鳴庭真人のレビュー一覧

  • 反ミーム部門は存在しない

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    記録に残せない、残らない脅威にどうやって立ち向かうかをテーマにしていて斬新で面白かった。最後にこれまで散りばめられた布石回収が一気に進んで鳥肌が立った。

    個人的にかなり面白い作品ではあるが元ジャンルのSCPの読むコツみたいなのが若干ある為人によっては得手不得手はありそう。

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    2026年09月28日
  • 反ミーム部門は存在しない

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    記憶が残らない
    忘れてしまったら,逃げることも,誰かに伝えることもできない 
    アイデアだけで,しばらく考えこんでしまう面白さがあります

    ただ,読んでいると,いま何が起こっているのか,わからなくなるところがありました.

    古びた紙の匂いがするような,ゆっくりした文章で読んでみたい
    湿った廊下や,暗い部屋の隅を,急がずに描いてほしいの
    何が怖いのかは,まだわからない.けれど,もうここにはいたくない.そんな気持ちが,読むうちにじわじわ染みてくると,たまらないはず

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    2026年09月23日
  • 反ミーム部門は存在しない

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    世の中に潜んでいる人間を脅かす不可知な存在や現象(アノマリィ、小説ではアンノウン)を創作するWEBのコミュニティサイト「SCP財団」から生み出された小説で、そのアンノウンの中でも出色の出来栄えの「反ミーム」という属性のアンノウンたちの脅威と対峙する〈機関(WEBオリジナルではこれが正にSCP財団という設定)〉の「反ミーム部門」の人々の戦いの物語である。

    反ミームとは、人間に認知された途端、その認知記憶を人間から奪ってしまうという、認知を拡散していくミームの真逆的な特性を持っているため、それが何であるかは視認も動画等の記録もとれるが、それを記憶に留めることができない、記録した文や動画が後から見ると何であるかわからない、映っているのに見落とされてしまうという存在で、人間の認知機能を食べてしまう個性豊かなこんなアンノウンたちが数体登場し、反ミーム部門の隊員たちとバトルを繰り広げていく。したがって「反ミーム部門」がいつなぜ誰がたちあげたのか、〈機関〉が収容している反ミームアンノウンもいつどうやってそこに収容されているのか、それを認知できる領域から外に出ると誰も覚えていないわからない、「反ミーム部門なんて存在しない」のである、という趣向だ。

    自分の側近の部下だと思っていた人間が、実はいつから存在していたのか覚えていないという敵だったり、相手を認知した途端、相手もこちらを認知して殺されてしまうという敵から逃れるため「記憶忘却剤」を注射して脱出したり(脱出後自分が何をしていたか覚えていないというのがミソ)、人間が行動判断のもとにしている認知や記憶が次の瞬間に違うものと置き換わってしまったりするということの自我が混乱する恐怖がこんなにも不安な気持ちにさせられるのかという、反ミームという斬新な設定がもたらすバトルは新鮮そのものでこんなネタよく思いつくよなと思ったりしたのだが、バトルの舞台が転々してそのたび「マップ的」な説明があること、かつて自分が書きおいたメモがバグっていて読めなくなっていること、戦闘行為中に忘却剤や逆に記憶固定剤を使用しながら戦うなどこれって「回復系アイテム」じゃんと気が付くと、要は「初見殺し即死イベント」の無理ゲーをどうやって攻略するかを楽しむ「ホラーゲーム」がルーツなんだとわかる。

    人類という生物が誕生し文明を形成しているという現象は説明できても、では人間の「意識」とか「記憶」とかはなぜ存在しているのかはわからない。反ミームが記憶や認知を食う存在なら、記憶や認知もまた食えるような「物質でもある」ととらえることも可能だ。ラスボスと主人公の概念世界での対決は、サイキックバトルの新しい一つの頂点かも知れない。とりわけ主人公を●●●●せる手法には思わず唸ってしまった。

