逢坂冬馬のレビュー一覧

  • 同志少女よ、敵を撃て

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    第二次世界大戦下、独ソのスターリングラード攻防戦で暗中飛躍した少女狙撃手たちの物語。少女らの成長物語であるとともに凄惨な戦争の物語であり人々の増悪の物語であり、それでも再興を諦めない人間の強さの物語でもある。
    「レディス・デス」と称された女性狙撃手であるリュドミラ・パヴリチェンコ氏やノーベル文学賞受賞作家スヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチ氏など実在した人物や正確な時代考証を交えることで、単なる(非常に質の高い)エンターテイメント作品から重厚感ある作品へと引き上げている。ご都合主義に陥らずイェーガーやミハイルの醜態を描くことでリアリズムを増している点も良い。
    「文庫本によせて」の項で逢坂氏は、

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    2026年01月30日
  • 同志少女よ、敵を撃て

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    主人公・セラフィマ(16歳)は母とともに猟をしてモスクワ近郊の小さな農村で暮らしていた。
    1942年、ドイツ軍によって村を襲撃され、ただ一人生き残ったセラフィマは、続いてやってきた赤軍の女性兵士・イリーナに弟子として拾われる。
    同じような境遇の女性たちの集まる訓練校で、イリーナに狙撃兵になるべく厳しい教育を受け、実戦に送られる。
    死と隣り合わせの狙撃、初めは人に向けて銃を撃つことに抵抗を感じていたが、そのうち、狙った通りにフリッツ(敵のドイツ兵)を狙撃することに高揚感すら覚えるようになるセラフィマ。
    村で母を狙撃したドイツ兵・イェーガーに復讐することを目標に突き進む。

    戦争は悲惨だ。
    いつも

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    2026年01月29日
  • 同志少女よ、敵を撃て

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    WW2の旧ソビエトとドイツの話。セラフィマという少女がイリーナに出会い復讐を試みるというストーリー。段々と敵とは?となり仲間ができたり恋愛があったりでとても重く厚い一冊だったけれど一気に読み終わった。戦争は残酷だ。

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    2026年01月28日
  • ブレイクショットの軌跡

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    ネタバレ

    今年1冊目。

    「はじまり」は「終わり」だった。ミスリードに素直にハマった。

    SNSについての一文
    「自分の生きた証。ささやかながら痕跡のようなものを残しているつもりだったが、それを消した昴には、なんの感慨もなかった。」

    昴と同じく僕も昨年X(Twitter)を辞めたが、同じく『無』。辞めたからと言って何があるわけではなく、ただ昨日の同じ日常があるだけ。
    あの場所に何かを残そうとか、影響力あることを言おうとか、拠り所だと思ったり、そう思うことが怖い。

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    2026年01月26日
  • ブレイクショットの軌跡

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    章ごとに語り手が変わっていきますが、それぞれの人生が連鎖しながら最終的にはひとつなぎの物語になります。
    非常に読み応えがあり、決められたルール、与えられた運命のなかで懸命に生きる人たちの姿を見て胸が熱くなります。

    本作においてブレイクショットという言葉には二つの意味があり、一つはSUVの車種、もう一つはビリヤードで最初に打つショットのことを指します。
    一台の車が人から人へと渡り、様々な道のりを歩んでいくように、誰かが放った一打が巡り巡って世界を大きく動かすのかもしれない。
    歴史を紡いでいるのは間違いなく私たち一人一人なのだと気づかせてくれる一冊です。

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    2026年01月26日
  • ブレイクショットの軌跡

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    場面が展開していく中で、正義と不正に揺れ動く人の心理や、善良であることから全くぶれない人が描かれていて、どんな状況にあっても正義を貫き、正しい行いによって希望が叶う社会でありたいと思わされる作品だった。
    ブレイクショットによるそれぞれの章の繋がりがよくできていた。

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    2026年01月26日
  • ブレイクショットの軌跡

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    面白かった。いくつかの短編が最後に一つにつながる。タイトルのブレイクショットは車の名前とビリヤードの最初のショットと掛けていた。

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    2026年01月26日
  • 同志少女よ、敵を撃て

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    イワノフスカヤ村で猟師として働く少女セラフィマ。その日常は、ドイツ軍によって奪われた。村の人、そして母までも。ドイツ軍に射殺される寸前、赤軍兵士イリーナに救われたセラフィマは、復讐のため狙撃兵になることを決意する。同じ境遇の少女たちと訓練を重ねた彼女は、やがて前線へ。おびただしい死の果てに目にした真の敵とはなんなのか。

    最初はカタカナが多く入り込むのに時間が必要だった。歴史の授業で習った覚えはあるが、独ソ戦争についての理解が浅いため、完璧に理解しているとは言いがたい。
    戦争を重ね、多くの死を目にしてきたセラフィマの心情が変化していく姿、恐れていた怪物にわたし自身がなっていることに気づく場面に

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    2026年01月25日
  • ブレイクショットの軌跡

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    現代の社会問題を織り交ぜながら、様々な人達が出会いぶつかり、新たな道へ向かっていく。ビリヤードの最初の一投であるブレイクショット、そのビリヤード球のように。 バラバラの物語のようでひとつのSUVを考えることでさらに物語は深みを増していく。

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    2026年01月22日
  • ブレイクショットの軌跡

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    とても読み応えのある本だった。
    普段自分が何気なくやっている行動や選択が、自分の知らないところで思いがけない結果を生んでいるのかもしれないと思った。あの時あれをしてよかったと思える選択を重ねていきたいと思う。
    この本はいろいろな人が出てくるけれど、後藤晴斗の賢さ、忍耐力、頑張りが軸となっているように感じた。でも誰一人欠けてもあの結末はなかったのだろう。

