宮田裕章のレビュー一覧
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産業革命以降、石油や石炭を基幹資源として、貨幣、モノを中心とした資本主義をエンジンに物的な成熟を迎えた
その過程において人は産業や企業のいわば歯車、部品、一部の構成要素として活用され、全体主義の中から利己主義的な振る舞いなどの問題も存在した
21世紀に入り情報革命がおきたことで、情報の生成、蓄積、伝達、共有のレベルが爆発的に上がった
そうなったことで、従来のエネルギーや貨幣中心の価値から、情報価値が相対的に上がってきた
情報革命が起き、データを活用し高度な分析、アルゴリズム/ソリューション/オペレーションの開発ができるようになったことで、人類は個別最適化の手段を得られるようになった
最大多数の最大幸福から最大多様の最大幸福へ
ロックやルソーがかつて掲げた市民社会、真の意味での民主主義。データ知性により相互によりよい社会を共創していける時が、情報革命によってようやく機が熟した
企業主導のデータ覇権アメリカ型
個人の尊重重視の保守EU型
国家主導の一元管理中国型
日本は3つのいずれにも寄らない価値共創型を志向する
データは所有しない、takeしない
データは共有する、shareする -
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PHP新書「データ立国論」から逆上がりの河出新書「共鳴する未来」。初版が2020年9月なのでコロナ禍とシンクロしながらの出版がすごいと思います。次の新書の初版が2021年3月なので半年でのアップデート。ここぞとばかりに持論を展開するタイミングとスピードに著者が。「今」を勝負所と考えているような気合を感じます。民主主義を軸にしながら資本主義をアップグレードする、という使命感にかけてみたい気がしました。著者の今までのプロジェクトの延長線にあるhuman Co-beingという考え方がどこまで大きなうねりになるか、それは希望です。一方で今年一番のショックだった斎藤幸平『人新世の「資本論」』による資本主義否定論についての著者の意見を聞いてみたいです。
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今日5月13日の朝刊の一面には「デジタル庁、9月発足」の記事が出ています。そこでは行政の利便性というテーマばかりが語られています。マイナンバーカードの登録も個人情報に対する疑念から動かなかったものがこのコロナ禍でポイント付与がつくので登録が進むという便益性を押し出した導入が進められています。しかし、本書にはデータこそが社会変革の武器なんだ、変わらなくてはならないのは経済合理性を至上とする価値観からの脱却なのだ、という一見、DX=効率性というイメージと真逆のメッセージによって構成されています。「最大"多様”の最大幸福」を実現する手段こそがデータなのだ、そのためのデジタル化なのだ、という著者の想いには大きな共感を感じました。政府のデジタル政策についても本書のようなメッセージがセットでアピールされるといいのに…と思ってしまいました。斉藤幸平の『人新世の「資本論」』的に言えばデータこそが、コモンズなのだと感じました。ユニークな存在感でアンダーコロナのメディアの中で光が当たっている著者ですが、このまっすぐな主張はこれからの社会の背骨になるはずです。さかのぼって「共鳴する未来」も即読みします。
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ネタバレ宮田氏によるデータ革命に関する本
データ利活用による不安を踏まえた上で人と人、人と世界がデータを通じて共鳴する新しい文明の可能性を提示するもの
メモ
・データは所有財というより共有財としての側面が強い。
・自己決定重視と同意至上主義はイコールではない。分けて考えるべき。gdprでも同意はデータ処理の正当化要件の一つ。同意至上主義ではない。自己決定を尊重していくことは重要。
・裾野のあるコミュニティを担保するうえで、信頼や自由をどうデザインしていくか。
・基盤の貨幣からデータへの遷移
・独占がかつての売り手としての価格に関する独占でなく、買い手を独占しデータを独占するという新しい形に変わっている。
・最大多数、最大幸福の社会システムを個別最適解の提供、最大幸福のシステムに変えていくことができる。生きるの再発明
・データ駆動型社会は経済合理性のみならず、貨幣以外の概念に多元化していくことが重要。
・GDPは所有を誇るための指標。データは使っても無くならない。一方信頼をなくすと枯れ果てる。
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デジタル技術によって「最大多数の最大幸福」ではなく「最大多様の最大幸福」を目指すことが可能になってきている。相互の評価が参照可能な形で残るDiDiやUber Eatsのような仕組みにより誠実な行動が促進される社会になってきている。
そうしたテクノロジーに社会の方が追い付いていないこととして、GDPを唯一の指標とする社会評価や、政策の組み合わせを主張する人間としての政治家が多様な民意を代弁する間接民主制が挙げられる。より多様な指標をリアルタイムで評価し、政策単位で人々のニーズを吸い上げる直接民主制を実現できるはずである。
全員が納得する課題が解決され人々の不満が解消された今、社会のニーズは多様になり、その平均をとるしかない社会システムでは誰も満足させられなくなっている。国家の枠組みにとらわれず、複数の社会システムを存在させて、人々はそれらの中から自分で選択するような仕組みを著者らは主張する(いきなり実装するのは暴論以外の何物でもないと思うが。)。その社会では、人は移動と再チャレンジのチャンスを持ち、ベーシック・インカムによって企業ではなく個人が直接保護される制度が前提として必要になる。
そうして、多様な幸福を人が自由に選択し追求できる社会の到来こそがDXの目指すものであるとの提言と受け取った。
面白い視点があったが、対談もので論点が深掘りされないまま発散していく内容であったため、星3つ。 -
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デジタル化には米国型、中国型そしてEU型の三つがあると説明します。そして、EUのGDPR(一般データ保護規制)を絶賛し、これを前提に企業は善行を積むようになり新しい民主主義が生まれるとして、デジタル化された明るい未来を描きます。ところが日本のデジタル化についてはEUのGDPRにも課題が多々あるので米国や中国の良いところを取り入れるべきとの提言もあります。GDPRの具体的な問題点に踏み込まず持論のあるべきデジタル化を語られても、それはそれで良さそうではありますが、なかなかついていくのが難しい印象でした。また、ガバメントクラウドなど政府のデジタル化の安全保障への言及がないところも気になるところです。それにしてもLINEx厚生労働省「新型コロナ対策のための全国調査」って、LINEなんか使って大丈夫なのだろうか?
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最近多方面でご活躍の3人による対談集。
テーマは、タイトルから推察するに「DX」かと思って読んでいましたが、
若干ズレているような気がしてなりません。。
どちらかというと将来の未来構想について、3人(ときどき一人増えて4人)で議論しているのが、
本になったという感じ。
よくよくタイトルを見ると、DXではなく、
DX「進化論」とある。。
つまり、DXのその先の姿という意味合いなのか…!?
まぁ分かりにくい…。
自分は山口さんの論調は比較的好み(賛成)なのですが、
山口さんの考えが簡単に復習できるという意味ではよいものの、
クオリティとしては、やっぱり山口さんの本には敵わないかなぁ…という印象。
3人の中の誰かのファンであれば、読んでみたらいいんじゃないでしょうか。