逢坂冬馬のレビュー一覧

  • 文学キョーダイ!!

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    別々で買って読んでた本の著者が姉弟ってこの本のあらすじ読んでびっくりした。
    「同士少女」読んだ人は読んで欲しいなと思っな。
    「夕暮れに夜明けの歌を」も心地よい文章力と愛が伝わってくる。ニュースだけではないロシアの文学を愛する人々に触れられる、大事なものだと思う。

    対談自体は情報量凄かったし、スピード感もあって読みやすかった。

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    2023年10月13日
  • 文学キョーダイ!!

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    読み終わるのが惜しいくらい久々の大ヒット。
    「夕暮れに夜明けの歌を」のな奈倉有里と「同志少女よ、敵を撃て」の逢坂冬馬の姉弟が、忌憚のない意見をバンバン吐露してる貴重な対談本。互いに敬語を使うのに、(笑)、内容は忖度なしの言いたい放題で溜飲が下がること下がること!楽しい読書だった。

    どうやったらこんな姉弟が育つのか、「夕暮れ〜」でも登場した両親がやはりキーパーソンのようだ。丁寧に愛情込めて育てられたのですね。理3の4人の子供を育てた佐藤亮子さんもかなり子どもの教育に関わってたけれど、彼女と違って、子どもに学歴よりも教養を身につけさせることにシフトしている姿勢が潔くて清々しい!価値観が真っ当で柔

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    2023年10月05日
  • ブレイクショットの軌跡

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    さまざまな状況の人物が出てきて
    最初はなかなか入り込めなかった。

    サッカー少年2人の目標が尊い。
    その1人の父親のつらい事故あたりから
    夢中になって読んだ。

    貧困、ブラック企業、特殊詐欺、投資YouTuber
    インサイダー取引、LGBT、アセクシャル
    現代の様々な問題点がわかりやすく
    勉強にもなりました。
     
    最後、全てがつながって
    その手腕はお見事!

    落ちた車のネジを見過ごすのか、
    見過ごさないか、
    いずれの登場人物も
    最後に綻びを見過ごさず
    自分の意思で決めて
    自分の人生を、大切なものを掴んでいく。
    だから読後感がスッキリ!良い本でした。

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    2025年12月05日
  • 同志少女よ、敵を撃て

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    まず、日本人が独ソ戦をテーマにこれ程まで詳細に書き、なおかつ知識の薄い読者も楽しめるエンターテイメントに昇華させていることが素晴らしい。

    狙撃兵の仲間たちの、戦う意味、主義•信条•価値観。
    女性のため、自由のため、子供達のため。
    それらが十人十色で、個性に富んでいる。
    だからこそセラフィマだけではなく、イリーナ含む他の仲間、全員への感情移入が可能であり面白い。

    またセラフィマの「人を撃つこと」に対する感情の移り変わり、葛藤の描写が興味深かった。
    最初は、自分が殺した敵が送るはずだった人生を想像して震え、次に殺した敵の数の『スコア』が増えることに高揚し執着する。かと思えば、すぐに殺しを楽しむ

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    2025年12月04日
  • ブレイクショットの軌跡

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    シナリオもプロットもすごい。
    「ブレイクショット」には2つの意味があり、一つはそのままビリヤード。ストーリーの中に効果的に使われている。
    そして「ブレイクショット」という名前の自動車。この車にまつわる物語だが、持ち主が変わりながらその持ち主の人生を描き、そして数奇な運命を伴いながら収斂するのだ。
    驚きの展開。そして細かい部分まで丁寧に描かれている。
    読み応えは十二分にある。

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    2025年12月03日
  • ブレイクショットの軌跡

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    ネタバレ

    変なビジネス書を読むぐらいならこれを読んだ方が楽しめて、勉強になるぐらい面白いし、為になる。

    著者の知識とそれを伝える力が凄い。
    ブレイクショットがそれぞれの物語を繋ぎ、色んな人生を描いていく。

    章の1つ1つが濃く、ここまで濃厚に書きながら、しかもテーマもそれぞれ違い、大事なことを語っていく。

    家族、お金、時間など、生きる上で必要なものはここに書いてる気がした。
    伏線も回収も見事。
    読んでて最後まで楽しめたし、特に突っ込みどころもないのだが、必要以上に長く感じてしまったのが唯一の欠点だろうか。

