九段理江のレビュー一覧

  • しをかくうま

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    意味は全然わかんないけど、読んでてとっても楽しい。作品全体が詩みたいだし、馬みたいでもある(今わたしたちが持ってる"ブレイン"とは全く違う基準で動いているような、という意味で)。
    根安堂(ネアンドウ)家おもしろすぎるし、途中で出てくる順番記号は競馬の順位や予想も連想させるし、あとヒとビの話は普通にすき。
    「彼の頭上にまず降りかかってきたのは不幸の極致にあるものだった。雨だ。」
    読んでる途中から、どうしても馬に乗りたくなってホーストレッキングを予約しました。ということは、この詩は概念を書いてるんじゃないんだな、だからこんなに面白いんだなと思いました。

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    2024年07月09日
  • Schoolgirl

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    『School』
    “みんなを愛したい”

    からの

    “美しく生きたいと思います”

    が良かったです。
    あと、少女のうちに死にたかった、、、ってところも。


    上記だけでなく、冒頭から太宰治『女生徒』のオマージュを彷彿とさせるはじまり。

    太宰治『女生徒』が十代の少女の日記をベースにした小説であり、語り手というか本来の日記の書き手の少女は当然ひとり。
    それに対して『Schoolgirl』は母と娘が、母のモノローグと娘が一方的に社会派YouTuberとして配信する動画で語っている。

    娘になめられている母親も読み進むにつれて母親然としている。
    偉そうなことを言っている娘もお母さんお母さんと繰り返す

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    2024年06月10日
  • Schoolgirl

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    グレタさん風社会派中学生YouTuber × 文學が好きな専業主婦の母を描いた「School girl」、音楽で食べていく道を断念した元音大生の音楽教師×合唱コンクールで優勝したい熱心な生徒を描いた「悪い音楽」の2編から成る作品。

    社会に揉まれていく内に諦めと限界と妥協を知った大人と、そんな大人の冷めた態度に純粋な気持ちで真っ向から反抗する子供の対立構造。軽快な文章とその表現力、時に皮肉が込められた台詞などそのどれもが面白く飽きない。

    九段理江先生の感性はめちゃくちゃ新しい発見になる。

    School girl|変な反抗期を迎えると子供はこうなるのか。太宰治の「女生徒」など小説を愛読する母

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    2024年05月29日
  • しをかくうま

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    タイトルも意味不明だが内容もぶっ飛んでいた。静かに。そしてその世界観が何故かとても心地よかったのだ。何故だ。
    松浦理英子の犬身を読んだときも同じように心震えるものがあったことを思い出した。

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    2024年05月04日
  • 東京都同情塔

    QM

    購入済み

    不思議な文章

    不思議な文章で、AIによる回答も多々引用されている。感想を言うのが難しい。言葉を発するときにいちいち「これは言っても大丈夫か?」と考えなきゃいけないのはすごく疲れるだろうな。

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    2024年03月22日
  • 東京都同情塔

    購入済み

    誰が牢獄にいるのか?

    現代の気遣いの文化は良いのだけど、ぶつかり合うことで得られるものが得られなくなるようにも思えてくる。かと思うと、一方で、それぞれの人間が自分のことしか考えない状態が、さらに増しているように思える。マキナはmachineに似た響きを持っている。デウスエクスマキナ。神が流れを思いのままに変える?いや、彼女にはそんな力は無さそうだ。彼女は牢獄にいる。タクトも母との関係が普通ではなく、彼らも同情塔にいる。二つの建築物は性的な一対とも思える。それなのに、人間同士の性的な関係も希薄だ。人間が機械に近づいて、和やかな関係を作れなくなっているようだ。

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    2024年03月02日
  • Schoolgirl

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     『Schoolgirl』も良かったが、『悪い音楽』に登場する音楽教師ソナタのズレが印象的だった。
     保護者を呼んで生徒指導する場面で、その内容をネタにしたラップを考え、教師や保護者から問い詰められたり、合唱コンクールな学級指導で音痴な男子をカバーするために声量をあげることを指導し伴奏者の生徒から反感をかったりと、音楽的才能は優れているのに、あまりにも周囲と噛み合わない感じが、実に面白かった。
     今後の作品にも目が離せない。

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    2024年02月24日
  • Schoolgirl

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    ネタバレ

    表題作『Schoolgirl』の親子は、簡単に病名が付く令和では客観的に診察されたら何かしらの病名が付くのかもしれない。親子関係としてはありふれた現代的な親子で、情報社会に影響を受けまくった活動家もどきの子供っていうのは沢山いる気がする。大抵は予防接種みたいなもので、厨二病の亜種のようなものなのかもしれない。
    『悪い音楽』の主人公は音楽家になっていれば芸術家らしいと称される人物だろう。全てが音楽を中心の彼女が、音楽のために同居人を手放してしまわないことを祈る。登場する女子生徒は、私はめちゃくちゃ苦手なタイプ。なんで女が二股すると男同士が殴り合うんだろうな。二股した張本人を殴るならまだ理解できる

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    2024年02月15日
  • Schoolgirl

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    表題のと、悪い音楽、との二本立てだったが、悪い音楽の方が好み。
    小説というより、現実に近くて面白かった。
    ただ、いつも読みたい話ではないかも。並行して読んでいた別の小説も良かったのに、それの現実離れ感が増してしまって白けるくらい、インパクトはあった。

