あらすじ
「……博道くん。たすけて……」
理不尽な大人の脅迫により演劇が出来ないほど傷ついた晴香は、心の拠り所に俺を求める。
でも……俺はもう晴香を求めてはいなかった。俺の心にはもう時雨しか居ない。晴香の心が落ち着けば別れ話を切り出そう。迷いは無い。時雨の与えてくれた『猛毒』が俺の心の奥底まで染み込んでいたから。
だが俺は心するべきだった。
『猛毒』(あいじょう)とは身を滅ぼすが故に毒なのだと。
毒々しく色づいた徒花が、堕ちる。“不”純愛ラブコメ、最終章――
※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感情タグBEST3
良い意味でこのラノベやばい !
今まで読んできたラノベのなかでこの作品は一番ヤバかったです!!読んでいて色々な感情が湧き出て何がなんなのか頭が混乱しましたね!w
特に最後は凄かったです!ひろみちと晴香お互いやっと本音でさらけ出して、このまま皆それぞれの道へ歩んで行くのかと思ったらの急展開でとてもビックリしました!!まさかのあぁなってあぁなるとは思いも知りませんでした!!!(語彙力)
あと一番最後のひろみちの切実な願いにちょっと泣きそうになりました!!
最後になりますが作者さん今までお疲れ様でした!
僕はこの作品に出会えてとても最高です!
作者さん天才!!!
匿名
いい意味でやばい。
感情がぐちゃぐちゃにされましたw
終わった後も、「本当にこれは…?」と考察できる部分もあり、とても楽しませてもらいました。
匿名
僕は好きです
博道くんの考え方や気持ちがよくわかってしまって、ラノベの主人公がこんなに身近に感じたのは珍しくて楽しかったです。
とても良く作品でした。
非常に良かったです。どのような最後を迎えるのか気になっていましたが、読んだあとはこの三人のラストならこうなるとしか思えません。愛とは何なのか考えられる作品でした。
Posted by ブクログ
博道と晴香が、お互いの気持ちがすれ違っていることに気づいていて、それでも騙し続けて表面の付き合いをしていたことが何とも歪んだ関係なのか。
そしてラストでは、晴香の記憶が戻らないことにより、区切りをつけたはずの博道の決意が無駄になり、大人になっても時雨の前でだけ気持ちが楽になれる。解放されて心の底から幸せな日々には戻れないというのが残酷。でもこういう結末もいいと思う。
匿名
読んでみる価値はある
3人が執着と葛藤の末、何かを犠牲にそれぞれの「愛」の形に辿り着く。側からみれば歪で曖昧なものかもしれないが、紛れもなく一つの「愛」の形。
きっちり評価が割れるであろう結末だとは思いますが、作者が敢えてこの終わりを選んだのだとすると、私は表現者として素晴らしいと感じました。
是非とも読んで考えてほしい内容です。
一つの究極の純愛
前半読み終わったあたりで、余りの急展開にナイスボートな作品みたいになるのか?とゾクッとしてしまいましたが、あそこからのカウンターで大団円に落とし込んでからの、記憶喪失と共犯者エンド…最後ま読み終わって鳥肌が立ちましたね。この作品はすごいです。新しい失楽園だなと思いました。
Posted by ブクログ
《純愛》というモノは?
