森沢晴行のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
戦場は非情なものであること戦場のロマンティシズムを見事に融合させていて、あっという間に引き込まれました。
太平洋戦争の戦史をよく研究しており、戦略・戦術的に不可解な展開がない物語を構築しているのも素晴らしかった。
飛空士シリーズは全て読んでいますが、この感動は第1作の「とある飛空士への追憶」以来です。(もちろん「とある飛空士への恋歌」も良かったですが)
本作をこれから読もうという方へ。
本作を読む前に第1作の「とある飛空士への追憶」を読むと、より物語の深さを感じることができると思います。
人を愛することのすばらしさと強さが分かるような気にさせてくれる作品です。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレこの物語のエクスタシーは、ファナが旋回機銃をぶっ放すシーンだと思う。
「メンフィス・ベル」ではそれなりに活躍した旋回機銃であるが、
「紅の豚」では空賊の旋回機銃はポルコ・ロッソのサボイアS21を捉えることはできず、
「風の谷のナウシカ」では大型船が旋回機銃で弾幕を張るも空しくペジテのガンシップの餌食になってしまったし、
「天空の城ラピュタ」のゴリアテの旋回機銃はドーラ一家の艦載機(?)の煙幕展開を阻止できなかった。
旋回機銃というガジェットは不遇を囲ってきたのである。
おそらく生涯最初で最後になるであろう旋回機銃での射撃。
それによってファナは、自らが生き延び、初恋の人を助け、運命を切り開 -
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Posted by ブクログ
シリーズ最終巻。
悪評を書く気にはならない大きな満足感はあるが、満点とはいいたくない若干すっきりしないものが残った。全員が望んだとおりになんてならないし、ましてや恋愛は難しい。彼女はほんとうに幸せになれたのだろうか・・・
ところで、夜が明けようとする時刻、通勤電車の中で、ちょうどチハルがミツオの実家を訪れたシーンに差し掛かり、一瞬周囲の空気と作品が同期した気がした。慌てて口を押さえ欠伸をする真似をするが涙出過ぎ。たくさん描いてくれたエピローグのひとつに過ぎないのに何か好きなシーンでした。脇役に過ぎないかもしれない二人にちゃんと焦点をあててくれたのも嬉しかった。
それにしても、この世界の -
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