あらすじ
激化する独ソ戦のさなか、赤軍の女性狙撃兵セラフィマが目にした真の敵とは──デビュー作で本屋大賞受賞のベストセラーを文庫化
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Posted by ブクログ
読書のきっかけとなった本
戦争をテーマにしており、重すぎてリタイアしてしまうのではないかと不安もあったが、少女セラフィマの成長、緊迫した空気、先の気になる展開で、長編(500p以上)だったがあっという間に読み終わった。
元帥に昇格する予定の軍師との対話では二手三手先を読んだ会話で非常に興味深かった。序盤で生き別れた幼馴染との再会を果たし、戦争という特殊な環境でも染まらず女性に乱暴をしていなかった幼馴染が最後に豹変してしまうシーンは衝撃と1人の人間を簡単に変えてしまう戦争の異常さを痛感させられる。
物語が面白くて続きを読みたくなる中毒性と戦争をテーマにしているため考えさせられるシーンも多く「面白さ」と「学び」の塩梅が素晴らしい作品
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壮絶で壮大な世界だった。家族、村人を皆殺しにされ、悲しみに暮れる間もなく悲しみと憤りと共に戦争に身を置くことになった少女の凄惨な人生に圧倒的に引き込まれた。戦争がもたらしたものは彼女が信じてきた物をことごとく裏切り、破壊し、形を変えて追い詰めていった。人間の本性は恐ろしい。
また、命がけで任務をこなして積み重ねていった先にあるものの正体もまた、考えさせられる物であった。
戦争という悲惨な行いの中で主人公の少女や周囲の人々、敵、味方、それぞれの角度から人間の本性と苦しみを描いたこの作品は、自分のこの先の人生に少なからず影響を与える事は間違いない。
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読んで良かった。第二次世界大戦でのロシアとドイツの物語。戦わなければ行けなかった、戦うことで中から変わって行った人たちがいたことに思いを馳せる。
その場に自分がいたら、きっと今の戦争に対する考えと、また違った見方をするんだろうな。
最後に筆者あとがきで泣きそうになった。この本は意図せず時代にあってしまったんだ。
今、自分は歴史の中にいると感じさせられる。この数年はそれを強く実感するようになった。苦しいけれど、自分なりにもがきながら、小さくも自分なりでも、立ち向かい続けなくてはいけないんだな。
Posted by ブクログ
ロシアにドイツに、それぞれ積み重ねてきた人生が一瞬で無になる。
決してハッピーエンドにはならない戦争という物語が本当に苦しくなった。
アヤ、オリガ、ユリアン、マクシム…
もし生きていたら、彼らの戦後の人生はどう紡がれたんだろうか、目的を達成して幸せになれたんだろうか、って。
ロシア・ウクライナ戦争、中東情勢の起きている中で、改めて平和の尊さを感じた。
Posted by ブクログ
感動の一言。
入院したベットの上で2日で一気に読みました。
ロシアウクライナ戦争があっているなか、タイトルだけを引用してこの本以外の番組をつくったメディアは許せない。
敵は誰か?何のため戦うのか?
それぞれの目的を強い意志で、この女性狙撃兵たちは、完遂するのです。あの世界戦のなか。倒れていく同僚も。
完遂するに至るまで、厳しくつらい経験が降り注ぎますが、すべて糧として成長していきます。この過程がこの本の素晴らしさだと思います。
歴史検証も素晴らしい
Posted by ブクログ
戦争物の小説は初めて読んだが初めてがこの作品で良かったと思った。
戦争の悲惨さ残酷さ虚しさ全てが詰まっていた。
それぞれの立場の人がそれぞれの信念をもとに戦い生きている。
戦争だと善悪が曖昧になり自分は良かれと思ったことが誰かの大切なものを奪うこともある。
とても考えさせられる作品だった。
Posted by ブクログ
あるひとりの女性狙撃手の絶望、葛藤、迷い、覚悟を始めとする様々な思いを感じられる1冊だった。人としての生き方や戦争と平和、女性の尊厳、命の価値など色々なことを学べた。歴史を知ってから読むのと、深く知らずに読むのではまた感じ方が変わるのではないかと思う。この本に出会えて良かった。ぜひもう一度読みたい。
Posted by ブクログ
映画みたいに音も姿もないからつまらないのかなと思ってチアがスリル満点でびっくり。
ラスト100ページはのめりこむように読んでしまった。
母を目の前で殺され、仲間も犯され殺され燃やされてその敵を撃つためだけに狙撃手となった自分が激戦地で見た真の敵とは?
