あらすじ
激化する独ソ戦のさなか、赤軍の女性狙撃兵セラフィマが目にした真の敵とは──デビュー作で本屋大賞受賞のベストセラーを文庫化
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Posted by ブクログ
戦争に女性が参加している国があるということは知らなかった
しかも軍人として狙撃手として
でも世の中は女性に対する差別も性暴力もある時代なのは変わらず、しかし彼女らは男性から受ける心ない言葉や扱いにも負けなかった
人類史上最悪の戦争を、自分の信念のために生き続けて生き残った
並大抵の覚悟ではない
もちろんその覚悟が凄惨な出来事から生まれている訳ではあるが
復讐のために生きる
だが、これは何かを成し遂げるために必要な膨大なエネルギーを生むものであり、彼女が真の敵を撃つためにきっかけとなったことである
何かを成し遂げるためには自分にとって大なり小なりきっかけが必要となる
それはある日突然やってくるかもしれないし、つかみに行くべきことかもしれないし、本来は望まれるものではないかもしれない
主人公の境遇は本来は望まれるべきものではないが、とりあえずそれは置いておいて、
いい意味では、自分が何かを成し遂げて変わっていくきっかけは、何かを体験してみる、新たな人との出会いをするなど、自分でつかみに行くことが大事なことなのように思えた
PS.
何かを極めその丘を登りきった先に見えるのは何なのか、地平線が見えるのか
リュドミラ・パヴリチェンコは残ったものは何もないと語った
戦争が終わったら愛する者か熱中する趣味を見つけよと言った
自分が納得する大きなものは愛する者がいることだったので、それを失った彼女は狙撃の腕を極めても何も残っていないと語ったことが印象的であった
何かを成し遂げた先にあるのは地平線か無か、それは成し遂げる前に見極める必要もありそうだ
Posted by ブクログ
誰が敵で誰が味方なのか。最初は敵軍が憎いが1番最後にどんでん返しされる
結局セラフィマの敵は敵兵じゃなくて戦場においてあたかも物のように扱われる女性や生きるために仕方なく敵兵と恋人になる女性。そんな女性の扱いかたが蔓延ってる兵士たち。最後同郷(唯一の)男を殺して(女性に手荒くしないと言った直後に性的に敵の女性を扱う)それ見た教官がい私がやったことにするってそして規律を破った教官をセラフィマが同族殺しを止めたことにしろって言ったのが悲しい。結局1番近くにいて1番厳しくしてくれた教官がいちばんの味方すぎて...タイトル回収、最後の意味がわかると重みがます。もう凄いとしか言いようがない。最終的に幸せそうに暮らす描写があるので後味は良い。一緒に戦った仲間もすごくいい
Posted by ブクログ
本物の戦争っていうのは、それまで信じて疑いもしなかった正義や優しさが全てひっくり返ってしまうようなものなんだな。
狙撃手となり変わってしまった自分への恐れ、味方が自らの倫理に反する時の戸惑いと怒り、心底憎んでいたはずの人の愛に触れた時の絶望、、
死の場面以上に、主人公の喜怒哀楽を超えた感情の描写に何度も胸が締め付けられた。
登場人物すべてに、一度はゾッとし、一度は救われることを願う。
簡単に言葉に表せない、出会ったことのない気づきや感情が山ほど味わえる作品だった。