逢坂冬馬のレビュー一覧
-
夢中になって読んでしまいました。
第二次世界大戦の独ソ戦において活躍した女性狙撃兵を描いた戦争小説です。
人を殺すには大義名分が必要です。
戦時下で女性がそれぞれの信念を持って戦います。
とにかく読んでみてほしいです。 -
とにかく物語に引き込む力が強く、一気読みしてしまった。
第二次大戦を生きた少女の成長+復讐物語に加え、当時の独ソ戦の進行状況や狙撃の技術説明もコンパクトに物語を肉付けしていて、その辺りの知識がない自分でも興味深く読み進められた。
多くの登場人物たちが個人の良識と戦場の常識の間で危うげに揺れ動く様...続きを読む -
第二次世界大戦時のソ連の女性狙撃兵の話。フィクションではあるけども、実際にこれに近いことはあったんだと思う。
女性でも兵士として戦争に行くことや、敵前逃亡したら、味方から処刑されること、敵国にたいする性的暴行など…。読んでると胸が痛くなった。
戦争というのは、本当に恐ろしい。そして、戦争している両者...続きを読むPosted by ブクログ -
1944年ドイツ。父を処刑されたヴェルナーは、エーデルヴァイス海賊団を名乗るレオンハルトとエルフリーデに出会い、行動をともにすることに。それぞれの理由からナチスを憎む少年少女たちは、市内に敷設された鉄道をたどり、その終点で世にもおぞましい光景を目撃する…。
憎悪と欺瞞に満ちた体制に抗い、命がけの冒険...続きを読むPosted by ブクログ -
元々、戦争小説とカタカナの名前を覚えるのがあまり得意では無いため、初めの数ページはなかなか手が進まなく。読みにくいかもと思ってましたが。途中からは逆に手が止まらなくなりました。読みにくいとか思ってしまってごめんなさいです。
やはり戦争は嫌だな。こんなにも、呆気なく人の命が失われてしまう。
Posted by ブクログ -
同志少女よ、敵を撃てが非常に面白かったので手に取りました。
今度はソ連の相手国ドイツで少年少女が半ナチスとして戦うお話。
今回もノンフィクションのようなリアリティ溢れる素晴らしい作品でした。Posted by ブクログ -
一人ひとりの生きざまと死にざまを描くことで、数多くの戦死者を出す戦争の虚しさを感じた。主人公は戦争で何を失い何を得たのか、ドラマティックな展開で魅せる。Posted by ブクログ
-
あなたの敵をうて。
セラフィマは故郷と家族を失い、イリーナに狙撃兵として教育を受けた。敵であるドイツ兵「フリッツ」ハンス・イェーガーを殺すため。そして、母の遺体と家を焼いたイリーナを殺すため。彼女は共に訓練を受けた同志たちと狙撃兵旅団第三九独立小隊として戦場に身を投じる。
スヴェトラーナ・アレク...続きを読むPosted by ブクログ -
この人の作品好きだなーって思った。
個人的な好みなんやけど、人の考え方が変わっていく様子が好きなんかもしれん。
同志少女はデビュー作ってのもあって読みづらいところちょくちょくあるんやけどこっちはそんな感じんかった。Posted by ブクログ -
タイトルの解釈が、読む前と後で異なった。
同じ境遇にあっても抱く同志は異なり、敵とみなす相手も異なる。
戦争は人を人でなくしてしまうと、フィクションではあったがリアルに実感した。
読んだ後はなんともいえない、感動とやるせなさとこれまで考ることを遠ざけていた戦争についての苦しさが、胸に残る作品でした...続きを読むPosted by ブクログ -
時代背景わからなくて難しかったけど
楽しめた。
読んだ後色々調べたけど、独ソ戦って凄い悲惨な戦争やったんやなあ、、
女性兵士もフィクションやと思ってたけど、本当にあったみたいで。
親近感が湧く少女たちの掛け合いと、凄惨で信じられないような戦争の描写が交互にやってきて感情が波を打つように揺らされま...続きを読むPosted by ブクログ -
第二次世界大戦末期のドイツ。反ナチを掲げる「エーデルヴァイス海賊団」に属する少年少女が、とある「最悪」を目にしたことからとある行動へと駆り立てられていく。
読み心地はどこかジュブナイルめいた爽やかさすら感じられるのに、彼ら彼女らが直面しているのは生と死が薄皮一枚で表裏になっている、戦争ですべてが破...続きを読むPosted by ブクログ -
1944年のドイツの小さな村に、鬱屈した思いを抱えた16歳の少年がいた。母は幼い頃に亡くなり、父は密告されて死刑になった。密告者を待ち伏せ、襲いかかる寸前、聴こえてきた音楽に彼は心を奪われる。ハーモニカを片手に現れた少女は翌日、もう1人の少年に引き合わせる。それがエーデルヴァイス海賊団との出会いだっ...続きを読むPosted by ブクログ
-
面白かった!過酷で目を覆いたくなる史実もエンタメ小説としてグイグイ読ませてくれる。
「同志少女よ、敵を撃て」と同じくハッピーエンドではないが救いがあり、読後あたたかい気持ちになれた。Posted by ブクログ -
色々と衝撃的で、うまく感想は書けないが記録として。
逢坂冬馬さんは少女が銃を構えている表紙の本が人気と知っていたが、内容が恐ろしそうなため未読で今作が初めて。
内容は知らず読み始めた。
ナチスは残虐すぎて、正直今まで避けてきたのだが突然相対することとなった。
読み終えてまず、どれだけ資料に当たった...続きを読むPosted by ブクログ -
なんとなくナチ体制下では大衆はみんな狂信的なイメージがあったけど、この物語に描かれている人々は違った。生き辛さを抱えながらも信念を貫こうとするエーデルヴァイス海賊団の少年少女、純粋にナチスが正しいと教育された子ども、見て見ぬふりをする大人たち・・・
『同志少女〜』は前線の戦士たちの話だったのに対し、...続きを読むPosted by ブクログ -
抑圧された状況において、何を軸にして生きていくかを考えさせられた。自分は、登場するその他大勢の心理に近い。見方によっては、崇高な生き方が必ずしも幸福とは限らないのではないか。Posted by ブクログ
-
【前作「同志少女よ、」よりも現代人が自分ごとにして考えることができる作品】と感じる。
今、作中のような状況になったとしても、きっと自分は、駅舎で列車から伸びている腕を、見て見ぬ振りをするおじいさんのように立ち振る舞う。それこそが賢い生き方だ、あの子達は愚かだと自分や周りに言い聞かすことで自己を正当化...続きを読むPosted by ブクログ