山口揚平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2017年12月に発行されたこの本。
私が読んだ2022年には、2017年よりも、だいぶ世の中、経済の動きが変わってしまった気がする。
それでも、今のところ仮想通貨バブルは継続している。著者が話す仮想通貨の終焉はそのうちに訪れるのだろうか?
この本は、いわゆる「貯金だけじゃだめ、積立NISAで投信買いなさい」みたいな指南本ではない。
お金の歴史と、今後についての筆者の見解が書かれた本。興味深く読んだ。
著者は、将来的にお金はなくなり、信用がお金に取って代わる…と言う。
そうなると、税金はどうなるんだろう?お金以外で取り立てる事が可能なんだろうか?という疑問が湧いた。
もしかしたら、国家(税金を徴収する者)自体が破綻すると言う意味が込められているのだろうか。
「信用で飯を食う」というと、昔ながらのお中元お歳暮などの贈り物文化を思い出した。世話になってる、頼りにしてる、という意味合いで贈られるものは、その人の信用を表している気がする。
若い世代、特に都会暮らしの人の間では、お中元お歳暮文化は浸透してない。若い世代は、確かに衣服にお金をかけず、IKEAのコットントート持って、ユニクロでも良いという人も多いかもしれない。でも逆にお金かけたいところにお金をかける(推し活とか)。それに、若い人全員がカジュアルを好んでいるのではなく、若い人の中にも、良いスーツ着て良い車に乗ってこそ得られる羨望を求めてる、つまり、お金を必要としている人だって一定数存在する。
逆に、年配者や地方暮らしの人は、仕事で得た信用で次の仕事のお誘いがあったり、口コミやネットワークで広がっていく世界を生きていると思う。年配者や地方が時代の最先端とは思わないけど、筆者が言うところの将来の世界というのは、都会の若者より、地方の年配者の方が、当てはまっているような、信用が物を言う世界を生きているとも言えるのではないか?と思ったりしたよ。
将来=時代の最先端、と思いがちだけど、意外にも将来は、今で言う年配者や地方暮らしの文化的なところにシフトしていくのかな。
私は、お金!お金!の暮らしはしたくない。生きてくのに支障がなければ、余分なお金はなくて良いかなと思ってる。身軽に生きていたいのだ。
他方で、同級生の中では、タワマンに住んで外車乗って…をステータスに置いてる人もいる。
後者にとっての「信用」とは、つまり「お金」でしかないと思うのだ。
何がいいたいのかというと、「信用」とは、多様な意味を持つ。お金によって作られる信用もあるし、お金があるから得られる信用もある。
そういう多様な価値基準の中で、一律の価値をもつもの、一律の信用をもつものとして誕生したのが「お金」だ。
「信用」とは一義的なものではない以上、信用がお金に取って代わり、お金がなくなる、というのは、現実的に想像ができないな…と私は思った。
他方で、将来的にお金がなくなれば良いという筆者の考え方は、一定程度支持ができる。
お金がなくなれば、お金をめぐる様々な犯罪(振り込め詐欺とか、給付金詐欺とか)、そんなことにアイデアを出して頭使うなら、もっと社会貢献しようよって思うような犯罪が減るのではないか、と思うからだ。
そう考えると、本当に「お金」って罪な存在ですね。 -
Posted by ブクログ
本書はお金の歴史を振り返るところから始まる。
驚いたのは、近年の研究ではお金の起源が、物々交換ではなく、信用と記帳のシステムであったと説明されているとのことだ。
(なんだが、「今は鎌倉幕府成立は1192年じゃないんだってね」と言われた気分。)
ヤップ島の巨石貨幣フェイは、持ち運ぶのではなく、そこに取引したものを刻み込んで記帳した。
これが貨幣の起源の一つだというのだ。
つまり、ビットコインのような形態が、すでに古代社会にあったということになる。
お金の「信用」を保証するのが、君主から国家に移り、やがて企業や個人になっていく。
このあたりは経済がグローバル化し、国家がすでにそれを統制できなくなっている現状、ビットコインをはじめとする仮想通貨が出てきた流れと符合する。
この十数年来、私たちが目にしてきたものだ。
しかし、筆者は、仮想通貨も過渡期の形態で、いずれはなくなると考えている。
その代わりになるのは、「時間通貨」なるものだという。
21世紀になり、人々は物質にではなく、承認に価値をおくようになった。
モノからコトへ、財の形態が変わり、人々が時間を資源として経済活動をするようになる、というのだ。
そして、記帳技術の発展で、やりとりにお金が不要になり、人々が求めるものでもある信用をツールに取引するようになる、ということらしい。
が、このあたりからが、若干飲み込みにくい。
こちらの頭が、現状のシステムに凝り固まっているせいもあるのだろうが。
筆者の、資本主義が貨幣の力で世の中のあらゆるものを文脈から切り離し、均質化したことへの批判意識は共感できる。
そのアンチテーゼとして、すべての人に与えられている時間を価値とすると考えたいのも、受け入れてみたい気もする。
(ただ、筆者の言うように時間がすべての人に平等に与えられているとは思えない。)
2017年の刊行時に本書を読んだなら、もっと共感したかもしれない。
でも、その後、パンデミックの世の中になった。
そして、ウクライナ侵攻を見ていると、人間の生存に物質が必要で、それを軽視することはできないことを再確認させられる。
筆者に言わせれば、それすら、一時的な揺り戻しなのか?
