さばみぞれのレビュー一覧
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ネタバレ前巻から予告されていた(一応の)最終巻。
最終巻らしくラジオ企画でこれまでの出来事を振り返る展開があり、色々懐かしく思い出した。
このお話は心に刺さる言葉も多かったんだよなあ。
特に修学旅行の河原での
「私達は間違えて間違えて、何度も間違えたからこそ、ここにいる。間違いだらけの道を二人で歩いて来たから、今があるんでしょう?私たちの道は、いつも間違いの先にあるんだわ」
と由美子の嫉妬の言葉に千佳が
「しっかりしなさい、歌種やすみ。その嫉妬心も虚栄心も自己嫌悪さえも。あなたは演技に活かすタイプの役者でしょう」
の場面が再掲されているのは胸熱だった。
それと共に由美子が正統派ヒロインと悪役のどちらを選ぶのかと言う選択が今回の大きなテーマだったのだけどまあ現実的なところはそうなるよね。
でもヒロインを選んだ由美子も見てみたいとは思った。
そして見てみたいということなら、いつか由美子がプリティアのヒロインになる場面を是非みてみたい。
それがなければこのお話は終わらないと思うのだ。
それは今後電子で描いてくれると信じている。
ラストにキャスト総出演とお約束のタイトル回収で最終巻感があって良かった。
素敵な作品をありがとうございました。 -
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ネタバレコーコーセーラジオと声優大賞のタイアップが決定し、取材のためにコーコーセーラジオの歴史を振り返る中で、夕陽とやすみそれぞれの今後の活動を考える。
予告されていたとおり今回で一区切りということで、締めにふさわしい内容だった。
実際、やすみの悩み、正統派の主役路線にするのか、このまま悪役を極める路線にするのかについては、どういう結末になるかわからなかったが、本シリーズらしい熱い理由で当分は悪役路線を極めるということになった。自分の夢、声優としての立ち位置という大きい理由がある中で、決定打になったのは夕暮夕陽に負けられないという想いだった。熱いなあ。
ひとまずは締めということだが、もうすでに続刊の発売が決定しているということに感謝しかない。 -
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ネタバレ夕暮夕陽のアーティストデビューが決まる背景で、新時代のアイドル声優綿菓子モコが頭角をあらわにする。一方で枠移動により聴取率が低下したコーコーセーラジオを盛り返すためラジオを行脚を敢行するコーコーセーコンビ。そして圧倒的ビジュアルと愛らしさを擁したモコとともにアニソンフェスに参加する。
「拝啓、お母さま。杏奈です。」から始まるチャプター。限界を迎えていることが約束されている始まりで笑う。コーコーセーラジオコンビと別番組のパーソナリティーとの絡みは安定して面白い。綿菓子モコは声優業界に強い不信感を持っていて、やすみ、夕陽を好きな立場から見ると嫌な奴って感じだったけど、舌戦に弱いという弱点もあり憎めないキャラになっている。アニサラの日に台風が直撃するというのもフェスあるあるというか、すごい既視感のある展開で、それによって乙女が来れなくなるというのもお約束。今回はライブを作る側の目線のため、乙女のトリオユニットから乙女が抜けて新人二人になるという状況の不安感が伝わる。観客側だとエモい展開と言えなくもないけど、こういうのを工夫して盛り上げられるよう演者さんたちは考えてくれているんだなと思うと、本当にありがたい。そして最後にはカラメルへの移籍話を断って胸を張って前に進むことを言う。これは前巻の大野、森とのプリティアのアフレコからの話が効いている気がする。尊敬する大先輩にあれだけのエールを貰って、胸を張れないような道は進めないということもあるのかなと思った。 -
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ネタバレ大学入試とコーコーセーラジオの卒業式イベントと夕陽と結衣の共演の話。
卒業式イベントではグダグダ&ベタベタな演出ながら泣いてしまう由美子。なんだかんだ歌ってやっぱりすごいなと思った。そして声優活動の話では今回は夕陽が壁を乗り越える回。由美子が大好きな夕暮夕陽の姿を再確認し、歌種やすみに助けは求めず自分の力で結衣に立ち向かっていく。由美子に夕陽の好きなところを言わせるシーンはエモいし面白い。背中を叩かれた由美子は本当に意味不明そうで笑った。
そして最後には大学はおろか学部も同じであることが判明。学部も同じなのは意外だったけど、これは運命共同体だなあと思った。