    読みやすさはあるがミステリーとは違い、膨大な量を読んだ後に得られるビックリ感がやはりミステリ

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    2025年12月01日
  • 同志少女よ、敵を撃て

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    世界史を学生時代さぼっていたため知識がないですがちゃんと読めました。時折チャットGPTに質問しながら、で楽しく時代背景を学ぶこともできました。
    登場人物もそう多くなく、テンポよく読破できました。

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    2025年11月29日
  • ブレイクショットの軌跡

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    ★★★★これだけ様々なバックグラウンドを持つ人物の心情や背景をよくこんなに書き分けられるなと、大半の人物に感情移入しながら読んだ。読み終えるにつれ、ここがここと繋がるという網の目が徐々に明らかになっていくのが面白い。最初は、一体なんの話?戸惑わされる。世の中の有様がビリヤードに見えてくる。
    色々と考えさせられながら読んだ。文章量の数倍、思考した。
    濃かった。

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    2025年11月28日
  • 同志少女よ、敵を撃て

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    戦争小説にありがちな

    弱い女性が立ち向かう
    感情表現多すぎ
    情景描写多すぎ

    がなく、バランスが良かった
    ラストも好きだった

    敵のドイツ側の手記が各章にあるとロシア側に視点が狭まっていたのが矯正される

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    2025年11月27日
  • ブレイクショットの軌跡

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    全てのストーリーが繋がっていて、「あ、この人か」となる場面が多く、日曜劇場を見ているようにあっという間に読み終えた感覚である。

    期間工で働く期間終了日直近の本田昴が、ボルトを落とした同僚を見かけてからのストーリーが圧感。

    一台の車、ブレイクショット
    ビリヤードの最初に打つのもブレイクショット

    ブレイクショットというタイトルからストーリーがどんどん出るのは、凄いなっと思った。

    あまり考えさせられる部分のある小説ではないが、
    今後ミスをしたら正直に言おうと思う。

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    2025年11月27日
  • ブレイクショットの軌跡

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    車生産工場の期間工員 本田昴の話から始まる

    昴はブレイクショットとゆう車種の製造ラインで
    ボルトをひたすらはめていく作業をしている
    期間最終日に同僚がブレイクショットの車体内に、
    ボルトを一つ落としてしまうのを見た

    落とした本人も周りも気づいていない
    ミスを報告しなくては・・・


    シーンが変わり中央アフリカの戦闘地帯の
    少年兵たち

    更にシーンが変わり、
    サッカーのユースチームで
    年齢は3つ違うが親友の霧山修吾と後藤晴斗、
    その両親達

    と、大きく3つのエピソードが
    展開していく

    そのどれにもブレイクショットが出てくる

    そして、どの話も不穏な出来事が起こる
    修吾と晴斗、この2人には幸

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    2025年11月26日
  • ブレイクショットの軌跡

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    あらゆる事柄の中心に、あるいは脇役に、ブレイクショットはいつもあって、多くの人たちの悲喜交交を見ていた。
    投資、格差、LGBTQ、特殊詐欺、貧困、家族、アセクシャル、反社…
    現代社会のホットトピックを凝縮したような社会派サスペンスでした。

    エピローグの伏線回収はマジで凄かったなー。
    これが直木賞取れなかった理由…わからん。テーマ広げすぎて、ちょっと説明っぽいところが長かったとか?いや、それを差し引いてもめちゃくちゃ面白かったよ。

    ある程度社会人経験を積んだ人の方が、用語がスッと入ってくるので読みやすいかも。

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    2025年11月25日
  • ブレイクショットの軌跡

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    人生の軸となる3つの指標って何だろう?冬至は勤勉、家族、平穏。企業を打診されたときに聞かされた軸、マネー、ライフ、ゲーム。妻からあなたは変わってしまったのねと言われそれに対して理論的に説明する冬至が印象的だった。どちらの価値観が良いとかではないけど、自分がどのように生きていきたいか、どのように生きれば満足のいく、納得のいく人生を歩めるか。後藤は初めからそれが分かっていた。不慮の事故さえ無ければ。
    いろいろなテーマから深掘りしていて面白かったが500ページ近くあって読むのに苦労した。

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    2025年11月25日
  • 歌われなかった海賊へ