    少しそれるが村上春樹のデビュー作『風の歌を聴け』の中にあった、世の中というものは、人が何かについて感じたり、誰かが誰かのことを思ったり、という100年後には誰も覚えていない、そういうものたちでできている、というテーゼを思い出す。経済や文明のように記録や歴史的な出来事のようには残せないけど、確かにその時その時で世の中に存在し、経済や文明よりも圧倒的に主要に占めていたはずの人々の無数の「記憶」や「思い」というものに改めて思いを馳せてしまった。

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    2026年09月01日
  • 反ミーム部門は存在しない

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    ネタバレ

    アイデアが秀逸だなあ。
    映画マトリックス的な概念の連続でより深みに、より非現実に入っていく感じも好きな人は好きだと思う。

    個人的には前半が面白すぎて、後半の繋がりが少し理解しきれなかったが、まあこういうものだろう。
    解釈を一定こっちに投げてきてるのかも。
    考察のしがいがあるとも言う。

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    2026年08月29日
  • 反ミーム部門は存在しない

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    SCPなるものをよく知らない(超常生物?を取り扱ったクトゥルフ神話的な体系という理解)まま、SFホラーという分類に惹かれて購入。いやー面白かった。「反ミームなる概念が存在したらどうなるだろう」というSF的・思考実験的面白さもあり、知覚すること自体が脅威になるというホラー的恐怖感もあり、それでいてストーリー自体は最終的に「U-3125というでっかい強いラスボスを倒そう」というシンプルなところに着地するのがいい。認知戦のステップごとの視点の転換も鮮やかで、小難しい概念をポンポン投げ込まれながらも最後まで飽きずに読めた。

    細部で理解しきれてないところがありそうだから、いつか再読しよう。カバーのよさも含め紙で買ってよかった。満足度の高い一冊。最近”SFホラー”というフレーズを聞く機会が多い気がしてうれしいね。

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    2026年08月22日
  • フォワード 未来を視る6つのSF

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    ネタバレ

    面白い!!
    「夏の霜:ブレイク・クラウチ」(パインズ)
     人間はかしこい、AIもまたかしこい。
     けれど、やはり人間はやらかしてしまう。同じようにAIもまたやらかしてしまう。

    「エマージェンシー・スキン:N・K・ジェミシン」(第五の季節)
     ずっとずっとの将来ありそうだな、と思ったり。
     
    「方舟(アーク):ベロニカ・ロス」(ダイバージェント)
     哀愁漂う
     これが一番好き

    「目的地に到着しました:エイモア・トールズ」(モスクワの伯爵)
     後半に出てくるバーの二人がナイスキャラ

    「最後の会話:ポール・トレンブレイ」(終末の訪問者)
     かなしいかな、やめられないのだね

    「乱数ジェネレーター:アンディ・ウィアー」
     量子ビットやら難しそうに感じるも、頭がいいだけではない。冷静さ度胸もあって、ラストはおぉ~って感じでスッキリ

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    2026年08月22日
  • 反ミーム部門は存在しない

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    新しいSFのジャンルの誕生を予感させる1冊。反ミームとは記憶の残ることを拒むような存在のこと。何かと戦っているんだけど、敵が何なのか記憶することはできないし、認識した時点で敗ける。
    作品の出自がSCPという時点で、ある種の動画をよく見る人は反応すると思う。未知の敵とドンパチするようなお話ではありませんが、何かグイグイと引き込まれる魅力のある作品です。

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    2026年08月18日
  • 反ミーム部門は存在しない

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    認識を阻害する特性を持った敵対存在に対して人類がどう立ち向かうかを描いたSF小説。設定がよく練られていて終始楽しめた。

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    2026年08月16日
  • 反ミーム部門は存在しない

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    ネタバレ

    翻訳されたと聞いた時から読みたかったのをようやく読めた。
    にわかなりにSCPで一番好みなのが使命に殉ずるプロフェショナルの存在なので、それを存分に味わえて良かった。マリーさんかっこいいよ。(アダムさんはプロフェショナルというか愛に生きる人でそれはそれで最高なんだ)
    人間には手の施しようのない不条理さとか、ただただくだらなかったりするやつも好きだけど、やっぱり人間が持てる力全て振り絞って一矢報いる展開は熱くて良い。ポストアポカリプスの孤独なロードトリップも最近好きなので倍増しで最高。