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    2026年01月22日
  • ブレイクショットの軌跡

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    直木賞候補作。
    タイトルからずっとビリヤードの話だと思ってたけど、全然違った。「ブレイクショット」という架空の車種にまつわる話だった。

    自動車製造現場。投資ファンドベンチャー。アフリカ紛争地区。サッカーユース。投資YouTubeと経済塾。詐欺にSNS。
    複数のストーリーが順に展開され、その数に応じた視点人物が登場。
    その多様な展開をブレイクショットによって見事にまとめ上げたエピローグ。このプロット力には脱帽しました。

    ただ、広げすぎて話が散ってしまった気もする。
    もっと絞ってページ数減らした方が好み。577ページはやはり長い。
    でもそれだと新規性が薄れてしまうんだろうな。難しい。

    冬至の

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    2026年01月21日
  • ブレイクショットの軌跡

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    自動車業の主人公の名前がホンダスバルってちょっと笑った。セレナさんも笑ったけど、正体を知って驚愕。

    その後の物語たちが全く違う舞台で車のブレイクショットが少しずつ絡んでくる。
    事件事故が起こるからさ、この車ってもう呪いの車なんじゃないかしら、、

    厚みあるから読み応え抜群。
    経済や紛争地の現状と詐欺をする側やられる側と、賢い会話が多くてしっかり理解ができてない自信しかないけど展開が面白い。
    ビリヤードのブレイクショットにも掛かってるのね。

    なんでこんなにも世界情勢を把握して面白くて繋がりある物語をかけるのだろう。
    シンプルに、勉強家だし頭良いんだなっていうため息しか出てこない。

    関係なさ

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    2026年01月21日
  • ブレイクショットの軌跡

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    ネタバレ

    【何冊分も読んだような一冊】世間は狭いっていうアレとコレが意外なところで繋がってる。それは偶然か必然か。知らず知らずのうちに詐欺に加担させられないように気をつける。インサイダー取引、高次脳機能障害、ブラック企業、不動産投資、投資系YouTuber、セミナー、知らずのうちに詐欺や犯罪への加担、スポーツにおけるLGBTQ、反社会勢力、政治や治安が不安定な国地域等。中でも後藤父の善良、不器用、不運が一番印象的で、エピローグで救われました。これは本屋大賞高い確率でノミネートあると予想します。

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    2026年01月19日
  • 同志少女よ、敵を撃て

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    第二次世界大戦の経緯、出来事をほぼ理解していない状態で読み始めたが、そこは大きな問題にはならず、エンターテイメントとして十分楽しめた。
    むしろ、史実に興味を持つきっかけとなり、物語の進行にあわせて、実際の出来事も調べながら読み進めていった。歴史を知るという意味でも、自分にとっては有意義な作品となった。

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    2026年01月18日
  • 同志少女よ、敵を撃て

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    ネタバレ

    とても難しく、戦況の説明が長くて
    頑張って読んでも頭に入らない部分があった。

    それでもタイトル回収の場面はとても気持ちよかった。
    幼馴染を狙撃する場面は悔しくて辛く、
    思わず顔を歪めながら読んでしまった。

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    2026年01月15日
  • ブレイクショットの軌跡

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    ええ、これ繋がる?も全部繋がった
    現実とリンクしているものが多くて入り込める要素多め
    偏見だけど、これから○学長は怪しく見えちゃうな(笑)

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    2026年01月14日
  • ブレイクショットの軌跡

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    2026.1.12
    「怒りをおそくする者は勇士にまさり、自分の心を治める者は城を攻め取る者にまさる。人はくじをひく、しかし事を定めるのは全く主のことである」

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    2026年01月13日
  • 同志少女よ、敵を撃て

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    2021年第11回アガサ・クリスティー賞
    2021年第19回キノベス!2022第1位
    2022年第166回 直木三十五賞候補
    2022年第19回本屋大賞第1位
    2022年第8回沖縄書店大賞大賞
    2022年第9回高校生直木賞受賞

    華々しい文学賞受賞作です。
    いつか読もうと文庫化待ちしていました。
    すでに素晴らしいレビューの数々が挙げられています。日本史のみならず世界史までもポンコツな私は、皆さんのレビューや、高校生がこの作品をその年の高校生直木賞に選出した事に驚きつつ読ませていただきました。

    1942年独ソ戦が舞台となっています。
    なぜこの作家さんは、そこを書きたかったのか、
    また なぜその

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    2026年01月12日
  • 同志少女よ、敵を撃て

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    第二次世界大戦時におけるロシアの女性狙撃兵のお話。前半部分は、狙撃兵になる過程と訓練についての描写が中心に話が進む。読むのに忍耐力が必要だった。後半部は、戦闘場面と戦後の生き方について描写されています。戦争は生命を奪い合うだけでだけでなく、人の心を壊して生きる意味を変えてしまいます。環境によって生きがいが、変化する様を感じました。

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    2026年01月11日
  • 歌われなかった海賊へ

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    『同志少女よ、敵を撃て』の逢坂冬馬さんが、ナチス下のドイツとその後を書いた物語。
    人の内面を知ることの難しさ、人が自分と関係のないことに無関心を装う怖さにつき、考えさせられました。
    歌われなかった歌が、いつかみんなで大合唱できる世界が訪れますように。
    星1つ減は、外国人の名前が分かりにくかったといういう勝手な事情だけで、とても面白かったです。

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    2026年01月11日