佐々木正美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトルだけ見て購入を決めました。これぞ、私の学びたかったテーマだ!と。こういうテーマの本はほとんどありませんよね。
著者は、児童精神科医として45年以上もの長きにわたり活動してこられた方です。とてもいい先生なんでしょう。文章に優しいお人柄が表れているような気がします。
ただ、いろいろといいことは書いてありましたが、期待したほどの学びにはなりませんでした。
私が期待したのは、ひとり親でも子どもは健全に育つというテーゼについて、その根拠や理由について書いてあることも期待したのですが、本書は、まさにタイトルの副題にあるように、小難しいことを避けて、子育てに悩むシングルペアレントの方々に向けた、柔らかいアドバイス集そのものでした。
まあそういうことは、カバーの優しい感じの絵からも判断できたことです。テーマがあまりにも学びたい事だったので、舞い上がって書店でちらっと目次を見ただけで買ってしまいまいました(笑)
シングルペアレント特有の悩みや課題について書かれたことが半分、子育ての一般論が半分といったところでしょうか。
特にシングルペアレントの子育てということに対して著者がおっしゃりたいのは、基本的には以下に挙げる一つのことです。
・子どもには、父性と母性を順序よくかつバランスよく与えることが大事なのであって、それはいわゆる父と母がそろっていなくてもできること。
←人間には程度の差はあれ誰でも、父性的なものと母性的なものを持っているのであり、男性、女性であるということは子育てにおいて決定的なことではない。
←母性とは子を許容し承認する力であり、言葉を変えれば無条件の愛、父性とは規律や規則、約束や責任などを教え社会性を身につけさせること。
本書に書かれているほかのことは、あとは大体子育て論一般に関することと、離婚・死別を乗り越えて、親がどう生きるか、子どもにどう相対するかということです。その部で著者がもっとも言いたいのは、
・子育てには親の人間関係が非常に重要であり、特にシングルペアレントは豊かな人間関係を持つべき、持てればいろんな人の力で子どもに必要な育成環境を与えられる
ということでしょう。
本書の子育て一般論の部分は、他の方も言っておられるそんなに目新しい事ではないですが、上に挙げた著者が最も言いたいと思われる2つの点はとても大事だと思います。
シングルでない親御さん方が読まれても学ばれるところは多いのではないかと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこのシリーズを読んで、いつも自分を振り返る。自分は子どもに良くない影響を与えてはいないだろうか、と。
今回のは、発達障害について書かれていた部分が興味深かった。
著者の言う「自閉症スペクトラム」の人たちがどのように世界を感じて、見ているのか。この本を読んで初めてわかった。
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乳幼児期に「子どもが喜ぶことをしてあげることが私に喜びです」という育児をしてあげることが大切です。(p124)
お母さんから、あなたと一緒にいると楽しい、あなたがしてほしいことをしてあげたい、という気持ちが伝わってきたら、子どもはどんなに安心することでしょう。・・・子どもは自分の喜びを相手も喜びに思ってくれる、という育児をされたがっているのです。(p157)
子どもを幸せにしてあげる喜び以上に、親にとっての大きな喜びなど、そうあるものではないと思います。(p251)
人間は、あの人(あの人たち)を幸福にしたいと、真に願って、そのための努力をしながら生きなければ、決して自分の幸福を得ることはできないのです。・・・自分の目の前にいる家族を、本気で幸せにしたいと思って、努力を続けることができれば、その人は必ず幸福なのです。(p343) -
Posted by ブクログ
ネタバレ・母子は産後直後は一緒がいい。ヤギは1時間分離すると自分では育てなくなり、他の動物も下手になる。
・昔は自宅で助産師と出産。1950年には8割が自宅。その後産院がメインになり、母子分離だったが、母子同室がメインになってる。
・未熟児で保育器に長く居た赤ちゃんは親子関係が成立しにくいので、やや意識的に接触すべし
