上野顕太郎のレビュー一覧
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購入済み
モー様最高
モー様だから即購入。ビジュアルでこんなにも表現するとは眼福。佐助の目線や体つきが実にセクシー。モー様だけのしゃばけ全編読みたいです。是非。
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ネタバレある日突然逝ってしまった妻との別れは、作者の存在を根底からゆすぶるような衝撃をもたらした。その過程を詳細に描いたドキュメントだ。
上野は様々なマンガの技法をパロディ化して作品を組み立てていく、アプロプリエーションを身上とするギャグ漫画家だが、リアリズムに徹することで孤独感が恐ろしいほどひしひしと伝わってくる。時として慟哭がリアリズムを超えてあふれでて、文字通りのシュールレアリズム的な表現に達している。
作者は現在、次の生活を見出していることも暗示されている。別れにしっかり向かい合い、弔いのプロセスを経ることこそが、次の一歩を踏み出すための近道なのだ。それは同じような境遇の人にも、力強いメッセー -
購入済み
先立つのが申し訳なく心が痛む
余命宣告されて後何ヶ月かハッキリせずとも父母、家内、息子、娘たちの多くの家族を残して旅立つことになりそうです。残される家族皆が優しくなり、皆の優しさに報いるためにも、治療を頑張って奇跡を起こしできるだけ長く生き続けることにこだわりたいのですが、残される家族の辛さがリアルに描かれたこの作品を見ると、先立つことが本当に申し訳なく思います。本当にゴメンなさい。ただ、私は体調や治療など辛いことがありますが、皆が優しくしてくれるのでとても幸せな人生のラストステージを送らせてもらっており、本当に幸せです。だから、私のことを心配しないで下さい。
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Posted by ブクログ
原作未読、萩尾望都・雲田はるこの作家二人に釣られて購入。根岸奉行もの読みだしてから江戸時代ものが凄く気になりだしたのとシンクロして非常に面白く読んだ。萩尾先生は萩尾先生タッチの異世界ものっぽさ、浮遊感をきちんと出されているし、くもはるさんのユーモアはここでも健在。くもはるさんには是非時代物BL描いて欲しいなぁ、って欲が出てしまった。表情の描き分けの凄さはべらんめえ調に凄く合っている気がする。
妖かしものに惹かれるのは日本人のDNAに組み込まれた何かがあるからかもしれない。祟り神などとは違い、人間を怖がらせはするが直接的に呪い殺したりはせず、「正体の分からないもの」として在るだけで人間の方が勝手 -
Posted by ブクログ
原作者自らの手による解題の中に「おっさん達が若い娘をもてあそんでる!!」とあったので、どれどれ、と思って生年を見てみた。
作画/安永知澄(1979年生まれ)
原作/「わたしたちの好きなもの」河井克夫(1969年生まれ)
「ちぬちぬとふる」「カノン」上野顕太郎(1963年生まれ)
「なぎ」しりあがり寿(1958年生まれ)
まさにそういう短編集。
異なる3人の物語を、1人のフィルターを通してから顕現させるっていう試み。赤・青・黄色の3つの円があって、それが全部重なってるところが白で、その白こそが「安永知澄」にしてこの本の表紙の色、みたいな。そんな恥ずかしい比喩を用いたくなるような、 -
Posted by ブクログ
タイトルに虚飾、誤表示、誇張、一切無し
私、好きですねぇ、この手の全力で馬鹿馬鹿しいギャグ漫画は
小難しい教訓とか、作者が日頃、感じている事を伝えたい、みたいな立派な漫画家みたいな事を考えないで、ともかく、読み手を笑わせる、その一点だけに力を振り絞ってるって感じの内容です
ちょっとした事で好きな人に誤解された、自動販売機にお金を入れても商品が出てこず、お金も戻ってこなかった、鳥の糞が頭に落ちてきた上に犬の糞を踏んだ、授業で五回連続で指された、程度の悩みや不安くらいなら、これを読んだら、一気に吹っ飛ぶハズ
正統派なギャグ漫画としての“単純な腕力”で勝負してくるので、実に好感が持てます
パロディ漫 -
日常に潜むもの
妻の死亡を題材にした本人の体験したお話。
1ページ、1ページ重いですが、
死んだときに、残された者のつらさや、
だからと言って、止まるわけでもなく、
いつも神妙にするわけでもない。
ここら辺は、上野先生のギャグセンスのたまものです。
そして、最後には少しの希望を入れている。
本当に素敵なお話。 -
Posted by ブクログ
「ああ……誰かが俺を狙撃してくれないもんだろうか」
全ての描写が衝撃的で
でも、決して激しいコトバや描写を使っているわけでもなく、ただただ大切なものが無くなってしまった絶望(それは井戸の無い砂漠かのよう)が伝わってきました。
「愛する人が戻ってきてほしい」読んでいるこちらに訴えかけてくるコトバは一つも無いにもかかわらず、こちらが必死にそう願ってしまうような、そんな風に展開は重くて苦しく、でも、涙を流すほどではなかったのは、
上野氏がすぐにまた漫画の執筆にとりかかる描写があったからではないかと思いました。
それは、そこにどうしようもない絶望があったから故の行動だとしても、自分のプロとしての意 -
Posted by ブクログ
ネタバレ突然最愛の奥さんを亡くしてしまったたマンガ家の
悲しみを描いた実話。
本屋で表紙を見たときから、たぶんいい作品だと
思ってたのだけど、きっとつらそうだから
読むのを少しさけていた。
でも「このマンガがすごい」に載っていて
やっぱり読みたくなり、買った。
勘は当たっていた。
いや、予想以上にすばらしい作品だった。
読んだあと胸がいっぱいになってしまい
余韻がしばらく残っていた。
だんなが帰ってきたときに
「ん?どうした?」って言ったくらい
なんだか本当に胸にきていた。
今のだんなとの生活を本当に大切にしようと
心から思った。
「ただいま」「おかえり」