刑務所でタバコが通貨となるように、今のウクライナでも人々のつながりで経済が動いている、のか?
理想的な形で時間経済を享受できる人と、資本主義経済の世界に取り残される人に二極化していくのではないか、と考えるのはあまりにも悲観的すぎるのだろうか。 -
Posted by ブクログ
これからの変動の時代に対応するため自分の才能、天才性を見つけようと主張する一冊。
著者は、現在を天才性に忠実に生きる人生をスタートするチャンスであると捉えています。理由は以下の2つを指摘しています。
1 大きく社会が変化するうねりの中にいる
2 時代のパラダイムがオペレーション(操作)中心から、個性(天才性)を必要とするクリエーション(創造)中心へと大きくシフトした
また、著者が言うように「かつては、自分の強みを見つけることが流行っていたことがあります。相対的な自分の強みを見つけ他者と競い合える力を伸ばし適材適所を追求するものです。しかし、この時代に必要なのは、「ストレングス」(強み)ではなく、「ジーニアス」(天才性)を見つける「ジーニアスファインダー」だと考えます。」と述べ、時代が大きく変わる中で、自らの天才性を発見して最高の生き方・仕事を出会うことを目指します。
「ジーニアス・ファインダー」は、「とげぬき」→「天才性の抽出」→「再構築」の3つのステップで行われ、本書を購入されたかたは、WEB診断ができるサイトにアクセスできるコードがついています。
私も以前ストレングスファインダーをやったことがあるので、こういうものは少し興味があります。本書を読むだけでなく、実際のワークシートを使って自分の棚卸しから始めてみると、新たな発見があるかもしれません。今回は都合によりできませんでしたが、いつの日か挑戦したいと思います。
▼天才=「天才性を知ること」+「天才性に忠実にいきること」
天才性=個人が生まれた時に授かっている、他者とはまったく異なる特性のこと。個性や才能とも違う
天才性に基づいた生き方を選択し、天才性にしたがって生きるための環境を設計する一連のプロセスをジーニアスファインダーと呼ぶ
▼大きな変革のうねり
・2025年までの5年間は大きな混乱と変革の時代
・80年周期で明治維新→敗戦→現在
▼パラダイムの変化
1 昭和(64年間)
・コンストラクション(製造)
・2次元:作る技術
・建設業など資本力が重要
・顔の見える関係で暮らす。土着で移動が少ない。
2 平成(30年間)
・オペレーション(操業)
・3次元:空間を超える技術
・インターネットなど空間を超える技術が中心。組織力が重要
・新幹線などにより移動が容易に。不特定多数とSNSでつながる
3 令和(15~30年間)
・クリエーション(創造)
・4次元:時間を超える技術
・世界同時配信など時間を超える技術が中心。天才性が重要
・コロナ・ショックで空間がゼロに。時間の濃さや長さに焦点が当たる
▼かつては、自分の強みを見つけることが流行っていたことがあります。相対的な自分の強みを見つけ他者と競い合える力を伸ばし適材適所を追求するものです。しかし、この時代に必要なのは、「ストレングス」(強み)ではなく、「ジーニアス」(天才性)を見つける「ジーニアスファインダー」だと考えます。
▼人間は社会性と個性の掛け算で生存競争をくぐり抜けてきた種。しかし、今は社会から少し距離を置き、自分や身の回りの人に集中すべき時
▼振り返りぼ中でも、特に重要なのは5歳から15歳くらいまでの期間。物心のついた時の5歳から15歳に受けた刺激は大きく、その後の状況判断や行動に影響を与える
▼「意識のマトリクス」で探す4つ天才性の方向
1 国語は人を想う方向性
・目の前の人の感情を繊細に知覚することに長けている
・相手の気持ちを知覚できるタイプは人に向き合う職種が比較的向いているかもしれない
・「想う」人は「幸せ」を得る
2 理科は理(ことわり)を感じる方向性
・「理科」は風を読み、波に乗り、木々の声を聴き、水や大地のエネルギーを得ることに長けている
・理科の方向性には農業や漁業に従事する人から理系の研究者までたくさんの人がいる
・「感じる」人は「健康」(エネルギー)を得る
3 社会は集団を観る方向性
・「社会」とは集団や社会など射程が長く、観察することに長けた人のことを指す
・様々なメディアや身近な人々の行動から日々移り変わる社会の価値観を知覚し、適切な判断や行動をすることができる
・「観る」人は「安定」を得る
4 算数はイメージを描く方向性
・「算数」は、物事を抽象的にとらえたり、イメージとして「描く」ことに長けた人のことを指す
・生活においては効率的で、仕事においては生産的かもしれない。その一方でイメージで全体をつかむことが得意なため絵や音楽の才能に恵まれる人もいる