その敵というのは「戦争はあくまで、自分が何者だかわからなくしてしまうというもの。」何が正義なのか?
相対する敵は本当に自分の敵なのか?
自分が今行っていることは正しいものなのか?
考えさせられる一冊。
Posted by ブクログ
戦争ものということで難しいかもと思って読み始めましたが
そこまで難しくなく面白かったです
作者は戦争を見てきたのかと思うぐらい臨場感がありました
取材大変だったろうなと思いました
主人公や周りのキャラもわかりやすく良かった
カタカナ名だとだれがだれやらになりがちですがそんなこともなくストーリーが頭に入りやすかった
物語の構成や書き方が上手いんだなと思いました
最後までストレスなく読めました
さすが本屋大賞と思った
Posted by ブクログ
戦争史はほぼ初めて読みました。
あまりに面白すぎたという結論。
日本史選択で戦争史を学んだ時には結果メインだったので過程はほぼ知らずでした。しかし戦争史こそ各国の思惑や思想、有能な人物の活躍があったある意味素晴らしい時代だと思います。
特に独ソ戦に関してはほとんど敬意を知りませんでした。当時ドイツは味方でしたがここまでソ連が恐ろしい(?)、強い結果とは、、
女性を戦争で使うというのも面白い発想です。男尊女児が現代ではなくそうとしていますが、もし戦争になったら平等に徴用されるんですかね。
改めて男女平等の意味を考えさせられました。
戦争史は死が当然だったこともあってドラマチックな物語を作りやすいです。メタ的な思想ですが、それゆえに素晴らしい作品が多いのだと思います。
改めて今の日本や世界がどうしてあるのか、太平洋戦争とは如何なるものなのか、これからの人生で考えていこうと思います。
素晴らしい作品でした。
Posted by ブクログ
月並みですが、戦争の理不尽さと命の重さを改めて感じました。失った膨大の数の1つに数えられる命にも、それぞれの物語があったという、当然でありながらもどこか他人事めいていた事実を実感させられたと思います。タイトルの「敵」とは何たるかという問いも、深く考えさせられる1冊です。
Posted by ブクログ
とても壮大でありながら緻密で、戦争という人間の利己的な暴力に迫った傑作だった。やはり優れている点は、性差による役割が割り当てられながらも、敢えて真逆の駒になることを選んだ人を主要人物に据えたことだと思う。戦争がもたらす悲劇を実直に描きながらも、人間一人一人には物語があり、人の死に鈍感になることなどあってはならないのだと感じた。文庫化によせた著者のコメントには感銘を受けた。現代はこのような歴史の上に成り立っていることを事実として受け止め、暴力による人間の残虐性とおぞましさを決して忘れてはならない。
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同志少女セラフィマは勿論、脇を固める登場人物が皆魅力的だった。特にシャルロッタの存在はエピローグを含め、読み手にとっても救いであり続けた。巻末解説で高橋源一郎さんが本作を四度読んだとある通り、再読必須の名作。
Posted by ブクログ
極限状態に置かれた女性の魂の叫びがリアルな筆致でむき出しに描かれ、読んでいてしんどかった。
戦場の凄惨な描写以上に、必死に生き抜こうとする女性達の尊厳が軽視される立場の弱さがやるせなく、胸が潰れる思いがしました。
主人公の怒りと悲しみに同調し、戦争の残酷さを体感させられる一冊でした。
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第二次世界大戦でのソ連少女狙撃手の物語、戦争は良くないのは前提だが、人は一人一人の人生や事情があり、究極の状況下で、悪魔的な兵士になり虐殺したりをしかねない。戦争の悲惨さや命の大切さを考えさせられる作品
Posted by ブクログ
復讐心をエネルギーに、狙撃手として腕を磨き、強くなって相手を倒していく。ある種、少年漫画のような展開ではあるのですが、これは少年漫画ほどスッキリも爽やかでもありませんでした。決定的に違うのは、戦争ならではの被害の生々しさや、命を奪う重さ、自分にとって敵とは誰か?という葛藤、そして、戦争によって正義がゆがんでいるときに出る人間の醜さ(相手国の女に対して)などなど、戦争時の心理描写が緻密に書かれている点です。
国対国と語られがちな戦争ですが、個人レベルに視点を落とすと、こんなにも辛いものなのか、と辛い気持ちになりました。
Posted by ブクログ
