魚豊のレビュー一覧
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最後まで漫画という媒体での表現や主張の力を見せつけた作品だった。数十年にわたる弾圧の連鎖も断ち切られて、知の前に善悪の区別なくみんなが時代の中の1ピースとして収まっていく様に圧倒される。心なしか絵が粗くなった気がするが、最後に地動説が歴史の表舞台に出るところまでを描き切ってきれいにおわったように思う...続きを読む
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1巻は最高に面白い。順調に進める人生を捨てて、自分の信じる真実を選ぶ主人公が素敵。自分が同じ立場ならあっさり寝返るなあ。まして、最後に宗教で禁じられてるあれをえらぶなんて、主人公にかなり思い入れができてしまい、2と3巻が個人的にものたりなくなってしまった。4巻以降読んでないけど、どうなったんだろうか...続きを読むPosted by ブクログ
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「言葉」は「奇跡」。
文字を読むとき、言葉を深く脳に刻んでいきたいと思えるセリフ。
そして、「真理」に到達することも、また奇跡のひとつであろう。Posted by ブクログ -
真理を追い求め信念を貫き通そうとすることで、周りから異端扱いされ命を取られるって、恐ろしいな。
人間はそんなに進化してないような気もするけど、そういった面では随分とマシにはなっているんだろう。
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命を捨ててでも守りたい信念を貫く人たちの話。現代の当たり前も、昔は当たり前じゃなかったんだなー。そしてそれを最初に見つけた人は異端として扱われてたんだなー。自分の中の常識とか当たり前とか普通も疑問に思えるように。Posted by ブクログ
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本来ならば、こんな長期連載になる様な話ではない。
あらすじ解説は数行で済む。
15世紀中世、天動説が唯一の真理とされ、地動説を称える者は火あぶり含む凡ゆる迫害を受けていた時代において、それでも「地球は動いている」ということを証明しようとした者たちの列伝である。
第1集に於いて、既に「自分の生命より...続きを読むPosted by ブクログ -
やっと第二章も面白くなってきました。やはり今までの考えと違うことを研究していくと命がけでやらないといけないんでしょうね。またヒリヒリするような緊迫感がとても良いです。
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いやぁ〜今回も読んでいて胸が熱くなりました。本当にすごい漫画だなぁと思います。
「この“今”はその大いなる流れの中にある」
この世の中に「偶然」はないのでしょうね、きっとすべては「必然」なのでしょう。
実は「彼」こそが、この漫画の主人公だったんじゃないかと思えてきました。彼は娘と「再会」できる...続きを読むPosted by ブクログ -
20冊目『チ。 ー地球の運動についてー 7』
(魚豊 著、2022年4月、小学館)
作者の熱量が今巻も凄い。
成長したヨレンタとドゥラカの出会いが、歴史の歯車を全力で回転させる。
脈々と連なる「地動説」の感動は、物語をどこへ運んでゆくのか?ドラマも遂に佳境に入った。
凄い才能を持った書き手が出てきた...続きを読むPosted by ブクログ