梅田智世のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この本、めちゃくちゃおもしろいです。内容は、タイトル通り、イヌはなぜ愛してくれるのか、について、ひたすらに綴っているものです。
イヌは人間を大切に思っているのか?
イヌはなぜ人間を愛しているように見えるのか?
なぜ愛してくれるようになったのか?
ひとつひとつ丁寧に解説されています。
普段何気なく接していたイヌですが、遺伝子レベルの奥深いところから人間と接してくれていた、と知り、本当に感動しました。
もちろんこの本に載っていることが絶対解ではないと思いますし、著者からもそのスタンスは感じますが、基本的に作中の論拠は全て実験に基づいているので、それでも読んでいてある程度納得ができます。
イヌ -
Posted by ブクログ
歴史上最も巧妙な詐欺の数々を約200枚の写真とともに掲載。
詐欺を暴く現代科学技術についても紹介している。
・はじめに
CHAPTER 1 偽金 CHAPTER 2 贋作 CHAPTER 3 偽書
CHAPTER 4 考古遺物の捏造 CHAPTER 5 詐称
CHAPTER 6 信用詐欺師 CHAPTER 7 大義のための偽り
CHAPTER 8 怪しげな科学
索引有
騙すのは人。騙されるのは人。そして暴くのも人。
世界の歴史に残る詐欺とその手法。その悪しき情熱や欲望と、
対抗する多くの科学技術の開発についても詳細に紹介。
それらの果てしない欲は金儲けが主だが、
自分の高い技術を示し -
Posted by ブクログ
まったくそんなつもりで手にした本ではないのすが、結果的にチャールズ・C.マンの「魔術師と予言者――2050年の世界像をめぐる科学者たちの闘い」の続編としての繋がり読書になりました。食料増産の魔術師ノーマン・ボーローグの単一品種大領栽培というモノカーチャーフードシステムとその実践である緑の革命が引き起こした絶滅危惧食リストであり、それに抗う人々の物語です。レッドデータブックは生物だけでじゃなく、食物にもあるのです。食のグローバル化は世界どこでも、食べれないものが無くなっていくことのように思ってしまいますが、逆にそこでしか食べれないものを無くしていくことなのかもしれません。この本棚にも置いています
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細菌=悪者?
どうも多くの人は病原性の細菌とどうでないものをごっちゃにしてる節があるし、
過剰に怖がっている感がある気がします。(なのに手洗いはいいかげんだったり…。)
もちろん本書にも病原性細菌や抗生物質耐性菌の話など、細菌について危惧すべきことにも触れられていますが、細菌(特に腸内細菌)がいかに私たちを助けてくれているか、ということにも相当数のページをさいて説明してくれてます。
近年、注目されているマイクロバイオータ(腸内フローラのこと)へ働きかける方法は様々ありますが(プレバイトティクス、プロバイオティクスなど)、結局一番有効なのは・バランスよく食べる・適度な運動・睡眠を取る、ということ -
Posted by ブクログ
イヌ愛が溢れて止まらない科学者たる作者が、イヌの愛を多面的で科学的な視点から紐解いた意欲作。
イヌの「愛」(または愛のようなものや愛を感じる行動)の正体や理由に触れる段ではイヌ好きの琴線に触れるし、動物や人間心理に関わる自然科学が好きな層には、「愛」の正体に迫る実験手法や実験結果に心が躍る。もちろん実験もイヌファーストで行われていることが明示されており、苦情対策のために強調しているわけではなさそうな(純粋にイヌを大事にしたいきもちの発露であろう)ところも好感度が高い。
劣悪な環境におかれているイヌの話も、人間と共存するに至った古代のイヌの話も、興味深く読めた。
イギリス人の少し皮肉っぽい言い -
Posted by ブクログ
これまでジオエンジニアリングやDACについては懐疑的な見方をしていたが、以前キム・スタンリー・ロビンソンの「未来省」を読んで以来、見方が変わりつつある。
もはやパリ協定などの現在の政治的な気候変動対策取り組みはほとんど機能していないという現実を直視して、なんとか生き延びるための技術的な一手も真剣に考えねばならない日がすでにもう来ているのかもしれない。
ここ数年、年々夏の平均気温の上がって「苦しい夏」と感じることが増えてきたが、まだこれでも平年+1度台。本書の中では研究者によっては我々の生きているうちに+4度もあり得るという指摘があり、+4度という世界はその数字以上に我々を苦しめるのだろうと背筋 -
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Posted by ブクログ
自分が騙す側にも騙される側にもなりたくないが、偽物、詐欺、嘘というものは話としてはとても興味深い。
映画だと『スティング』『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』は今でも好きな映画だ。
邦題に訳せないところがまた趣深い。
『捕まえられるもんならやってみな』、じゃあイマイチだもんね。
さて、本作はナショナルジオグラフィック社刊で、写真も豊富、事例も豊富。
先に挙げた映画の元ネタとも言える詐欺ももちろん載っている。
第二次大戦前のものもあれば、ごく最近のものまでバランスよく網羅されている。
お気に入りのニセモノは、偽金、贋作、詐称。
NHKの番組「ダークサイドミステリー」で登場した、ポルトガル通貨 -
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Posted by ブクログ
世界各地で絶滅の危機に瀕する数々の食べ物。長い年月を
かけて築かれた食文化にも同様の危機が危惧されている。
そんな絶滅危惧食の物語を辿る。
・地図 ・はじめに ・食べもの そのごくおおまかな歴史
第1部 野生 第2部 穀物 第3部 野菜
第4部 肉 第5部 魚介類 第6部 果物
第7部 チーズ 第8部 アルコール
第9部 茶とコーヒー 第10部 スイーツ
・エピローグ
参考文献 註、索引有り。
その地域の自然に適した、先住民の築いた食と農耕、酪農の歴史。
一方で、農業や酪農の歴史は如何に多くの収穫を得るかで、
発展してきた。しかし、農業や酪農による食物の侵略は、
生物多様性への危機を -
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Posted by ブクログ
何があったのか?かつての繁栄は何処へ?忘れたい歴史も?
放棄、破壊等、廃墟になった40の忘却の場所を紹介する。
空っぽの建造物・・・ビュユカダ孤児院、ドナチカ城など7カ所。
人が消えた場所・・・マンドゥ、コールマンスコップなど9カ所。
荒れ果てた観光地・・・八丈ロイヤルホテル、クパリなど10カ所。
旅の終わり・・・ウユニ車両基地、シティホール駅など6カ所。
放棄された施設・・・アカンペネ島、アルカトラズ刑務所など8カ所。
主要参考文献、写真クレジット、INDEX有り。
4~6ページに、その誕生と繁栄、破滅までの経緯の詳細。
カラー写真、地図、建物の見取り図等での構成。
廃墟になった原因は、