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    舞台は第二次世界大戦、終戦間際のドイツ。

    とある町に鉄道のレールを敷いている主人公たちだが、何か違和感を覚えて、そのレールの行先に何があるのか探る。そこで見つけたものは何だったのか。

    前作「同志少女よ、敵を撃て」では独ソ戦における女性兵士という、あまり一般的には知られていなかった存在を主人公にしていたが、今作もそのような知られざるグループが主人公となっている。

    エーデルヴァイス海賊団。

    ナチス政権下における、青少年による反ナチグループである。この本を読んで初めてこのグループの存在を知った。

    あの時代に流されずに自分で物事の本質を考えられるのはどれほどいただろうか。考えられたとしても、

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    2025年11月23日
  • ブレイクショットの軌跡

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    ネタバレ

    該当作がなかった直木賞候補の中でイチバン面白い作品だった。
    (「乱歩と千畝 RAMPOとSEMPO」と「嘘と隣人」は途中で挫折してるので、「Nの逸脱」「逃亡者は北へ向かう」「踊りつかれて」の3作品と比べてだが)

    先入観無しに読み始めたが、プロローグの時点で、馳星周さんの直木賞受賞作「少年と犬」を思い出した。
    今作では、車(ブレイクショット)を狂言回しにして、所有者が困難に見舞われることで現代社会の様々な共同体ーサッカー、町工場、IT企業、不動産業界、投資系Youtuberとセミナービジネス、アフリカの少年兵での闇の部分や絶望が描かれている。

    「取り柄は善良さ」の章で描かれていた家族のエピソ

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    2025年11月22日
  • 同志少女よ、敵を撃て

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    ダークな内容かと思ってなかなか手に取らなかったが、読んでみると臨場感溢れ、スリルに満ちた面白い本だった。スナイパーという特殊な仕事をする上での必要な能力、性格特性などを初めて知った。能力かあれば女性にも務まる仕事ながら、非常に過酷な仕事でもあった。
    平和や家庭の対極にある世界で生きる兵士たちに思いを馳せる機会になった。
    興味深くはあるが、このような経験を子どもたち世代がしなくて済むことを心底願う。

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    2025年11月21日
  • 同志少女よ、敵を撃て

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    第二次世界大戦の独ソ戦のソ連が舞台。村を奪われた少女が狙撃隊となり戦争を戦い抜くストーリー。実際にあった戦争だし、作中でも当たり前にどんどん死んでいくので、あまりこの表現はふさわしくないのだけれど、面白かった。
    私は世界史には明るくないのだけれど、実際に活躍されたり殺されたりした女性兵はいたそうで、でも「戦果」と言うと男性ありきのもんだなとエピローグを読みながら感じた。
    600ページくらいでボリュームはあるけれど、読みやすかったので一気に読めた。本屋大賞も納得。

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    2025年11月19日
  • ブレイクショットの軌跡

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    受賞作なしになった2025年上期、173回直木賞の候補作。この人の作品を読むのは3作目だが、前2作に比べると、各話の繋がりが難しく、またいろんな問題を盛り込み過ぎで満点は付けられないな。しかし、ストリーテイラーではるわな、この人は。次作も期待したい

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    2025年11月17日
  • ブレイクショットの軌跡

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    プレイクショットという架空の国産SUV車。自動車工場で生産されて新車に。持ち主の事情で手放されて中古車に。さらに営業車になり、やがて紛争地で改造されて想定外の役割を担っていく。
    この1台の車に関わった人たちの膨大な物語。
    経済や紛争地の問題あたりはニュースでは取っ付きにくく、作者の書いてくれた『物語の力』によってどうにか読み通すことが出来た。今後はこの分野にもう少し関心を持てそう。
    特殊詐欺のあたりはさらにわかりやすくて、頭のいい人が悪いことに能力を使ったら恐ろしくてかなわないなと思う。
    最後に一連のストーリーが繋がり読後感が良かった。
    これだけ長大な一冊を読んだので、やっぱりこのように物語を

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    2025年11月16日
  • 同志少女よ、敵を撃て

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    4.1
    登場人物が皆、魅力的に作られており、すんなり名前も覚えられた。アニメや漫画に出てきそうなキャラクターイメージがある

    物語の導入から締めまで、流れもとても良かった。
    細かい展開で読める部分もあるが、全く予想外の展開もあり最後まで楽しく読むことができた。

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    2025年11月16日