竹下文子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトルと表紙を見て「猫が主役の話ね」と思ってましたが、ページを開いてすぐの描写が現代日本で男の子が主役のようだったので表紙を見返してしまいました。笑
はっきりと見やすいフォント、行間をあけたレイアウトが低学年の教科書に近く、子どもに渡しやすいのではと思います。1人で読み通すには小学校中学年以降でないと難しいかな。
主人公はおそらく小学校低学年だと思うのですが、優雅な1人電車旅から一転、猫に誘われ宝探しの旅へ向かう、ロマンあふれるストーリーが男の子にオススメです。
ここまでしっかり、男の子!、のことを考えた児童文学は「電車で行こう!」以来だったので、ようやく探していたジャンルを見つけた思いです -
Posted by ブクログ
主人公の小学生ゆうとは、ある朝起きるとしっぽが生えていることに気付く。
でもお母さんには見えないみたい。
よく街を見回すと、しっぽが生えていたり、角が生えていたりする人がいるのに気付く。
これ以降はネタバレになりますが。
物語の後半でこのしっぽや角は悩みのようなものを持っている人に生えているみたい。ということが分かる。
しっぽが見える人と見えない人がいるってことには答えは載っていないけど、見える人は、人の悩みや痛みに気づけるってことなのかもしれない。
主人公に生えてきたしっぽはリスのようにふかふかで触りごごちのよいかわりらしいもの。
悩みを持つことはつらく苦しいことだけど、人間らし -
Posted by ブクログ
うみねこ島で医者をしているナギヒコは、カレハ熱が流行しているので助けて欲しいというサンゴロウの頼みを聞き共に船で出発した。行き先は無人島とされている貝がら島だったが、そこにはうみねこ族とは宿敵関係にあるやまねこ族が隠れ住んでいたのだった。
種族の歴史的軋轢などを描き、なかなかハードな内容を含んでいます。しかしそれを判り易い文章と、クールなサンゴロウとお人好しのナギヒコのキャラクターの掛け合いによって読み易くまとめられています。シリーズを通して書かれている謎や伏線もチラホラ見えており、続きを読むのも楽しみです。
また鈴木まもるによる挿絵がカッコいいんですよね。