あらすじ
激化する独ソ戦のさなか、赤軍の女性狙撃兵セラフィマが目にした真の敵とは──デビュー作で本屋大賞受賞のベストセラーを文庫化
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Posted by ブクログ
長い物語だったが、素晴らしかった。
イリーナは結局セラフィマのためを思ってなんやろなーと途中から思っていたが、そこにある理由やイリーナの心情に触れた時、感動を覚えた。
学校の登場人物皆が魅力的だったが、戦争であるが故に次々と亡くなっていくのは戦争の悲惨さを思い知らされた。
特にオリガの最期はなんとも言えない気分になった。
エピローグまで含めて最終的にはハッピーエンドだったのかな。
イリーナの信念を貫く姿に痺れた。
Posted by ブクログ
1冊で完結ながらまるで長いシリーズ物を読んだかのような心地のいい疲れと満足感。
最初こそ「セラフィマから家族や故郷を奪った独兵やイリーナ」こそが敵だったが読み進めるうちにそれぞれがそれぞれの正義や考えの元動いており、完全なる悪人はいないのではないか。と余計読むことが苦しくなっていった。
ラストの展開はかなり衝撃的。間違いなく忘れられない1冊となった。
Posted by ブクログ
戦争と聞いてこれまで単なる事実として捉えていたが、この本を読んで印象がガラッと変わった。
恐ろしすぎる。
何百万人もの人が亡くなった戦争の情景が鮮明に描かれており、戦争の恐ろしさを感じました。殺した人数によって勲章が与えられるのも考えられないし、最後相手を殺すために味方のオリガをおとりにしたのもなんとも言えない感情になりました。
同じ人間であっても時代や社会によって人々の価値観は大きく変わるものだと実感し、自分の考え方も広がるような名著でした。また10年後20年後に再読したい。
Posted by ブクログ
戦争が人の性質を変える有害性をイェーガーやミハイルから読み取った。
また、戦争の悲惨さや戦地における女性に対する扱いの描写や、臨場感がページを捲るごとに伝わった。
イェーガーもミハイルも戦争が無ければ、彼らは心優しい青年として生涯を終えていただろう。
他方で戦争という極限状態に晒されながらも彼らは良心を保とうとしていた(同調圧力に晒されながらも)。
ミハイルが隊長として戦勝後持て囃され、同調圧力に屈したのか占領民を陵辱しようとした描写は正に戦争の残酷さである人の性質を変化させることを如実に表している。
セラフィマは自分の信念に基づく彼を射殺したが、人の生き死にだけでは語れない戦争の惨さがこの場面に詰まっていた。
カタカナ横文字が苦手な私でもすらすら読めて、現在の国際状況も相まって考えさせられることも多々ありましたが面白かったです‼︎
Posted by ブクログ
面白かった!
途中からあっという間。
吸い込まれる感じでぐんぐん進んだ。
こういう話をなんで書こうと思ったのか、
そこに至るのがすごいと思った。
Posted by ブクログ
改めて「戦争はよくない」ということを強く感じた。しかし、これまでの自分は戦争について「怖いもの」「悲惨なもの」と漠然と思っていただけで、その現実や恐ろしさを深く知ろうとはしていなかったし、どこかで知ることを避けていたのだと思う。本作は、そんな自分に戦争の残酷さを真正面から突きつける作品だった。
物語を通して特に感じたのは、「戦争はなにも生み出さない」ということである。そこに残るのは勝利や栄光ではなく、多くの命が失われた悲しみと、どうすることもできない無力感だけなのだと思った。主人公セラフィマも母を殺された復讐心から狙撃兵になるが、戦場で人を殺し続けるうちに、彼女自身も戦争によって変えられていく。その姿はとても痛々しく感じられた。
また、敵兵を射殺した人数を「スコア」として語る場面には強い衝撃を受けた。本来、人の命は数字で数えられるものではないはずなのに、戦争の中では感覚が麻痺し、人を殺すことが成果として扱われてしまう。その異常さにゾッとした。
特に印象に残ったのは、オリガが捕虜となったドイツ兵士に「お前は子どものころ、どんな大人になりたかった?」と問いかける場面である。その言葉によって、敵兵もまた普通の人間であり、子どものころには夢や希望を持って生きていたことが伝わってきた。しかし戦争によって、その人生は奪われ、人を殺し合うしかなくなってしまった。そのことにとてもやるせなさを感じた。
この作品を読んで、戦争は人の命だけでなく、未来や夢、人間らしさまでも奪ってしまうものなのだと強く感じた。そして、戦争について知ろうとすること、過去を忘れないことの大切さを考えさせられた。
Posted by ブクログ
戦争は男が戦うもので、女子供は守られたり、迫害されたりという考えが自分の中に無意識にあったことに気付かされた。
奪われても足掻いて生きる主人公の姿は悲しいけど綺麗だと思った。
最後に戦争は本当に反対。
Posted by ブクログ
この本は、セラフィマたちの学生時代の描写を丁寧に描いたことによってその後の展開が辛くなったように思った。特にみんなに優しく、誰とでも仲が良かったオリガを私は好きになった。そのオリガがスパイであるとわかってすぐに戦闘シーンが始まり、アヤが初陣で亡くなったため、絶望感があった。自由を得るために初陣で死んだアヤを見て、私は虚しくなった。スパイだったオリガは最後にはセラフィマを守るために亡くなった。オリガにはよく陰湿なという形容詞がついていて、スパイだとバレた途端に雰囲気が別人のように変わってしまった(それが本性)。しかし、心の中のどこかではセラフィマやシャルロッタ、ママを仲間だと思いたかったのだと思う。セラフィマは最後にそれを汲み取り、同志オリガと呼んだのだと思った。この本には自分の中に確固たる芯を作らなければならなかったキャラクターが多いように思う。敵味方関係なく子供を助けようとするヤーナや敵味方関係なく怪我人を直そうとするターニャなどがそうである。ターニャは最後の方で「もし世界に私のような人間しかいなかったら戦争は起こらなかっただろう」と言った。私はその台詞を読んで納得した。また、終始明るかったシャルロッタには暗い場面でも癒された。彼女のおかげで戦闘の中にも少女たちの日常があるのだと実感した部分がある。セラフィマはよくいる主人公のように、他に比べて共感しやすかったが、立場や階級を気にせず突っ込んでいく癖はあったし、たぶん女子校でモテるタイプだと思う。女の子たちの友情と戦争の残酷さを描いた作品であったように思う。