逢坂冬馬のレビュー一覧
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ネタバレ本当にナチスの支持者でない人たちが反体制的な活動をしていたかはわかりませんが、今もある複数企業が間接的にナチスを支援していたってことは覚えておくべきだし、多くの人が見てみぬふりをしていたってのは自分も振り返るべき話だなと思いました。戦時下で、勇気ある行動をとった主役3人はもちろんですが、ドクトルもフランツもカッコよかったです。
フランツについて、ずいぶん自分を卑下するような書き方をするなと思っていたら、フランツが書いたという設定だったからなんですね。しかし、フランツが死んで、役所の人にこれまでの活躍が評価されてて、あれから並々ならない努力があったんだろうと思うと、人は変われるんだなをいう希望を -
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ネタバレ文学研究家・翻訳家の姉、小説家の弟。
この2人が姉弟だったなんて、そりゃ高橋源一郎さんも椅子から転げ落ちるだろう。そんな偶然の一致が起きることは滅多にない。しかしこうやって対談を読むと自分も姉妹だからわかるという雰囲気がある。同じような文化を享受しつつ、ほんの数年の差や本人の受け取り方で異なる視点。別の方向に目を向けているのに、共通する意識。面白く読んだ。
本を読むことの強さを感じる。友だちがいなくたって、いろいろなものに縛られていたって、本を読むことで世界は広がり、自分は変わる。自分もそう思っている。だから本を読めるように生きていきたい。大学はある意味計算ずくで卒業してしまったけど、ひた -
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女の戦争
初めて読んだ戦争小説がこの作品だった。戦争を深く知ることが怖く、また戦時中の女性を取り巻く環境などに疑問と嫌悪感があったからだ。この作品を読んでいて、もちろんそれがなかったわけではないが、私の中のこれまで抱いてきた感情が少し軽くなった気がした。女だって戦っていた。子どもだって戦っていた。その時代を生きていないから遠いようにも感じていたけれど、主人公セラフィマが照準を合わせたことで、敵を撃ったことで私の中の視界が少し開けたように感じた。もう少し戦争について知ってみようと勇気が出た。少し前に話題になっていて、この本の中でも参考資料としてあった『戦争は女の顔をしていない』岩波現代文庫も気になったので
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奈倉有里さんと逢坂冬馬さんがご姉弟と知った時から、こういう本を待望していたんだと思う。よくぞ出してくださった。
ミーハー的な気分でどんなご家庭でお育ちになったのか知りたかった。納得。自分の子育てにはもうとっくに手遅れなのだが。そもそも親の中身が違うのだから、何十年前から自分をやり直さなければいけない。
「キョーダイ‼︎」のイメージでもう少し軽い感じを想像していたが、内容はとても濃く考えさせられた。文学を愛し、小説を愛し、おかしいことには声を上げ、世界の平和のために行動する。そんなお二人の著作をこれからも楽しみにしていきたい。そして考えを深めていきたい。 -
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ブグログの皆さんの口コミが高くて期待して拝聴。
ブレイクショットという人気のSUV車を作る基幹工達、その父、不動産屋の営業マン、サッカーのユースで活躍する男子2人、アフリカのとある国でゲリラに身を置かざるを得ない少年達。
と、それぞれの視点がぐるぐると回りながら、各登場人物がヤクザ、反社勢力、犯罪、障害、多様性、アフリカの貧しい暮らし、差別などの社会問題に対して必死にもがいていく姿が描かれる。
ブレイクショット自体は各話で基本的には不幸を運ぶ物として描かれる。
読み応えたっぷりで高評価も納得の一冊。
ただ、全体を通して苦しい展開が多く、読んでいてスッキリしない感じが疲れます。
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あの逢坂冬馬さんに3つ上の姉がいた。しかも同じ時期に作家デビューしているとか。
名倉有里さんについては知りませんでしたが彼女の作品も読んでみたくなりました。
対談形式で語られる姉弟の家庭環境とか興味深く、貧乏インテリの家庭に育ったとか謙遜してましたが清貧な学者の家系のようで、好きなことをとことん続けることに手間暇惜しまない精神があればこそなんだなって感じました。
凡庸な者は生活に追われお金を追い求める暮らしを強いられるわけですが、抜け出した者はお金のほうが自然と集まるような仕組みで生きられるんだって感じました。
冒頭にカラフトが島なのか半島なのか知るために一人は東、もう一人は西に歩いて再び出 -
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ソビエト・ロシアの狙撃兵の少女の話。
直木賞の候補になったというだけあって、読み進めるほどに引き込まれる。
しかしいくらか気になる点もある。
途中で数度、ソビエト期の代表的な歌が出てくるのだが、原曲を知っていた私としては、歌詞を見ても全くその歌であることが分からなかった。なにせ日本語版を使用していたからだ。
原曲とは大きくかけ離れたその内容、どうにかならなかったのだろうかと思わずにはいられない。
また、ところどころ出てくるロシア語の固有・一般名詞もなかなか怪しいものばかり。