・断乳しないとダメ論を否定。ダイオキシンが母乳に入る論は時代背景で戦争や災害と同じ。
・親が高齢時に介護が必要な時に何がなんでも助けるか?中国は66%、米国は46%がイエスだが日本は16%。親の面倒を見ると言うと親が喜ぶと思うかに関しては各国70%だが日本は30%。次の世代のことを思わない国になった。
◎思いやりのある子に育ってほしい
・親が思いやりを見せる。具体的には挨拶する。保育園の送り迎えの際に先生に「いい天気になりましたね」「暑いですね。一日働かれてお疲れでしょう」「髪をお切りになりましたね。お似合いですよ」など。
・過剰期待は子供にとって最悪。勉強してほしい等。夫婦に置き換えると、妻から夫へ「夫としてそんな状態では満足できない」と言い続けること。情緒障害でリスカや髪を抜く。
・早期教育は全体的に非推奨。一つを伸ばしてもバランスが悪くなり崩壊する確率のほうが高い。アメリカで飛び級が流行ってたが情緒面で安定せずに最近はやらなくなってる。
・人間は欲求不満になると暴力的になる。ただ欲求不満だから努力する。ただ幼児は「希望が叶わない時」「過剰な要求を受けた時」に欲求不満になる。親が欲求不満だと虐待する。
・ADHD。同時総合機能むり。縄跳びとか手と足を同時に動かすなどは難しい。親に手がかかることは伝えない方がいい。伝えるとより欲求不満を募らせる方向(ちゃんとさせる)になり、より扱いにくくなる。大抵は親が欲求不満で余裕がないので親をケアするのが良いが、保育園の仕事を超越する。
・育児に不安を持つのは孤独だから。
・良い親や良い教師は子の長所や才能を発見し、ダメな親や教師は子の短所やダメなところが目に付く。
・人間は豊かであれば他罰的になり、過密になり、孤独になる傾向がある。都会で豊かでも周囲の人の短所が気になり孤独化する。いい面を探すようにすると良い。
◎家庭について
・片親、古くは欠損家庭と言われてそれだけで問題だったが、太平洋戦争で母子家庭が大量発生したが、近所との交流等を行い普通に育った。片親でも大丈夫。
・共働きも専業主婦も、子供と一緒の時間をどう過ごすかだけが大事で、違いは無い。
・自分のことが好きになるような子供に育つには、まずは親が自分を好きになる必要がある。
・「くつろぎ」「やすらぎ」を子供に与えないと、「しつけ」「教育」は子供に伝わらない。
・家庭に必要な条件「ありのままの自分を安心して曝け出せる場」「どういう価値観を持って生きるのかを決める」
・親は意味ない子供の話も聞いてあげなきゃ行けない。聞く余裕がない親は、その親も意味ない自慢話などを他の人にしてないから。井戸端会議などで実施して余裕を得てそれを子供に還元するのだ。自分の誇りにしていること、自慢したいこと、非常に辛くて愚痴りたいこと…を安心して聞いてもらえる家族や友達や同僚が、まず必要。
・援交少女のカウンセリング。まずは信頼関係構築。すぐには絶対作れない。若者文化、ファッションや曲など、相手が詳しくて自分が詳しくない事について教えてもらう。教えて貰ってるとわからない箇所が出てくるから更に教えてもらう。興味を持って聞く。ひたすら聞く。これを一回40分とかやる。長いと一年ぐらいこれだけ。決して意見は言わない。するとそのうち向こうから聞いてくる。人は本気で自分のことを分かってくれる人の指示にしか従わない。
・ADHD児。集中して行動は無理。例えば衝動で誰かを叩いても、その場で反省して謝るなんてのは無理なので、親として正しい行動は、「あ、まって。〇〇くんを叩いたよね?そんなことしたらダメだよ。謝れる?」→「無理!遊びたいの!」→「じゃあ、パパが代わりに謝っとくね。〇〇くん、ごめんやで」(謝る姿勢を見せる)で十分。ダメという事実だけを伝える。
・自閉症。サリーとアンの実験。おはじきで遊ぶサリーとアンをマジックミラーで健常児やダウン症児や自閉症児が見る。サリーは用事ができて、自分のおはじきを自分の箱に入れて出て行く。残されたアンは、自分のおはじきをアンの箱に入れるが、ふと思い立ってサリーの箱からサリーのおはじきを全部アンの箱に入れて出て行く。ここで、サリーが帰ってくるとサリーは自分のおはじきを取るためにどの箱を見ますか?と聞くと、自閉症はアンの箱と答える。移動した点とサリーがどう考えるかの二つは思考できないし、想像力は苦手。