オリヴァーサックスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これはほんとに良く出来た医学ノンフィクションだった。内容忘れたら訳者のあとがきにうまいまとめがあるので、それを参照してほしい。一応一言でまとめておくと、以下の7つ。?色盲になってしまった画家の話?記憶が1960年代で止まって更新できなくなってしまった男の話?トゥレット症候群(チックのような行動や発言をしてしまう病)の外科医の話?40年全盲だった男が視力を回復した話?少年時代を過ごした村の記憶がとめどなくあふれだしてしまう画家の話?自閉症(サヴァン症候群)の天才少年画家の話?自閉症の天才動物学者♀の話(火星の人類学者)全て質の高い物語だが、なかでも出色は?、?、?。?の男の父親が死んだ時のエピソ
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Posted by ブクログ
文字通り“雷に打たれて”以来、ピアノを弾くことに取り憑かれてしまった医師。隣人の家から大音量で流れるレコードプレーヤーの音楽のような幻聴。聴覚は機能しているのに脳が音楽を構成する要素をうまく感知できず、無感動になってしまう失音楽症。反対に、言語に不自由を抱えている人たちが音楽の力によって、コミュニケーション手段やアイデンティティを取り戻す過程。脳神経科医の著者が出会い、あるいは送られてきた手紙や時に自身の体験談から、音楽とヒトの脳の関係を語ったノンフィクション。
私が本書で一番興味深かったのは絶対音感にまつわるくだり。ニューヨークと北京の音楽学校で行った調査で、4歳から5歳のあいだに音楽の