ページ数も多く内容も重たいので、読むのはかなりハード。
しかし、それを上回る満足度だった。
やはり、セラフィマがミハイルを撃つシーンが印象的だった。
キャラ立ちが光る
登場人物の繊細な描写が素晴らしく、キャラクターの魅力を最大限に引き出しています。
キャラクターの顔を想像しながら読むことが容易く、長編ながらさくさくと読むことが出来ます。
本屋大賞受賞してて話題になっていたので購入しました。
リアリティがありドキュメンタリーのようでした。序盤から手が止まらなくてあっという間に読み終わりました。読後感も悪くなくとても面白かったです。
Posted by ブクログ
文庫化したら読もうと思っていた作品。
文庫化してすぐ購入していたが、心身共に余裕がある時に読もうと思い、このタイミングで手に取った。
イワノフスカヤ村に住んでいる少女、セラフィマは若き射撃手だった。1942年、村に突如ドイツ軍が押し寄せ、母や村人を惨殺される。彼女は射殺される寸前、ソ連軍により生命を救われ、その中の一人、イリーナに「お前は戦いたいか、死にたいか」と問われ、復習のため狙撃兵になることを決意する。
不自由のない生活を築くためには長い年月がかかるのに、生活を奪うのはほんの一瞬。
こんなにも理不尽なことがあっていいのか、と序盤から腹立たしかった。
優秀な狙撃兵になるにつれ、確実に失われていく何か。
セラフィマの苦悩や葛藤…読んでいてとても胸が痛かった。
「戦争は悪いことだ」では片付けられない戦争のリアルが描かれていたように思う。
なぜ戦争は起きてしまうのか。
宣戦布告をし攻める側、攻められる側、それぞれに正義があるからなのか。
「戦争」、「復讐」について、何が正しいのか。
そもそも正しい答えなんてあるのか。
読んでいる間、ずっと考えていた。
世界のあちこちで戦争が起こっている昨今。
セラフィマたちのような思いをしている人が、世界のどこかにいるかもしれない。
そう思うと胸が潰れそう。
日本も近い将来、戦争に巻き込まれるかもしれない。
その時、私たちに何ができるだろう。
「史実を元にしたフィクション」で終わらせてはいけない、戦争から目を逸らせてはいけないと思った。
Posted by ブクログ
第二次大戦中のロシア軍の女性狙撃兵のストーリー
本当にこんな部隊がいたのかどうかはわかりかねますが、戦争や女性の扱い等色々考えることが多々ある素敵な作品です。
Posted by ブクログ
取引先の所長さんにすすめられて手に取った。全滅した村の生き残りの少女がスナイパーとして仕込まれ、独ソ戦を戦っていくというもので楽しめた。仲間も結構生き残る、まあライトな内容。
Posted by ブクログ
セラフィマが女性を守りたいという自身が戦場に立つ意味を最後まで貫いてミハイルを打ったシーンが印象に残っています。
狙撃兵という1人の技量だのみの兵科でさえ周りに影響されて変わってしまうことが恐ろしかったです
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初めての戦争小説。その圧倒的な緊迫感と迫力に、息を殺してページをめくりました。目を背けたくなるような残酷なシーンの数々に、「これが戦争か」と衝撃を受けています。
復讐を胸に、狙撃兵へと成長していく少女セラフィマ。訓練相手だった「牛」が、戦場では「敵兵」に変わる。技術や戦略を吸収し、自分を研ぎ澄ましていく彼女を待っていたのは、殺人が英雄視され、女性が褒美として扱われる地獄でした。
――真の敵は誰か。何のために撃つのか。彼女の問いが、胸に深く突き刺さります。
Posted by ブクログ
長かった。長い戦争だった。後書きまで入れて大体600ページ。最後に文を寄せた高橋源一郎さんは割とスラスラと読まれたみたいだが、私は息も絶え絶えに読み続けた。
読み始めて苦労したことの一つが、戦争や武器の用語に馴染みがないこと。人物の多さと、名前にも最初は苦戦した。徐々に慣れていったから、あまり間を置かずに読み続けられれば、もう少しスムーズに読めたかもしれない。苦手な人は、メモをとりながら読むのもありかも⁈
結局は狙撃兵の物語だから、生々しい描写も多かった。映像だったら、目を伏せてた。
幼馴染と戦後を生きる結末もありかと思ったら、そんな安易な結末は待ってない。それどころかの展開に呆気に取られた。
とにかく読み終わってホッとした。この分厚さを読み終えたという達成感も含めて。
