感情タグBEST3
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タイトルも意味不明だが内容もぶっ飛んでいた。静かに。そしてその世界観が何故かとても心地よかったのだ。何故だ。
松浦理英子の犬身を読んだときも同じように心震えるものがあったことを思い出した。
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盛り沢山すぎて頭の中がまだ整理しきれていない。
感情や思考が言葉によってラベリングされることで腑に落ちると言うのは納得。
今回も登場人物ヒやビやマがもはや男女どころか人かどうかも初めはわからないので感情移入できず、俯瞰で物語を眺めることとなった
もう一度読みたい。
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表紙のデザインはエドワード・マイブリッジが複数台のカメラを使用して撮影したギャロップの連続写真に由来する。時間がテーマの一つとなる本作に即した的をいた装丁である。
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「詩を書く馬」「死を欠く馬」と書けるタイトルをはじめ、全編に仕掛けが隠されていて難解だけど、その難解さも含めて面白い。詩人、哲学者、映画監督、競走馬などの膨大な固有名詞と、物語の広がりに圧倒された。
九段さんの作品はどれも主張の強い女性が出てくるけど、根安堂太陽子・千日紅は特に突拍子もない言動が強烈で笑いました。
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【言葉を使うヒト、の行く先…】
主人公がTV局での競馬の実況の仕事をしている世界と、もう一つの異次元的な世界とが、交ざり合っていく。
この題名が平仮名なのは、あえてその意味を固定せずに言葉で遊んでいる節があるー「詩を書く馬」「死を欠く馬」。
詩や言葉について、幾度も触れられている。
一頭でも多く馬の名前を電波に乗せるという使命感。
馬に付けられる名前。その言葉の重み。
語順。
ヒトが言葉を生み出す過程。生物としての進化、分岐。
人工知能を内在化する未来のヒト。
結果と意義。なんのための言葉?何のための進化?みたいなところを問うているような、でもはっきりとは示さない構成。ニーチェとかサルトルとかの思想を知っていると理解が深まるのかな。そういった部分が難しかった。
とにかく私にはまったく新しい切り口で、言葉を持つ人間界を少し相対化するような、逆に馬を少し神聖化するような、ユニークな視点で描かれた作品。
正直最終的に、漢字をずっと見てたら漢字じゃなくなる現象の、言葉バージョンみたいになってしまったような部分がある。
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『東京都同情塔』で芥川賞を受賞した九段理江さんが、それ以前に雑誌に発表していた作品。第45回野間文芸新人賞受賞作である。『…同情塔』はすばらしい作品で一気に読んでしまったが、こちらは手こずった。
いやあ、わからん(笑)。ちょっと衝撃的にわからない作品だった。
出だしはファンタジー、そこから競馬を実況するアナウンサーの話に変わり、胡散臭い奴らも登場する。だいたい、競走馬の命名ルールなんて知らないし、それが変更されたからどうだというのか?
でも不思議と投げ出そうという気にならず、最後まで読んでしまった。時間はかかったけれど。
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芥川賞おめでとうございます。
受賞作より競馬をテーマにした本ということでこちらの方が気になって文学界を拝読しました。
途中までなかなか物語の中に入り込めず、言葉遊びの部分が多いなという感想でした。
途中から怒涛の展開に傾れ込んでからは引き摺り込まれるように入り込めましたが、やはり最後の結末のあたりはなかなか私には理解が及ばない内容でした。
でも馬がどの実況が上手いとか話題にしてたら。。とか思うと何か競馬を見る目も少し変わるように思います。そういった競馬に対するお声なんかもぜひお聞きしてみたいですね