そして最後の事務所のシーン。遂にきたプリティアのオーディション。熱い。 -
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ネタバレ千佳とミントの親子関係を賭けたティアラ朗読劇回。
親といつもの喧嘩をした千佳が佐藤家に泊まりに来ると、そこに双葉ミントが泣きながら訪れる。ミントは親であり大女優である双葉スミレから中学受験のために声優を辞めるよう言われており、千佳や由美子のアドバイスもあり、自分の気持ちをスミレに伝えてみるが…
「佐藤、泊めて。」から始まる話が唐突で面白い。2回目に関しては天丼感も出てなお面白い。弁護士である千佳ママとスミレの舌戦は言って欲しかったことを言ってくれた感があってちょっと爽快感もありつつ、どうやって声優が俳優に劣らないことを証明するのかという物語の引きにもなっている。それにしても千佳ママの反論が舌打ちから始まるのは笑った。千佳がよく舌打ちするの家庭環境の影響なんだろうなあ。
クリスマス、初詣と年末年始のイベントがありつつ、スミレを朗読劇のイベントに招待することになる。朗読劇では演劇では難しい年齢差のある役の演技を見せつつ、アドリブによる盛り上げが見せられる。このアドリブはすごく良かった。こういうの現地で見れたら楽しいだろうなあ…。最後スミレは声優を認めたけど、それが実は演技なのではないかと思ってしまって心配だったけど、普通に娘を心配する親で良かった。 -
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ネタバレ高校の文化祭を主題にした回。
受験勉強もあり、オーディションを休止して学業に専念するよう加賀崎から言われた由美子は文化祭で出店、演劇をすることになる。思い通りにいかず苦しい声優の道と比較して高校生活は楽しくて…
オーディションには落ち続け、ライバルには前に進まれ、後輩には追い付かれて。苦しい声優の道と楽しい学校生活の対比が印象的な回。それはひっくり返ることはなく、大野や森ほどになっても声優の道は苦しいと言われる。「声優に安全圏なんてものはない」、「業界の先輩がどんどん少なくなり、自分が正しいか指摘してくれる人が減る」。この作品を読んでいると声優って本当にそうだなあと思うけど、これはどんなことにも当てはまることだと思う。年を取ると自分の意見や考え方を改めづらくなるというのもまさにこれで、常に向上心を持ち続けるということに帰結すると思う。それがすごくしんどくて難しいんだけど…
それに対比される学生生活では、勉強はしただけ成績が上がっていくし、文化祭の出店、演劇の練習は楽しいしで、声優を辞めてしまってもおかしくないくらいの差があるように思った。千佳が危惧した演劇はどこでもできてしまうということは、演劇は趣味でもできるけど、声優は仕事しかないということだろうか。演劇はサークルとか部活とか同好会とか、趣味の範囲で楽しむこともできるけど、声優ってそういうのないようなあ…と。楽しく演技がしたいだけなら苦しい声優の道を進まなくてもできてしまう。だが、文化祭が終わり楽しかったと振り返るものの、由美子は声優の道を進むことを加賀崎に告げる。もし委員長が体調を崩さず、委員長と由美子で演劇をして同じように大成功していたらどうなっていたんだろうか。結構そこも結末に関わってくるんじゃないかと思った。千佳と組んで演劇をして、千佳の演技のすごさを感じたからこそ、こいつと一緒の道を進みたいという気持ちを強く持ったんじゃないかと思った。 -
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ネタバレ夕暮夕陽のワンマンライブ回。
以前は快く思っていなかったアイドル声優活動。それに近いアーティストとしての活動をすることになり、その際に過去にその感情を抱いていたということが心に引っかかる。過去の過ちもすべて抱えて進むと決めた千佳だったが、結局自分のためにアイドル活動をしていくことに不安を抱く。しかしそれもCDのお渡し会で払拭される。お時間でーすと剥がしの人が言っているのが少し悲しい感じもしたけど、この短い時間でも直接気持ちを伝えたいというファンの気持ちが熱い。今回は夕陽のソロライブでやすみとの共演もないが、1週間食事をお世話することになったり、招待枠の一番上が歌種やすみになっていたりとエモいエピソードが描かれる。そしてライブ直前に千佳は体調を崩してしまい、結局治らずに本番を迎えてしまうが傍目には立派にライブをやり遂げる。しかし由美子と二人きりになり悔しい悔しいと二人して泣く姿は熱かった。 -
