逢坂冬馬のレビュー一覧
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購入済み
女の戦争
初めて読んだ戦争小説がこの作品だった。戦争を深く知ることが怖く、また戦時中の女性を取り巻く環境などに疑問と嫌悪感があったからだ。この作品を読んでいて、もちろんそれがなかったわけではないが、私の中のこれまで抱いてきた感情が少し軽くなった気がした。女だって戦っていた。子どもだって戦っていた。その時代を生きていないから遠いようにも感じていたけれど、主人公セラフィマが照準を合わせたことで、敵を撃ったことで私の中の視界が少し開けたように感じた。もう少し戦争について知ってみようと勇気が出た。少し前に話題になっていて、この本の中でも参考資料としてあった『戦争は女の顔をしていない』岩波現代文庫も気になったので
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奈倉有里さんと逢坂冬馬さんがご姉弟と知った時から、こういう本を待望していたんだと思う。よくぞ出してくださった。
ミーハー的な気分でどんなご家庭でお育ちになったのか知りたかった。納得。自分の子育てにはもうとっくに手遅れなのだが。そもそも親の中身が違うのだから、何十年前から自分をやり直さなければいけない。
「キョーダイ‼︎」のイメージでもう少し軽い感じを想像していたが、内容はとても濃く考えさせられた。文学を愛し、小説を愛し、おかしいことには声を上げ、世界の平和のために行動する。そんなお二人の著作をこれからも楽しみにしていきたい。そして考えを深めていきたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ一台のSUV車「ブレイクショット」を軸に、その所有者たちに起こる不幸と運命の連鎖を描いた作品である。
所有者が次々と変わりながら、三人にわたって物語が展開されるという構成は興味深く、物語全体にミステリアスな雰囲気を与えていた。
しかし実際に読み進めてみると、ブレイクショットの所有者本人だけでなく、その周辺人物や出来事が非常に丁寧に描かれているため、全体のボリュームが大きくなり、どこが物語の核となる部分なのか分かりにくいと感じた。
特に、桐山修吾と後藤晴斗が中心人物であるように思えるにもかかわらず、中央アフリカでの出来事など、主軸からやや離れているように感じるエピソードが多く含まれており、物語 -
Posted by ブクログ
長かった…
まず、後藤晴斗と霧山修吾のサッカーに関する部分で、
小学4年生の修吾が「紹介されたユースチームはJリーグの下部組織」とあるが、下部組織は大体アカデミーという呼称を用いられるし、サッカーでは
ユース→18歳以下(基本高校生)
Jrユース→15歳以下(基本中学生)
Jr→12歳以下(基本小学生)
というカテゴライズなので、まず小学生にユースというのは怪物クラスだとしてもちょっと考えられない。
その後も、
「ユースチームの試合で」のような使い方でユースチーム呼びが頻繁に出てくるが、クラブチームと言うアカデミーと言うだろうし、家庭内や知人間でユースチームという言い方はせず、普通にチーム名 -
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本のカバーの絵が好きになった。だから読んでみようと思った。独ソ戦のソビエトが舞台。少女セラフィマ狙撃兵の物語。ドイツ軍に村を皆殺しにされ復讐のために狙撃兵になる。狙撃学校では、友情と友から影響を受けて成長していく姿。狙撃学校で後に戦友になる友達ができるが、なんだか日本のアニメにあるような設定だ。独ソ戦という馴染みない時代背景なのにわかりやすく解説されている。スターリングラードでの戦闘は仲間の背景まで書かれて没入できて、スターリグラードという映画のような緊張も感じられる。アガサクリスティ賞に選出されたといのでなにか奇抜な話かと思っていたがそういう小説ではなかった。序盤は解説が多いと思ったが、最後
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Posted by ブクログ
本を紹介するYoutubで言及されていたので読んでみました。
「ブレイクショット」を巡る軌跡の物語。
現代の問題をうまく小説に取り入れてるな、というところが正直な感想。Youtubeでのお金の講義とか、「あぁ〜あのYoutubeをココに入れたのかな」と感じたり。それが合ってるかは知らないけれども。
物語が何人かの視点から語られるのだけれども
舞台がアフリカのお話は「これ?何かまったく繋がりが
掴めない」とイライラしつつ読み進めて、最後に繋がった時の爽快感はありました・笑
どこまでも私の感覚だけど
とても論理的な小説で、感情で共感を呼ぶというのがあまりなくて淡々としてました。個人的に感情 -
Posted by ブクログ
話題作でもともと気になっていた作品だったので、読む機会ができて嬉しかったが、読み進めるのにかなりエネルギーがいった。そして最後まで心に刺さらなかった。
舞台がソ連ということや、狙撃兵の描写も、その世界観に入り込めなかった一因かもしれない。台詞もどこかミュージカルのようで、どの登場人物にも残念ながら感情移入できなかった。私の感性が狂っているのかもしれない。「戦争は人を変える」という重いテーマは確かに伝わってくるが、性暴力に対しても何か釈然としないものが残った。ラストも少し無理やり着地させた感が否めない。しかし、エンタメ的にはとても楽しめる作品ではあるし、話題になるのももっともだと思う。