九段理江のレビュー一覧
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犯罪者は"同情"すべき存在。
牢屋で人権を奪った生活をさせるのではなく、穏やかに快適な時間(刑期)を過ごせるようにと、大都会のど真ん中に、"シンパシータワートーキョー"という超高層刑務所タワーを建てる。
主人公は建築家の牧名沙羅。シンパシータワートーキョーの設計を担う。
彼女の、言葉や思想への固有の態度から、その天才ぶりに惹かれてしまった。いかにも芥川賞を攻略した作品、という風が終始吹いていて格好良かった。
このわかりきれない心地よさは、映画「君たちはどう生きるか」を見終わった時のそれと似ていて、とても好感を持てる。そして映画同様に、この作品も評価が -
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意味は全然わかんないけど、読んでてとっても楽しい。作品全体が詩みたいだし、馬みたいでもある(今わたしたちが持ってる"ブレイン"とは全く違う基準で動いているような、という意味で)。
根安堂(ネアンドウ)家おもしろすぎるし、途中で出てくる順番記号は競馬の順位や予想も連想させるし、あとヒとビの話は普通にすき。
「彼の頭上にまず降りかかってきたのは不幸の極致にあるものだった。雨だ。」
読んでる途中から、どうしても馬に乗りたくなってホーストレッキングを予約しました。ということは、この詩は概念を書いてるんじゃないんだな、だからこんなに面白いんだなと思いました。
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『School』
“みんなを愛したい”
からの
“美しく生きたいと思います”
が良かったです。
あと、少女のうちに死にたかった、、、ってところも。
上記だけでなく、冒頭から太宰治『女生徒』のオマージュを彷彿とさせるはじまり。
太宰治『女生徒』が十代の少女の日記をベースにした小説であり、語り手というか本来の日記の書き手の少女は当然ひとり。
それに対して『Schoolgirl』は母と娘が、母のモノローグと娘が一方的に社会派YouTuberとして配信する動画で語っている。
娘になめられている母親も読み進むにつれて母親然としている。
偉そうなことを言っている娘もお母さんお母さんと繰り返す -
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グレタさん風社会派中学生YouTuber × 文學が好きな専業主婦の母を描いた「School girl」、音楽で食べていく道を断念した元音大生の音楽教師×合唱コンクールで優勝したい熱心な生徒を描いた「悪い音楽」の2編から成る作品。
社会に揉まれていく内に諦めと限界と妥協を知った大人と、そんな大人の冷めた態度に純粋な気持ちで真っ向から反抗する子供の対立構造。軽快な文章とその表現力、時に皮肉が込められた台詞などそのどれもが面白く飽きない。
九段理江先生の感性はめちゃくちゃ新しい発見になる。
School girl|変な反抗期を迎えると子供はこうなるのか。太宰治の「女生徒」など小説を愛読する母 -
購入済み
不思議な文章
不思議な文章で、AIによる回答も多々引用されている。感想を言うのが難しい。言葉を発するときにいちいち「これは言っても大丈夫か?」と考えなきゃいけないのはすごく疲れるだろうな。
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購入済み
誰が牢獄にいるのか?
現代の気遣いの文化は良いのだけど、ぶつかり合うことで得られるものが得られなくなるようにも思えてくる。かと思うと、一方で、それぞれの人間が自分のことしか考えない状態が、さらに増しているように思える。マキナはmachineに似た響きを持っている。デウスエクスマキナ。神が流れを思いのままに変える?いや、彼女にはそんな力は無さそうだ。彼女は牢獄にいる。タクトも母との関係が普通ではなく、彼らも同情塔にいる。二つの建築物は性的な一対とも思える。それなのに、人間同士の性的な関係も希薄だ。人間が機械に近づいて、和やかな関係を作れなくなっているようだ。
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ネタバレ表題作『Schoolgirl』の親子は、簡単に病名が付く令和では客観的に診察されたら何かしらの病名が付くのかもしれない。親子関係としてはありふれた現代的な親子で、情報社会に影響を受けまくった活動家もどきの子供っていうのは沢山いる気がする。大抵は予防接種みたいなもので、厨二病の亜種のようなものなのかもしれない。
『悪い音楽』の主人公は音楽家になっていれば芸術家らしいと称される人物だろう。全てが音楽を中心の彼女が、音楽のために同居人を手放してしまわないことを祈る。登場する女子生徒は、私はめちゃくちゃ苦手なタイプ。なんで女が二股すると男同士が殴り合うんだろうな。二股した張本人を殴るならまだ理解できる -
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ネタバレ文章構築の生成AIに対して「文盲」と表するところは面白かった。
日本語は漢字やひらがなカタカナによって、表音文字としての機能と表意文字としての機能を高いレベルで備えている言語だと思います。
その利便性故に、日本人は本質的な部分をうまく和らげながら、時にはその本質を隠しながら、事象の再定義をしてきました。
シンパシータワートーキョーのように。
まるでAIのように完璧な拓人と
オヤジ臭漂うマックス
嫌悪感・不快感はマックスに感じてしまうし、付き合うなら拓人の方だと思うのだけれど、
万にひとつ、大親友になるのならそれは拓人ではなくてマックスなんだろうとも思う。
拓人みたいな人で世の中が溢れかえっ -
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芥川賞の作品を読み進めており、手に取る。少し前に購入し、積んでいた。
舞台は、ザハ・ハディッド案の国立競技場が建設され、東京オリンピックが予定通りに開催された東京。
著名な建築家である中年女性と、若く美しい男、そしてレイシストと揶揄されるアメリカ人記者によって話が進んでいく。
犯罪者を近代的で優雅な建築物に収監する。主人公はそのプロジェクトに携わり、世間から強いバッシングを浴びていく。
もし、世界が今とは違う選択によって動いていたら?
もし、世界が今とは違う解釈によって動いていたら?
そんな投げかけをしてくれる作品だった。
ドージョートーが東京にもしあれば自分はどう感じるか、モダンな新国立 -
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ネタバレyoutubeで紹介されてて気になってたので初めて文芸誌なるものを買ってみた。
思った以上にボリュームあってこれで510円!?大丈夫か?と思ってしまった。
これで好きな作家見つけて長編を読むのが良さそう。
文芸誌って連載ものがほとんどでいきなり読み始めてもついていけないことが多そうなイメージだったけど、ほぼ全部読み切りで楽しめた。
読んだ順でメモ。記号の意味は以下の通り。
◎=めっちゃよかった
〇=結構面白かった
×=途中で読むのやめた
◎永井紗耶子/そとばこまちの夜
一応近代よりだけど時代小説。横浜にいるジャズシンガーの話。
木挽町のあだ討ちのイメージがあったからカタカナがたくさん並んで