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    2026年08月09日
  • フォワード 未来を視る6つのSF

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    ネタバレ

    「夏の霜」ブレイク・クラウチ
    人工知能モノ。最初は世界観が飲み込めなかったが、ゲームだとわかり、そこからは新しい人工知能の誕生にワクワクした。主人公が女性でレズビアンなのがイマドキ。でも子育てや夫婦?仲がうまくいかないところは普遍的。
    主人公と一緒になってマックスに騙された。ブライアンを殺すところはゲームと一緒だったな。
    “喉の奥に金属の味がする。”の絶望感が良かった。
    AIに愛された人類はAIのようにされてしまうのか。

    「エマージェンシー・スキン」N・K・ジェミシン
    宇宙人モノ。はるか昔に分化した地球人類だが。
    温度差がシュールで笑ってしまう。一大隠密プロジェクトのはずが、地球の人には筒抜けで、任務に気負っていた主人公がだんだん馬鹿らしくなっていく気持ちに同調できた。
    与えられた環境と支配の声に疑問を持たずに言いなりになるなということなんだろうな。

    「方舟」ベロニカ・ロス
    終末モノとして、最後に残った人間の動向が面白い。植物学者。新種のランの発見。それまでの会話と父と母の記憶で、残るのではなく旅立とうと決心したのが良かったな。希望が生まれた瞬間。

    「目的地に到着しました」エイモア・トールズ
    デザイナーズベイビーモノ。
    家族単位での個人のモノとして考えてたら国家が軍事的に介入していたというオチというか、設定。
    自分が子供に望むように国家が国民に望んでいる。
    IFを3つ見られたのが面白かったし、成長段階を分けていたのも面白かった。奥さんはこれから過渡期で変化前、自分は変化後。変化によってどうなるかわからない不安定さも良かった。

    「最後の会話」ポール・トレンブイ
    クローン人間像モノ。アンが、アンのホームビデオは何回も見たが最後は数回しか見てないということは、そこまで成長出来たものも数が少ないのかな、と考えた。記憶を引き継いでも、彼は彼であるが自分自身ではないという感覚が面白いな。
    でもアンが必死になってクローンを作り出すのはわかってしまう。

    「乱数ジェネレーター」アンディ・ウィアー
    量子コンピューターモノ。
    面白かった。カジノに限定しての攻防と最後の駆け引き。短いながらも緩急あって面白かった。さすが。

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    2023年08月17日
  • 炎と血 I

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    22.10.25〜23.1.15

    HotD S2まで我慢出来なくて、買った。ターガリエン家の歴史を流れで追えるの楽しすぎる。
    この本を読み出して、ゲームオブスローンズをまた見始めちゃった。そしたらジョフリーがレイニラの話してたり、これまで気づかなかった歴史の流れを把握出来るようになっててブチ上がった。
    ダヴォスがシリーン・バラシオンにもらって、文字を覚える本が炎と血なのかな?ヴァーガーを頑張って読んでたし。

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    2023年04月27日
  • 炎と血 II

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    1巻の征服王もジェヘアリーズもいい人扱いだし、レッドウエディングとラムジーより酷いことはないと思い込んで読んでたら、まったくそんなことなくて、さすがターガリエン家。ひどい。

    双竜の舞踏後はヴェラリオン家が結構活躍してて、鉄諸島のその後も気になる。

    エッグでも生き残ってたプリンスの本篇でも、これでもいいからとりあえず続き書いてほしい。

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    2022年12月05日
  • 炎と血 I

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    House of the Dragonの原作だけど、この本自体は歴史学者(大学匠:アーチメイスター)が書いてGRRMが訳した(体裁の)ウェスタロスの歴史書(the World of Ice and Fire)(のターガリエン朝部分)だから「伝聞」や「残された記録」での構成で、真実かどうかはわからない部分もあるし、ドラマが原作にないその真実を描いてるのか、大河ドラマみたいに「史実ではないフィクション」なのか?が入れ替わってておもしろい。