見る人の目からでなく、本人の目で見るからわかることです。
本作品を読んだ後
色々な自分が失った欠片が見つかって、てもこれからどうするかは多分晴香ちゃんと同じと思う。
本当に素晴らしい作品でした。落ち着いたらもう一度読みたいんで、もう一度苦しみたいです。
りく先生、こんな素晴らしい作品を産んでくれて誠にありがとうございます!次作を楽しみにしています。
匿名
とても面白かった。
主人公の葛藤に、春香の猜疑心や時雨の執着心などドロドロに絡み合って読んでるこちらも心臓が何回もキュッてなった。
ラストに関しては賛否両論あるかもしれないけど自分としては納得できるものだったので星5です
Posted by ブクログ
不倫現場の目撃、佐藤家父母の帰宅に、高尾の害意と最悪の事態をこれでもかと並べた状況。何が起きてもおかしくない事態で起こったのは想像の斜め上な現象……。3巻冒頭に続きまたしても本当の破滅から難を逃れた形
不純愛していた博道と時雨にとっては別問題の出現によって破滅の瞬間まで猶予が与えられた形。
でも高尾の問題は下手を打てば晴香を大きく傷つけかねない代物。そもそも博道の不倫という唯でさえ晴香を傷つける爆弾を抱えているわけだから、爆弾の導火線である晴香を下手に刺激しない方が良いというのは充分に納得できるロジック
けど、その場合、いつになったら晴香に伝えられるの?という別の大きな問題が生じてしまうわけで…
ここで博道も時雨も重視していなかった問題が佐藤家の両親が帰ってきて、博道と時雨が義兄妹になったと晴香に知られてしまった点かな
晴香があっけらかんと笑い飛ばしたから大問題にならないと受け取ってしまったポイント。けど、よくよく考えてみれば恋人の博道と妹の時雨が同じ家に居れば晴香はこれまで以上に佐藤家にやってくる
それは必然的に博道と時雨の関係がバレる危険性に直結していたわけだ
誕生日では偶然が重なって晴香が目撃するに至ったわけだけど、あの同居状態なら遅かれ早かれ晴香は知ってしまったような気がするよ
晴香が二人の不倫を知ってしまえば、これまでのような物語構成ではなくなる。晴香に隠れて交流を深める博道と時雨という構図に加えて、それを疑う晴香という構図が加わってくる。晴香もこの不倫劇の一員となる。博道・時雨とは別種の隠し事を始める
そうして晴香が打った最初の一手は本人にとってもおぞましいもの
博道は失わずに済む。けどもっと尊いものを失ってしまう。その喪失の痛みを向ける対象は当たり前のように博道ではなく博道を誑かした女に向かうと…
博道から指輪を贈られた事で幸福感を増す時雨
博道から得られるものを失い絶望感を増す晴香
対称的な双子、だけど根本の部分はそっくり。かつての時雨が晴香の幸福よりも博道に尽くす事を優先し掛けた時期があったように、晴香が博道を得るために時雨を犠牲にする事を厭わないのは何ら不思議な話ではない
ただ、これまで何度も晴香に傷つけられてきた博道が今更晴香の狂気を受け容れられる訳ないんだよね……
かつては晴香に付けられた傷を時雨の毒で癒やす事が出来た。でも今の晴香は博道にとって何もかも猛毒。彼女から癒やしを得るなんて出来やしない
遂に迎えた破滅……という段になって、それぞれが認識を改める展開が描かれるとは思わなんだ
虎子は博道に、時雨は晴香に。よく知る相手だから直言できる二人によって突きつけられる己の罪。身近な相手の言葉であり、突きつけられた罪の内容に思い当たる節があるから反論できない。反論できないなら悔い改めなければならない問題が自身にあるといえる
互いに隠し事をして、相手を裏切って、そうして破滅寸前まで進んだ博道と晴香がああして和解する展開が有り得るなんて物語を読み始めた当初は考えもしなかったよ……
雨降って地固まるではないけれど、沢山の苦しみを味わったから乗り越えられる問題も有るということか…
…と、感傷に浸っていた流れからのあの42話は何もかもが想定外過ぎた……
いや、本当は判っていたと言うべきなのだろうか…。晴香は最初から幻想の中の博道を見ていた。時雨は博道の一番を得られるなら他は欲しない
感動的な和解は確かにあった。けど不倫の果てに誰もが幸福になれるかもしれない未来なんて博道以外は誰も求めちゃいなかった。
相手を地獄に叩き落としたとしても、自分の欲した幸福を手にしたい。そういった意味ではこの二人は何処までも双子だったよ……
3巻の後書きにて「博道は間違い無く代償を支払う」と明記されていたから覚悟していたつもりだったけど、まさかこのレベルの絶望と空虚が描かれるとはなぁ……
双子が愛する人に差し出した猛毒。それに触ってしまった時点で博道の幸福なんて何処にもなく、双子はそんな博道から愛を接種し続ける
これはなんて自分勝手で、そして尊い純愛だろう
しょーもな!
つまり、主人公の男の子が誠実なフリをした優柔不断なヘタレだったって話だな!そもそも、男女の三角関係になる時点でダメダメだわな!
ほんと、しょーもなー!