ルチル・シャルマの一覧
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ユーザーレビュー
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現在進行系の話題はいつでも難しい。状況はすぐに変わるし、当事者のバイアス依存が大きいし、情報の正しさの検証も不足する。
なにより短期的には良い策だと結論が出たとしても、数年後には全く逆の結果となる場合すらある。
原因と結果の関連性が世界規模に及ぶ現代経済を理解することは、人類に可能なのだろうか?
...続きを読む本書は2012年時点において、多数の新興諸国から”次に抜け出す国”を見極めるため、各国の経済状況を細やかに見通す。
・賃金インフレ、労働力年齢構成、政府による暴力的な経済政策等、輸出依存で成長した先の新たな壁で減速しつつもソフトランディングを狙う中国
・成長の余地はあれど、肥大化した政府部門、縁故資本主義、資本家層の固定化、田舎と都会の固定化等、リスクが多くて先が読めないインド
・コモディティ輸出依存のインフレ経済の中で、通貨安・金利引き下げ・投資増を同時に達成しなければならないブラジル
・寡占企業と麻薬カルテルの支配と停滞から国民が逃げ出すメキシコ
・この10年間で、年間所得平均が1500ドルから1万3千ドルへと上昇したが、独裁と油田依存で危険度が高いロシア
・混乱が続くハンガリーと違い、共産主義からの華麗な脱出に成功し、成長しつつある東欧のスイートスポット:チェコ・ポーランド
・急進的な西欧化への失敗から立ち直り、イスラム教国家と政教分離政権を両立するトルコ
・人種格差問題も解決しきらない中で、強すぎる労働組合が強権を振りかざし、増え続ける失業者との間で新たな格差社会問題を生みつつある南アフリカ
その他スリランカ、ベトナム、ナイジェリア、マレーシア、インドネシアなどなど。
どの国についても図表は皆無だが数字は細やか。専門的なのに読みやすく、文量を感じさせない。
本書を読めば、成長する国を見極められるようになるというわけではないが、こんなにも数多くの国を一つの視点で見通す本は他にはない。
完璧な予見は不可能だとしても、膨大な現状を積み重ねて予測するのは面白い。
様々な国を、すなわち世界を理解するための手掛かりとして、その歴史を学ぶこととは別のアプローチを教えてくれる一冊。
Posted by ブクログ
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[ここが、次の槍頭]米欧日が減速する中で、次の世界経済の牽引役として、注目を集めた中国やインドをはじめとする新興諸国。ときに一括りにされて語られてしまう各国の経済を現実的な視点から眺め、次のブレイクアウト(注:本書では勃興、興隆を指す言葉として使用)を果たすのはどこかを見定めた一冊です。著者は、モル
...続きを読むガン・スタンレーで新興市場とグローバルマクロの責任者を務めたルチル・シャルマ。訳者は、金融関係の書籍を多数翻訳されている鈴木立哉。
上記の2か国や「アジアの虎」に数えられる韓国や台湾、そしてロシアやブラジルといったメジャーどころだけでなく、スリランカやナイジェリアといった国々にまで視点が広げられているため、幅広く新興諸国の経済に関する見取り図を得ることができる点が魅力的。著者が自らの足を使ってそれらの国々を回っているため、数字の羅列や教科書的な記述にとどまらない記述がされている点にも好感が持てました。
また、いわゆるエコノミストや経済専門家と言われる人々が、どういった視点で経済成長のための環境の良し悪しを判断しているかを学ぶことができるのも大きな利点の一つ。流通や汚職、人口動態といった諸条件が重要であることはなんとなく感じていたところですが、それらが具体的に経済成長にどのように結びつくかについての数々の指摘は、本書に紹介されていない国や地方を考える上でも有益ではないでしょうか。
〜急成長の条件をつくり出すことは、科学と言うよりも、芸術である。〜
著者によれば、BRICsという考え方は「終わっている」そうです☆5つ
Posted by ブクログ
