逢坂冬馬のレビュー一覧
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【狙撃兵少女の揺れ動く心を感じられる本】
ソ連とドイツの戦争の中で、狙撃兵として戦地に赴く少女セラフィマの物語。
生まれた町と大切な人を敵の侵攻で失ったセラフィマ。村を襲った敵隊長に復讐心を持ったセラフィマを、女上官イリーナは狙撃兵として教育する。女性狙撃班として集められた仲間たちはスターリングラードをはじめ、様々な戦地へ赴くのであった。
戦争の中で変わっていく人間感は、果たして正しい成長なのだろうかと思う。失った仲間、狙撃した敵、その光景を思い出すたびに正常ではいられなくなる後遺症は残る。個人として戦争で得たものは、平和な世界ではむしろ足枷になってしまう。戦争がもたらす異質さを改めて突 -
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舞台は第二次世界大戦、終戦間際のドイツ。
とある町に鉄道のレールを敷いている主人公たちだが、何か違和感を覚えて、そのレールの行先に何があるのか探る。そこで見つけたものは何だったのか。
前作「同志少女よ、敵を撃て」では独ソ戦における女性兵士という、あまり一般的には知られていなかった存在を主人公にしていたが、今作もそのような知られざるグループが主人公となっている。
エーデルヴァイス海賊団。
ナチス政権下における、青少年による反ナチグループである。この本を読んで初めてこのグループの存在を知った。
あの時代に流されずに自分で物事の本質を考えられるのはどれほどいただろうか。考えられたとしても、 -
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ある日、ドイツの中学校で、生徒の1人が提出した課題の中に町では偏狭で有名な老人のことが書いてあった。
興味を持った教師はその老人に会いに行く。
エーデルヴァイス海賊団。
ナチス政権下のドイツで実在した若者グループ。
第二次世界大戦下でのドイツでは(でも)
ざっくり言ってしまえは
ヒトラー万歳
偉大なるナチス
のような洗脳と言っていい教育を、ヒトラーユーゲントという組織の中で14歳以上の子どもに(当初、参加は自由だった)大戦末期ではほぼ強制的に行なっていた。
そこに反発をしていたのがエーデルヴァイス海賊団。
しっかりした政治的思想や目標がある訳ではなく、ただただ強制されることがな -
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ネタバレ文学研究家・翻訳家の姉、小説家の弟。
この2人が姉弟だったなんて、そりゃ高橋源一郎さんも椅子から転げ落ちるだろう。そんな偶然の一致が起きることは滅多にない。しかしこうやって対談を読むと自分も姉妹だからわかるという雰囲気がある。同じような文化を享受しつつ、ほんの数年の差や本人の受け取り方で異なる視点。別の方向に目を向けているのに、共通する意識。面白く読んだ。
本を読むことの強さを感じる。友だちがいなくたって、いろいろなものに縛られていたって、本を読むことで世界は広がり、自分は変わる。自分もそう思っている。だから本を読めるように生きていきたい。大学はある意味計算ずくで卒業してしまったけど、ひた