森沢晴行のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレシリーズ最終巻。『追憶』とは異なり5巻に及ぶ長編ということで、シリーズを通じた見どころとしては主人公カルエル・アルバスの成長にあるかと思う。1~5巻(4巻は無いけど)の表紙に描かれた彼の容貌を見るだけでも、その変化はありありと見てとれる。
クレアが空族の下に去ってからは物語の時間経過に比べてページ数が非常に少なく、その間にカルエルが抱えていた感情は多くは語られていないが、一人で空族に挑もうと飛び出したことがあったと後日談で語られている。それほどまでに熱した感情を常に自分の胸に抱きながら長い年月を送っていたことを考えると、彼を突き動かしたものの巨大さ、それを抱き続けた彼の強さに心を打たれる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレシリーズ通して名作でした。犬村先生の次回作に期待しております。
「こういう演出を絵にすると綺麗だろうなぁ」ってのを文章で書くのがうまい作家だと思いました。
「とある飛空士への追憶」での最終章を思わせる描写の美しさが、キラキラ光る。
空戦はないです。そういうのは4巻がピーク。本巻はほぼ後日談のようなもの。
1冊まるごとグッドエンド?
ただ…、
「とある飛空士への恋歌」を歌う人間が、幸せを約束されたヒロインとは限らない。
最初のカラーピンナップ挿絵で、すでにヒロインの顔じゃなくなって、哀しそうなアリエルが印象深い。
「追憶」はファナ様の話だった。「恋歌」は…、
クレアは今回、一貫して
分厚い -
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Posted by ブクログ
ネタバレ明けの空のカフカは、読み終えた瞬間に胸の奥へ澄んだ風が吹き抜けるような、不思議な清涼感を残す作品だった。
物語の随所にちりばめられた示唆は決して声高ではなく、しかし確かな重みをもって読者の心に触れてくる。
その静かな力強さに導かれながらページを繰る時間は、まるで自分自身の内面をやわらかく磨き直していくひとときのようでもあった。
読み進めるうちに、ふと「これは小学生くらいの読者にこそ手渡したい物語だ」と感じた。
善悪や正解を単純に提示するのではなく、迷い、考え、立ち止まることの尊さをそっと教えてくれるからだ。
もし若い頃にこの物語と出会っていたなら、世界の見え方は少し違っていたかもしれない——