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ネタバレ再びアニメでの共演が決まる夕陽とやすみ。しかしその現場はこれまでと違って進行に不穏な空気が感じられる。また主演となった後輩 高橋結衣は夕陽より上手い演技をしており、夕陽とやすみは危機感を覚える。そんな中、作画崩壊したアニメが放送されてしまい、同級生からの正直な反応に結衣は心折れそうになり、、、
今回も声優業界やアニメ業界の厳しさが良くわかる内容だった。3年目にして後ろから追い上げてくる後輩に追い抜かれそう、なんなら追い抜かれてしまったと感じる夕陽。サラリーマンなら後輩に追い抜かれたところで安定した給料は貰えるのに対して、声優の世界では仕事をどんどん奪われていく。これが実力の世界なんだなあと思った。悔しすぎて夕陽が夜の海に飛び込むシーンは普通に危ないけど、最高に青春だった。その後のスパ銭のシーンもすごく良かった。やっぱりライバルであり相棒なんだなあ。最後の原作者のコメントには胸が熱くなった。 -
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ネタバレ今をときめく乙女が働き過ぎで体調不良になり、一時休業になってしまう。休業することに強い拒否反応を示す乙女。そこには乙女の同期の声優の過去が関係していて、、、
今回は声優という職業の厳しさにフューチャーした回。どれだけ勢いのある声優でも体調を崩して長期間休業してしまうと復帰できるかわからないという世界。アニメ制作には色んな人が関わっているけど、声優の人たちに代わりの人はいない。またラジオやイベント以外で安定した仕事があるわけでもなく、今できる仕事も断るのも怖い。これが上位何%かの人気声優の話で、一方で仕事がほとんどない人たちもいるという、すごく歪な業界だなあと思った。その状態に陥ってしまった乙女を最後に救ったのは同期である秋空紅葉。紅葉、そしてやすみの心情描写がすごくリアルで夢破れた人だったり、色んなことを諦めた人たちがすごく共感できる内容なんじゃないかと思った。
中盤には不仲説払拭のための修学旅行(都内一泊二日)回もあり、めくる・花火コンビとの掛け合いが楽しい。めくる・花火の親友感はすごく良い。そして花火のビジュが好き。 -
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ネタバレ偶然にも同じクラスにいた、実はギャルな高校生アイドル声優と、実は根暗な高校生アイドル声優が二人でラジオ番組を始めることとなる。しかしファーストコンタクトから険悪な二人。ラジオ番組、アニメ共演、ライブ、不祥事の発生などのイベントを経て二人はどうなっていくのか。
読む前は全然想像してなかった熱い物語だった。所々ラジオパートが挟み込まれていて、掛け合いも多めで読みやすさもありながら、声優ユニットの人気格差や素のキャラとの違いといった結構シビアな話もある。そんななかでも、きっかけは何であれチャンスには違いないというやすみの姿勢であったり、できる限り嘘を減らしたいという夕陽の気持ちであったり、声優への取り組み方が良い。ライブのシーンも一番人気の乙女が不在のなか盛り上げたけど、届かなかったと描写されていて、業界の厳しさも表されている。最後の枕営業疑惑はやすみと夕陽の熱い想いが聞けて熱かった。素を晒した後のラジオのやり取りが面白くて、今後の二人の物語を見てみたいという気持ちになった。サクッと読めた気がするけど、内容はめっちゃ充実していた。 -
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ネタバレいやあなかなか凄いところを突いてきたなあ。
今回は引き抜き事務所移籍問題。
実際声優さんの事務所移籍って時々見るもんね。
主役をやりたいけどままならない由美子の現状を絡めてお話の展開としてドンピシャな感じ。
前回のエピソードと言い毎回いろんな引き出しがあるなあと感心してしまう。
加えて今回は超絶可愛い後輩新人登場でさらに危機感が!
短編集で語られたキャラも重要人物として登場してなんかまた一段と厚みが出た気がする。
ハイライトはやっぱり最後のライブ場面かな。
歌種やすみの他の声優とは違う強みになんだか胸が熱くなった。
あと途中までこの巻で移籍問題に決着つかないんじゃないの?と思っていたのだけど結果はまあそうなるよね。
相手の社長の言葉が今後に向けて不穏だけど。
次回はどんなエピソードが描かれるのかとても楽しみ。
そして由美子には主役に向けてもっと自信を持って頑張ってほしい。