    人の話や書いたものを後世の人がまとめた文書を、さらに現代の人が訳した形の小説…ウンベルト・エーコの『前日島』とか夢野久作『ドグラマグラ』とかみたいで好き。

    とりあえず、レイニラは祖母のアリッサ似らしいとわかった。

    (電子書籍で読んだけど感想書いてる人少ないので紙の本の方で感想)

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    2022年11月25日
  • 炎と血 II

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    Ⅰではドラゴン無双なところがあったターガリアンだけどターガリアンの中で争いが起こった為にドラゴン同士の戦いに…。映像化されるとドラゴンが傷付くシーンで絶対しんどくなるなと思いながらも大迫力のシーンになることは必須なので楽しみでもある。ただゲースロでもドラゴン贔屓だったのでやはりしんどい。
    この本を読むキッカケとも言えるデーモン・ターガリアンがなかなかのクズ男(嫁を蔑ろにする、姪に手を出す、娼館通いはする、親子ほど年の離れた女にも手を出すなどなど)ではあるものの戦士として戦略家としては優秀であり、ゲーム・オブ・スローンズシリーズにも関わらず割といい死に方をしているので映像化も期待が大きい。
    本編でも言及された双竜の舞踏がメインストーリーであり、その伝承(物語?)が気になる場合はⅡだけでも十分楽しめるとは思う。

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    2021年06月18日
  • 炎と血 I

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    ドラマ化予定のHouse of Dragonの原作であり好きな俳優がかなり大事な役を貰ったのもあって読むことに。ウェスタロスに降り立ったターガリアン一族の歴史書風小説。あの世界の歴史書を原作者であるマーティンが翻訳した形。多くはジェへアリーズ一世とその王妃アリサンの記録。初夜権を廃止したアリサンのシーンはとても好き。ゲーム・オブ・スローンズのシリーズは中世くらいをモデルにしているせいか女性が政治の道具であったり力任せに男に乱暴されたりもするが、アリサン妃のようにな女性が描かれることで決して古い価値観だけで描かれていないのが分かって好感度が高い。
    因みにこの頃に盗まれたドラゴンの卵が3個である事、後にデナーリスの手に渡る卵が3個である事を鑑みるとソワソワしてしまう。

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    2021年06月18日
  • 炎と血 I

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    新刊情報を追っていられなくなっていたので、アプリの発売な通知で始めて知って、ポチッと注文できた。
    発売日より早く通知してくれれば予約ができたのにー
    早く本を手にしたいよ、読みたいよー

    面白いけど
    こーゆーのは本編が完結してからにして!

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    2021年01月27日
  • 反ミーム部門は存在しない

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    アイテム番号:SCP-12526-JP
    オブジェクトクラス:Safe
    特別収容プロトコル:SCP-12526-JPはサイト-○内にある認識災害収容ユニット197内部に収容されます。この収容ユニットは19×75×14cmの本棚と2畳程度の書斎に偽装され、鉛、テレパシー防壁が組み込まれています。また、このユニット自体に認識阻害装置を取り付けることで、外部からの認知を抑制します。SCP-12526-JPの閲覧はレベル4クリアランス以下の職員による閲覧は禁止され、閲覧後はDクラス記憶処理が義務付けられています。

    説明:SCP-12526-JPは日本で発見された10.6×1.4×15.7cmからなる400頁の文庫本です。著者及び、出版社は架空のものが用いられており、現実には存在しません。表題は「??は存在しない」となっており、強度の認識阻害がかけられています。この認識阻害を排除する試みはいずれも失敗に終わっています。

    SCP-12526-JP物語内に登場する用語、オブジェクト、収容プロトコルが現実のものと酷似しており、別世界の出来事であることが推測されています。しかしながら[データ削除済み]という部門は存在せず、SCP-12526-JP と同様のK-クラスシナリオが発生したかは不明です。

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     存在しないはずだ。だって憶えていないのだから。でも全ての証拠を考えると存在しなければ辻褄が合わない。機関にはそんな部門はない。……本当に?そんなおはなし。