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    2024年02月10日
  • 東京都同情塔

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    "言葉"は、正義やら、理想やら、概念やらを語りまくることが出来る手段ですが、"実"はない。
    "塔"は、建ってしまえば現実そのもの"実体"となる。

    この本に登場する幸福論者の言う、刑務所の在り方はなんとなく理想的なものに聞こえる。
    そういう側面や事情の犯罪者もいるだろうなという気持ちにもなる。
    でも、よくよく考えてみると変な話しだなとも思う。
    そんなタワー建築を前に、建築家の女性と、イケメンとすごく口の悪い外国人の記者と…そうそうあと、忘れてはいけないのがAI。
    登場人物はそれくらいしかいないものの、それぞれのキャ

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    2026年01月01日
  • Schoolgirl

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    ネタバレ

    著者の小説は、東京都同情塔に次いで2冊目。
    軽快で少し毒のある心情描写が好き、心地良い。
    メインとなる登場人物はいわゆる「普通」から外れた思考や癖を持ってるが、読み進める中でその思考を辿るのが楽しい。
    ラップする音楽の先生、ファンキーで最高。
    ルッキズムに関する描写、花で例えてるとこも良い

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    2025年12月31日
  • GOAT Winter 2026

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     大掃除・小掃除が終わったら、「美」をテーマにしたGOAT第3号(2026 Winter)を読んでみましょう。

     表紙ではゴートくんが手鏡でお顔を映しています。
    表紙を開くとゴートくんと羊くんが美について話していました。

    「美ってなんだろう
     大きな羊?
     羊の角を頭に飾った人?」

    「由来は所説あるけど、
     ヤギじゃなくて羊なのか・・・」
    ちょっと残念そうなゴートくんです。。。

     最初の小説は、高瀬隼子さんの「ふたえ」でした。
    67歳のお父さんが、二重まぶたに整形したのに飽き足らず、顎やら頬やらを全身麻酔の手術を受けて整形するというお話です。

     思えば、美しい顔の基準は個々人によって

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    2025年12月31日
  • 東京都同情塔

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    芥川賞でちゃんと読めたの初めてかもしれない。この世の皮肉を広い視点から、現実のような表現で言葉で書かれているのがすごかった。
    庭で殴られたときはぞっとした、小さくたくさんゾッとした

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    2025年12月28日
  • GOAT Winter 2026

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    朝の情報番組で紹介されてて早速購入
    GOATにちなんで510円!
    表紙がキラキラしてて、ひとつひとつが読みやすい
    名前は知ってても、初読み作家さんが盛りだくさん
    「父の輪郭」はなるほどです

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    2025年12月24日
  • 東京都同情塔

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    いろんな言葉が入り乱れていて面白く読めました。読者に何が正しいのかを突きつけているでもなく、反応を求めない独白を聞いているような気持ちで読み終えました。東京都同情塔、実際にあってほしいとなぜだか思ってしまいました。

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    2025年12月23日
  • Schoolgirl

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    ネットと繋がって自己発信することが当たり前、生まれながらに多様な価値観に触れて生きてきた「娘」と、時代の流れには乗らず「少女時代」から触れてきた文化を大切にしている「母」が対照的に描かれていて、序盤、娘の強さに圧倒されて母の気持ちや境遇を考えるといたたまれない気持ちになるのだが、終盤立場がガラリと変わる。結局、体験せずに見聞きしただけの情報から「自分」を方向付けるよりも、自分の世界にとっぷり浸かって、考え、感じたことの方がリアルで、重みがあって生きた価値観なのかなと思った。
    九段先生は、現代社会に新たに発生した価値観を否定したいわけじゃないのだろうけれど、メスを入れるのが上手いと思う。とてもお

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    2025年12月04日
  • Schoolgirl

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    ネタバレ

    「School girl」、「悪い音楽」の2篇

    「School girl」は太宰治の「女生徒」を踏まえた作品で面白かった。

    「悪い音楽」の方が面白かった。語感が良くて読むのが楽しかった。
    米津玄師に憧れている生徒に米津風作曲のコツでも「レクチャーしてやって、好感度を上げておくんだった」の一節がウケた。

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    2025年11月02日
  • 東京都同情塔

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    インタビュー番組を見て、知らなかった作家さんなんですがやっと読んでみました(書店になかなかなかった)。こういう内容って好き嫌いがはっきりしそうですが、私は好きな方です。
    まずは倫理観を置いておけば、アイデアが面白いと思いました。
    ただもう少し登場人物を膨らませてくれたなら、私は感情移入しやすかったかな。番組で、この本のプレイリストがSpotifyにあると言うので(九段さんが作られた)聴いてみたら、それがなかなか良かったです。読んでいる時に聴くといいかも。

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    2025年10月21日
  • Schoolgirl

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    語感が良くて笑ってしまう。
    一話目の娘と二話目の音楽教師が特に面白い。
    ユニークな登場人物が多いが実在しそうなタイプばかり。
    人を殴るときは床の素材を考えて欲しいとか、口には出せないけれど掃除する側は確かにちょっと思うかも……

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    2025年09月11日
  • 東京都同情塔

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    この本の文章、好きだった。まわりくどいめんどくさい感じの登場人物も好きだし、結局何が言いたいのかわかんない、ちょっと気持ち悪い感じも好き。5年後に読んだらまた別の戦慄走ったりして。示唆回収に恐怖かつ期待。また読もう。

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    2025年08月16日