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モルガンスタンレーのプロの投資家による、次の新興国になる国の分析論である。といっても、投資に興味をもっていなくても、BRICSや他の新興国候補と呼ばれる国がどのような状態なのかを知るにはとっても良い本である。
まずはBRICSに代表される、ブラジル、ロシア、インド、中国やそれに続く35カ国程度の分析
...続きを読むがされている。国民所得、輸出品に含まれるコモディティの割合、制度、国民性などの観点から解説されるが、著者自身がその国に足を運び肌で感じてきたことをまとめているため、非常に説得力がある。特に現在の国民性や制度がその国の歴史からも説明されており、読み物としても飽きさせないところが良い。
Posted by ブクログ
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スゲー読みやすい上に・・・
スゲー面白い上に・・・
世間様で言われてるのと違う世界が見えてくる・・・
BRICsの時代は終わった・・・
かもね・・・
少なくとも株価見ている分にはもうブームは終わってるよね・・・
そして・・・
新興国なら何でもかんでも成長する・・・
何でもかんでも上
...続きを読む昇する・・・
という時代ももう終わった・・・
そう・・・
新興国がドンドン先進国にキャッチアップしていく・・・
先進国と同じになるなんて・・・
幻想だよ、と・・・
この10年間が異常だっただけで・・・
世界が変わったんではないのだよ、と・・・
まずここ大事・・・
そう、だから、『新興国』と、一くくりでみるのではなく、それぞれ個別に見ていく必要があるのだよ、と・・・
そもそも新興国つったって、それぞれの発展段階はバラバラだしね・・・
今後10年で、しっかりと成長をする国・・・
同じ発展段階のライバルの国々から抜きん出て成長する国・・・
ブレイクアウトする国は・・・
1人当たりの所得が2~2.5万ドルの国では、チェコと韓国・・・
1~1.5万ドルの国では、トルコと、もしからしたらポーランド・・・
0.5~1万ドルの国では、タイ・・・
0.5万ドル以下の国では、インドネシアとフィリピン、スリランカ、ナイジェリアと東アフリカ共同体・・・
だよ、と・・・
特注はトルコとインドネシアなんかな・・・
ちなみに中国は0.5万ドル以下のグループで、成長はするけども成長率の期待値が高すぎるので微妙だよ、と・・・
株って、期待値に対してどうか、ってのがスゲー大事ですものね・・・
で、今後の10年で・・・
先進国はもちろん成長率は下がるけども・・・
その結果を受けて新興国も成長率が下がる・・・
世界の成長率が1990年代の3%未満に戻る、ことにより・・・
コモディティの価格も下がるだろうね・・・
そうすっと・・・
ロシアやブラジルなんかの資源に依存しまくって高成長してきた国々は厳しいよね・・・
そうすっと・・・
コモディティ価格が上昇して苦しんでた先進国は自身を取り戻すだろうね・・・
資源使う側ですからね・・・
なんかコモディティには、10年値上がり、20年値下がりっちゅーパターンがあるらしいし・・・
次の10年は特に資源国には逆風が吹くね、こりゃ・・・
と、こんなような話が満載・・・
そして・・・
中国
インド
ブラジル
メキシコ
ロシア
東欧
トルコ
東南アジア
韓国、台湾
南アフリカ
アフリカ
と、様々な国を著者の見聞を持ってしてチェックし、今後を占っていく・・・
そう、この著者ルチル・シャルマさん・・・
モルガン・スタンレーで250億ドルを運用する、新興国投資の専門家なんですね・・・
毎月必ず1週間はどっかの新興国に滞在していろいろ見聞きして回るんだって・・・
だからこそ、その視点は面白い・・・
だからこそ、主要な新興国の実態が見えてくる・・・
新興国がどこもかしこも成長した黄金の10年が終わった今こそ・・・
オススメ・・・
ゼーヒー・・・
Posted by ブクログ
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新興国を中心とした状況を把握することができる。
経済発展には人口の集中とインフラへの集中。
一人当たりGDPが豊かさの指標としてとらえられている。
新興国はインフラの整備が経済発展につながる。
Posted by ブクログ
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