鈴木立哉のレビュー一覧
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最高の名著。
『解像度を上げる』から、自分がどれだけ学びが足りないのを感じたが、その足りなさを感じた一つが質問力であった。この本は質問に着目したビジネス書だ。現代起きているイノベーションの多くは、フラットな視点からの質問から生まれている。ネットフリックスやエアビーなどがそうだ。しかし僕たちは、質問に対しての認識が甘く、問いを考えること、その問いに対して考えること、これらに対して無駄な時間であるように感じている。現代はGoogleで知識はいつでも得られる時代になった。そんな時代の中で人として鍵になる能力は、質問事項である。深く腹落ちし、今後も何度も読み返したい本であった。 -
Posted by ブクログ
現在私はごく普通のサラリーマンであるが、この本に書かれてある現在の組織の問題点に見事にぶち当たっており、提案されている新しい組織の形はとても魅力的で、今勤めている会社を新しい組織の形に変えたいと感じた。ただし、新しい組織は社員に階層構造がほぼないため、当然給与にも差がほぼなく、この点が現在の組織を変更して新しい組織に移行するにあたり最も困難なことだと考えられる。したがって、もし今の会社でできることとすれば、周りの人をもっと信頼し、頼り、自らの心を開示し、約束を果たしていくことで、会社の雰囲気を変えていくといった地道な活動になるだろう。そういった視点をもたらしてくれた本書に感謝するとともに、いつかそんな会社を自ら立ち上げたいと思った。
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Posted by ブクログ
質問の重要性、もつべき基本的な視点と背景、ビジネス上での質問の方法や技術の訓練の仕方、人生における「美しい質問」とのつきあい方や心構えについて書かれた本。
特に印象的だったのは、子どもの頃は「なぜ?どうして?」と質問するのに、6才以降は学校や社会において質問が受容されない雰囲気を察して皆、質問しなくなるということ。これはアメリカでの話であって、日本はさらに質問できない風潮が強いはずなのでもっと事態は深刻なのではないかと感じた。自分自身も会議や研究会で「質問はありませんか?」と聞かれて、質問できないタチなので、この本に書かれているさまざまなな事例のように、もっとその場が有意義なものになるような質問をしてみたいと感じた。
「なぜ?」が質問する上でよく使われる形式だが、「もし〜だったら?」という問いの形式も多く紹介されている。あまり慣れていない形式で実際に問われたらドキッとしそうだが、いつもと違う考え方で物事を見つめられそう。
この本で言われている「質問」の仕方とは、単なるハウツーではなくて、「生き方」そのものだということが最終章を読んで分かった。人生において「美しい質問」を生み出し、自問自答し続けることが、その人の人生を豊かにする。キャリアについて、生き方について、スルーするのではなく、さまざまな角度から自らに問い続けることによって今までにない境地にたどり着けるかもしれない。
「学校教育では、たった一つの正解を見つける方法ばかり教えられる」などの指摘には耳が痛い。ペンキの蓋を開けて、さらに中をぐるぐるかき混ぜる、つまり、生徒の「当たり前」をオープンにして、思考を回転させられるような「美しい質問」ができるようになりたい、と思わせてくれる1冊。
『問いのデザイン』『たった一つを変えるだけ』などと併せて読むことで問いについて、より多面的に考えられそうな内容だった。
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Posted by ブクログ
◾️概要
従来のビジネス上の評価基準で高い成果を上げるだけでなく、社会に好影響を与える方法を知るため、読みました。最も印象的だったのは、「まず存在目的と価値観がある。それがひいては株主還元につながる。逆はない。」です。「企業は利益を求める以外の目的があって初めて挑戦する。」というのも同義かもしれません。
◾️所感
個人も法人も「コンシャス」を目指す重要性は共通すると感じました。その難しさは、「愛や自分らしさを貫く姿勢といった、文化を形づくる最も重要な要素には、具体的に測りにくいものが含まれているのも事実である。」という一文に集約されているように感じました。 -
Posted by ブクログ
現在進行系の話題はいつでも難しい。状況はすぐに変わるし、当事者のバイアス依存が大きいし、情報の正しさの検証も不足する。
なにより短期的には良い策だと結論が出たとしても、数年後には全く逆の結果となる場合すらある。
原因と結果の関連性が世界規模に及ぶ現代経済を理解することは、人類に可能なのだろうか?
本書は2012年時点において、多数の新興諸国から”次に抜け出す国”を見極めるため、各国の経済状況を細やかに見通す。
・賃金インフレ、労働力年齢構成、政府による暴力的な経済政策等、輸出依存で成長した先の新たな壁で減速しつつもソフトランディングを狙う中国
・成長の余地はあれど、肥大化した政府部門、縁故資本主義、資本家層の固定化、田舎と都会の固定化等、リスクが多くて先が読めないインド
・コモディティ輸出依存のインフレ経済の中で、通貨安・金利引き下げ・投資増を同時に達成しなければならないブラジル
・寡占企業と麻薬カルテルの支配と停滞から国民が逃げ出すメキシコ
・この10年間で、年間所得平均が1500ドルから1万3千ドルへと上昇したが、独裁と油田依存で危険度が高いロシア
・混乱が続くハンガリーと違い、共産主義からの華麗な脱出に成功し、成長しつつある東欧のスイートスポット:チェコ・ポーランド
・急進的な西欧化への失敗から立ち直り、イスラム教国家と政教分離政権を両立するトルコ
・人種格差問題も解決しきらない中で、強すぎる労働組合が強権を振りかざし、増え続ける失業者との間で新たな格差社会問題を生みつつある南アフリカ
その他スリランカ、ベトナム、ナイジェリア、マレーシア、インドネシアなどなど。
どの国についても図表は皆無だが数字は細やか。専門的なのに読みやすく、文量を感じさせない。
本書を読めば、成長する国を見極められるようになるというわけではないが、こんなにも数多くの国を一つの視点で見通す本は他にはない。
完璧な予見は不可能だとしても、膨大な現状を積み重ねて予測するのは面白い。
様々な国を、すなわち世界を理解するための手掛かりとして、その歴史を学ぶこととは別のアプローチを教えてくれる一冊。