逢坂冬馬のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者の知識量に驚かされる物語だった。自動車や金融等の話だけでなく、逃げ道皆無のヤクザとの会話まで書けちゃうのね、あっぱれ。そして、バラバラな物語が収束する流れも見事だった。見事すぎてもう一度初めから読まねばと思わせる。登場人物が多数いるけど、全員リアルで感服。語り手が第三者目線で助かった。きっと没入し過ぎて現実に戻って来れなくなるところだった。実際に、お金の知識を教えてくれるYouTubeを見たことがあったから、読みながらホラー並みにゾクっとした。改めてそのチャンネルについて調べたら、本人の経歴はボヤッとしてるし、有料会員システムできてるし…(YouTube見るくらいなら良いと思うけどね)。
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Posted by ブクログ
傑作。
戦争小説を面白いなんて言いたかないが、主人公ら女性狙撃兵たちがこの後どうなっていくのか気になってぐいぐい引き込まれた。仇への憎しみ、戦いの最中の緊張感、仲間の呆気ない死、勝利の興奮と虚しさ、引き金を引く前の無我の境地。心地良い感情ばかりでないのにこの本はどうしてこれほど心を掴むのか。
それはたぶん登場人物たちに血が通っているからだろう。特に女性狙撃兵らが自身に対して卑怯でないのが良い。彼女らは教官の前で何のために戦うのかという動機を宣言する。ドイツ兵への憎しみ、殺される前に殺さねばならないという冷酷さ、戦場を生き抜き場数を踏むほど上達する殺しの技術、殺した数がスコアとして評価される戦 -
Posted by ブクログ
各キャラクターと主人公のツエ〜展開でどうしてもラノベ感が否めないが、それを補って余りある時代考証の深さと、(あまり誰も言及してないのが謎すぎるが)痛烈なフェミニズムがとても良かった ソ連もドイツも、第二次世界大戦時も現在も関係なく、少女の敵はいつも同じ
フェミニズムを「男性批判」だと捉えている人には確かにこの本はフェミニズムではないと感じるかもしれません ただフェミニズムは本来「男尊女卑」の社会構造により招かれる歪さから男性も女性も解き放つという思想です 例えばミハエルも、通常の社会規範の中では善良な市民であり、本人が言うような同調圧力の空気に屈して最後は虚しい終わりを遂げましたが、もしソ -
Posted by ブクログ
戦争をここまでリアルに描いた本を初めて読んだ。戦争を知ることは悲惨な過去とその愚かさを知ることができるので大事なことだと思う。でも心の消費カロリーが高く、疲れる内容でもある。共に過ごした犬を自分の手で殺さなければ自分が死ぬ状況、友が撃たれ死んでいく、それでも銃を構えなければいけない戦場がとても異常で、でもその立場になれば正常な行動であると考えると頭が混乱する。敵を狙い撃つ描写は迫力があり、圧巻だと思った。でもそのような素晴らしい文章も戦争のこと、見知らぬ人を殺すことを書いていると思うとその感想もうまく飲み込めない。セラフィマの最後の突撃からのラストはものすごい展開だった。