     さて、本作はSCPという超常的な存在を確保、収容、保護するというネット上の怪奇創作を土台とするサイエンスフィクションである。現実には存在しない異常な存在「アノマリー」を誰の目にも触れずに管理する。そのための仕様書がSCP記事であり、そのSCP記事と物語から本作は展開された。元となったネット記事とは、所々設定が異なる。ネット記事では舞台がアメリカであるのに対し、本作はイギリスが舞台となっている。主人公夫妻の名前も変更されており、より示唆的なネーミングとなっている。財団なんて単語は一度も登場せず、オブジェクトクラスも風変わりなものが設定されいる。これらの変更にネット記事が好きだった身としては少し残念に思うが、多くの変更は良いものであったと考える。というのもネット記事では登場するアノマリーのうち、本作で登場しないものがある。財団の特殊部隊である「アラ・オルン」である。これは死後の概念かつ、理解するのに財団の異常性を理解している必要があるため、本作で除外することは理解できる。小説として先鋭化された知識を省き、より多くの人が理解できるよう調整されていることが伺える。

     本質的に半ミーム部門の戦いは負け戦である。小説内で大敗を喫したということもあるが、半ミーム部門の職員は一度、オブジェクトの異常性に曝露した上で対処しなくてはならないという構造になっている。というのも、半ミームとは存在自体の記憶を定着させず、認識できないという特性を持つ。つまり先手は常に相手にあるということだ。先手必勝という言葉がある通り、先手を打つことの優位性は大きい。初撃で致命傷を喰らえば、存在そのものを抹消され、敗北さえ記録されない。その敗北を積み重ねることで異常性の穴をつき、辛勝を勝ち取る。それが半ミーム部門の勝ち方であり、戦術だ。この犠牲の上で成り立つ戦法は負け戦に他ならない。

     私がネット上の「反ミーム部門は存在しない」を読んだのはおおよそ4年ほど前である。当時はSCP記事の隆盛の時期と言え、本シリーズ以外にも多くのSCP記事を目にした覚えがある。その中でも特に異彩を放っていたのが本シリーズである。マリオンとアダムとの関係。アノマリーの特異性。なによりも部門の決定的敗北の衝撃は凄まじいものであった。それを4年ぶりに触れたのだ。同時に、この月日が私から記憶を奪い去ったことに気がついた。マリオンが何を託し、アダムが何を受け取ったのか。反ミーム部門は何故戦っていたのか。忘れられた記憶は本作に触れることで蘇る。私にとって読むという行為は思い出すという行為でもあったのだ。

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    2026年09月24日
  • 反ミーム部門は存在しない

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    反ミームは情報を失うこと、つまり忘却。忘却をもたらすものは、物体だったり、化け物(?)だったりするが、そばにいるだけで忘却するので、気配はすれども見ることができない。視点が変わりながら、人類の反ミームとの関係を書いていく。面白いのだけれど、途中でホラー展開になってしまうのが、個人的には残念。(私がホラー苦手なだけなので、ここが好きな人もいるとは思う。)

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    2026年09月20日
  • 反ミーム部門は存在しない

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    ネタバレ

    難しかった。俺の理解力がお粗末なせいだけど、書き方が不親切なのもあると思う。

    反ミームという認識災害のアイデアは面白い。忘却されてしまうがメモだけは残っている。それを手掛かりに何度もやり直す。ノーランのメメントみたい。忘却を弱める薬もあり、機関の人間はそれを用いるが副作用があり万能ではない。

    序盤は面白かったんだけど中盤あたりからついていけなくなった。支部がいつの間にか汚染されていた? マリーが起動した装置がアダムに作用した? ヒックスは地下で蜘蛛になっていた?

    中盤のクライマックス以降、主人公が変わる。書き換えられたあとの世界での彼とサンシャインの旅をもう少し読みたかった。サンシャイン、健気に頑張ったのに、彼に助けられて命拾いしたアダムがあっさりしててモヤった。

    最後の方はまどマギみたいにマリーが概念になったってこと? なぜそうなったのかはわからなかったが。

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    2026年09月19日
  • 反ミーム部門は存在しない

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    すごかった 
    はじめ薬物中毒か高熱で見る夢のような感じだったが、後半どんどんしっかりSF色がつよい印象 なんだかよくわからない感じでおわるのも良い

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    2026年09月17日