親が多いはず。
佐々木先生の仰る理論を実行するには、まず親が自分をケアする時間が必要です。
育児に悩んで本書を手に取った中、母親へ求められることが多く余計に多く苦しくなってしまったので☆3つに。