あらすじ
恋愛観の違いから初めての恋人・晴香と衝突してしまった翌日。
彼女が結婚まで視野に入れて二人の将来を考えてくれていたことを知り、俺はあの夜義妹・時雨に頼ってしまったことを後悔した。
でも、時雨は俺の謝罪を受け入れるどころか、いままでのことを脅迫材料にしつつ、これからもアタックすることを宣言する始末で――
「後戻りなんてさせない。絶対に。忘れさせてやる」
彼女と妹による自宅訪問、買い物デート、そして夏祭り。
抑えきれない感情が溢れ出す“不”純愛ラブコメ第三巻!
※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感情タグBEST3
想像以上
レビューから何となく購入し、そのまま3巻を一気読みしました。こういったジャンル(不純愛?)はなかなか新鮮でした。それぞれの人物の人間性がとてもリアルに感じられて物語に没入してしまいました。次巻が最終巻ということで、まだ読み続けてたいという気持ちはあり少し残念ですが、結末がどうなるかとても期待している作品です。
もう当分純愛系は見れなさそうです…
ヤバい
前々から気になっていた作品で、満を持して1巻から3巻までまとめ買いしました
内容は期待以上で一日で三冊読み切ってしまいました
何処までも主人公とズレてしまっている彼女、それに傷付く主人公
そしてそれを慰め一途?に愛をくれる彼女の妹、
いい感じにドロドロしていて引き込まれました
姉から主人公を奪うと決意した妹が最強すぎる
こんなの落ちない男は居ないんじゃないかな(笑)
どう決着するのか次巻が楽しみ過ぎる
Posted by ブクログ
あ、前巻のあれはハッタリで終わったんだ、良かった……
けれど、時雨が姉との関係を破綻させかねない行動を起こそうとした一点はどうしようもなく変わらない。
この瞬間から時雨は博道と本気の恋を成就させようと決心したのだろうね
そういった意味ではこの巻では時雨の誘惑の背景にある感情が変化した為か、行動の傾向も幾らか変わって見えるね
2巻では博道を誘惑しつつも彼の誠実さを尊重していた。この3巻では彼の誠実さを尊重すると共に晴香の言動に傷つき続ける博道を癒そうと積極的なアクションを起こしているね
冒頭から時雨は現状を晴香にバラすと、バラされたくなければこのズブズブの関係を続けろと脅してくる。でもこれって別方面から見れば、博道に対し今の不倫状態は脅迫されているのだから仕方ないと理由づけさせるものになっているんだよね
晴香を傷つけたくないのだから仕方ない。脅されているのだから仕方ない。これは時雨との不倫に苦しむ博道に感情の逃げ道を与えるもの
こういった面が描かれているからこそ、アシダカグモが出た夜に逆脅迫出来る状況だったのに、それを引っ込めた博道の誠実さが光るね
晴香の不誠実と時雨の誘惑によって博道は時雨に溺れていく。一方で時雨は博道の誠実さに溺れていく
ただ、相手の誠実さに惹かれるという事はそれを利用し続ける罪悪感も湧いてくるというもの
時雨が博道にこの関係を続けても良いのかと最後の選択を委ねたのはそういう背景が有ったからだろうね。博道が自身の誠実さを重視し時雨より晴香を少しでも優先すれば終わってしまった不義理の関係
それが博道の意志で終わらなかった、という時点でもうこの二人の関係の答えは出てしまっていたんだろうなぁ…
博道や時雨の誠実さを意識した行動が強調される度、逆に目立ってくる晴香の不遠慮さが遂に頂点に達しましたよ……
別に自分の夢よりもデートを優先しなかったのは間違いだと指摘するつもりは毛頭無いけれど、酷い擦れ違いが有ってからそれ程経っていない時期に申し込まれたデートがどのような意味を持つのか、そもそも博道が現在どのような心理状態であるのかを全く想像していない時点で晴香はこの関係を続ける努力を欠片もしていないと言えるんだよね
無上の信頼を博道に寄せる晴香。でも、EX2や他のシーンでも描かれているようにそれは最早盲信に近い。博道を苦しめる拠り所のない信頼
どのような誠実さを見せても、時には誠実さをかなぐり捨てて我儘を言っても応えてくれない。博道を無視して遠くへ行こうとする晴香
だからこそ、博道の近くで彼を癒やし続けようとする時雨の行動が際立つし、それに博道が溺れるでも縋るでもなく大切なものだと理解してしまうのは当然の成り行きというもの
晴香が変わらなければいずれ訪れていたであろう時が遂に訪れてしまったね
一線を超え、いわば答えが出てしまった状態で2人が出逢ってしまった本当の彼女
2巻ラストで期待させられた展開が持ち越しの果てにやっと描かれたとも言える状況。けど、嫌な予感がするのは晴香が高尾と再会し傷ついているだろう点
時雨への誠実さによって好きを露わにしたばかりの博道にとって今の晴香を更に傷付ける選択が出来るのだろうか……