・「描く」人は「実現」を得る
▼新旧システム産業の逆転は2025年頃
▼「観光立国」は「下の策」。落ちぶれた国家が最後に選ぶ、最も安易な退廃の道。
▼日本が注力すべき3つのテーマ
1 ロボティクスの創生
・日本の強みは長いサプライチェーンを可能にする「擦り合わせ」
・複雑で多数の行程を踏むため、多くの雇用を生むことができる
・国外に輸出し外貨を得る
2 医療システムの改革
・日本は世界で高齢者が一番多い国で、社会保障費は国家予算の3割
・医療システムそのものの改革に絡む
・アメリカなどからシステムを輸入しコストを削減する
3 コミュニティインフラの確立
・日本は政治システムが過渡期
・県という概念がなくなりいかに優秀なリーダーがいるかが重要になる
・社会インフラを作る仕事が儲かる
▼新しい時代の5つのルール
1 生活と仕事を一体化させる
2 会社でなく自分でキャリアを作る
3 マスターとメンターを持つ
4 健康からお金までをつなげて考える
5 相手の期待値を20%上回る
▼仕事の構造
・「お金・信用・価値」という3層構造からなる広義のマネーと、「時間・健康(エネルギー)」という、それを下支えする資源によって成り立つ
▼価値=(専門性+確実性+親和性)/利己心
▼距離を克服した人間の関心は、おのずと時間に向かいます。これからの時代は時間の概念をゼロにすること、すなわち時間という誰にとっても絶対軸であったものが変形し、ゆがみ、伸縮性を持つという「時間を超える技術」の時代に入るでしょう。
<目次>
第1章 今こそ天才性を見つけよう(なぜ今天才性なのか/ジーニアスファインダーの3つのステップ)
第2章 記憶を整理しようー「自分の棚卸し」で自分を閉じ込めている「とげ」を抜く(記憶の中の自分は本当の自分じゃない?!/人生を振り返る方法/自分でとげぬきをしてみよう)
第3章 天才性を見つけよう(意識が向かう方向に答えがある/「意識のマトリクス」で4つの方向から天才性を探そう/天才性を文章で表現してみよう)
第4章 仕事と生活を再構築しよう(天才を生きる壁/未来の産業を選ぼう/新しい時代の5つのルール)
付録・袋とじ GENIUS FINDERアクティベーションコード -
Posted by ブクログ
信用をスピーディーに貯めるには、求められた仕事に対して、必ず相手の期待値を20%上乗せしていくことが重要だ。
逆にいうと、自分の80%の力で充分な成果が出せる仕事を選ぶこと
やりたいことのできる会社を選び続ければいい
・自分が果たして何を得意としているか、自己分析に徹底的に時間をかけるべきだ。
社会人の三年の経験は、存分に分析資料として使う
考える時は、考える、書く、話すこと
・気持ち悪さがなくなるまで考える
・紙に書いて考えること、図にする
本で知識を得る時は
・入門書と専門書に分けて考える
・入門書はそのテーマの扉を開くもの
・専門書は本質へ早く到達させるもの
・羽田呼吸法
60億人のワンオブゼムになるか、なにかの分野のオンリーワンになるか。
より細かい得意の分析をする。必ず天性はある。 -
Posted by ブクログ
起業しようかなと思ってる人に向けた言葉の本
ビジネスモデル的な話がメイン、ただ最後の気持ち的な話のほうが面白かった。
企業・独立するなら読むと良いのかも。
就職して良い企業①ホワイト②スキルが付く③信用のブランドが得られる。
バリュー(スキルなどの価値)より、システム(ビジネスモデル)とクレジット(信用)で稼ぐ
工夫①顧客:個人・会社・行政②商品:自体・サブ・共感③課金法:点・継続・報酬④支払い方:本人・簡易・第三者⑤資源:自己・遊休・共同体
頭で考えて整理し、ハートで決める。採用①自分より優れた人②全ては受け入れない③人として扱う④コミュニケーションする⑤失敗を犯す -
Posted by ブクログ
学びとなった点を書いておく。
考えることこそが一番重要。
考える→話す→書くのサイクルで、とにかく違和感が無くなる状態まで持っていくことを
習慣化することが大切とのこと。
21世紀、産業の中心は「関係づくり」へシフトする。人が1番お金をかけるのは、プラスのピアエフェクトを与えてくれる人材を側に置くことになる。
今のうちに最高の人たちと繋がりを作っておくことが重要。
これからは、経営課題を分野横断的に考え、施策を立案できる能力が必要
(専門家集団は調達さえできれば良い)
→プロマネ力はこれにあたる
天才性とは微細で深いレベルの強み
自分の武器が微細であればあるほど、様々な選択肢への応用力が増す
周りから良く褒められる要素は紛れもなく天才性のヒントとなる