戦争反対を叫ぶと「お花畑」と揶揄されるが、例えフィクションでも、この物語を読んだ後では「そういうあなたは戦争の何を知ってるの?」と言い返せる。戦争とは、結局のところ人を殺してナンボ…なのだ。敵も味方もない。
若き日を戦時下で過ごした亡き両親の言葉を思い出す。人殺しも戦時の性暴力も全ては戦争という状況が招く。勿論、戦争がなくともそういう犯罪がないとは言えないが、多くの人の道徳心や良心を凌駕するのが、戦時下の意識なんだと思う。そして言った「だから外交(努力)が必要なのだ」と。
これから読む人は覚悟を決めて読んで欲しい。そして、なまじ中途半端に読まず、しっかりメッセージを受け取って欲しい。
Posted by ブクログ
戦争を題材にした作品を初めて読みました。戦争の怖さとか、人間の本性というかやっぱり極限の状態は、綺麗事だけではない事は改めて感じました。主人公の信念や仲間との絆が深まっていくストーリーが素晴らしく一気に読んでしまいました。
女の戦争
初めて読んだ戦争小説がこの作品だった。戦争を深く知ることが怖く、また戦時中の女性を取り巻く環境などに疑問と嫌悪感があったからだ。この作品を読んでいて、もちろんそれがなかったわけではないが、私の中のこれまで抱いてきた感情が少し軽くなった気がした。女だって戦っていた。子どもだって戦っていた。その時代を生きていないから遠いようにも感じていたけれど、主人公セラフィマが照準を合わせたことで、敵を撃ったことで私の中の視界が少し開けたように感じた。もう少し戦争について知ってみようと勇気が出た。少し前に話題になっていて、この本の中でも参考資料としてあった『戦争は女の顔をしていない』岩波現代文庫も気になったので読んでみたいと思った。
Posted by ブクログ
最後まで予想のつかないハラハラドキドキする展開に、時代考証に基づいた説得力ある描写の濃厚さ。これが著者のデビュー作だということに非常に驚いた。
戦場の悲惨な様や敗れた側の女性の扱い、拷問の様子など、先を読み進めるのが辛くなるくらい生々しく感じた。圧倒される作品ではあったが、あまりにも胸が苦しくなるので、評価は星3とさせていただく。
女性の尊厳を破壊する男性たちの集団の異常さに戦慄した。戦争は平時では考えられない精神状態、化け物を作り出すのだろうが、勝った側になるとあのような心理になるのは、悲しいけれどきっとどこの世界の人も変わらない普遍的なことなのだろうなと思った。
Posted by ブクログ
フィーマもイリーナもシャルロッタも、仲間と戦後共に生きていく道を選んだのは小隊の仲間に家族すら超えた感情を持つようになっていることもあるのかもしれないが、男性に対して情愛を持てなくなってしまっているのかなと思った。家族を殺され、仲間を殺され、故郷を壊され、自身の身体の自由も奪われ、他者への感覚すら奪われ、人殺しの事実と悪夢だけ残される。
戦争の悲惨さを、フィーマの人生を並走することにより、頭で思い描く以上のリアルさで感じることができた。
Posted by ブクログ
今、まさにロシアが戦争でこのようなことになってる、、、と、思うと、、、、
ただ。ただ。なぜ?
第二次世界大戦でこんなにもなって、、、それでもなぜ戦争するんだろう。
本当に。不思議。どうしてなんだろう。
やる!ってやつと、
参加させられる人とあまりにも違いすぎはしないか?
って思うし。
力関係があったりもするんだろうけど。
ここに出てくる世界観が、なんか既視感あるなぁ。と思ったら、
ハンスイェーガーって人が途中から出てきて、
あぁ、進撃の巨人だ。
この世界、まさに進撃の巨人だ。
明らかに的になる巨人。でも実は元々は普通の人だった。
それがまさに、ドイツ人をやっつけろ!
悪魔だ!なんだ!って戦うんだ。
同じよね。
雰囲気と、狙撃兵の感じとか、復讐のために立ち上がる、仲間とともに。ってまさに進撃の巨人だった。
この世界が今また繰り広げられてるなんて、、、、そう思わざる得ない一冊でした。
#読ませてくれる
#進撃の巨人の世界
#ここからきたのか!あの話
#ハンスイェーガー
ソビエト・ロシアの狙撃兵の少女の話。
直木賞の候補になったというだけあって、読み進めるほどに引き込まれる。
しかしいくらか気になる点もある。
途中で数度、ソビエト期の代表的な歌が出てくるのだが、原曲を知っていた私としては、歌詞を見ても全くその歌であることが分からなかった。なにせ日本語版を使用していたからだ。
原曲とは大きくかけ離れたその内容、どうにかならなかったのだろうかと思わずにはいられない。
また、ところどころ出てくるロシア語の固有・一般名詞もなかなか怪しいものばかり。