森瑤子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『ヒゲのウヰスキー誕生す』を読んで、リタから見た竹鶴夫妻の歩みを知りたいなあと思ったので、ずっと読んでみたかったこの本を購入。
分厚いけど、夢中になって一晩で読み終えた。
リタの最初の婚約者のこと、竹鶴との出会い、妹エラとの確執、日本での戸惑いなど、リタ側から見た生活ぶりがたっぷり描かれていた。特に幼少期~大学まで、どんだけひ弱な女の子だったかというのもよくわかった。それなのに日本に行くと決心して、日本人になりきって、よくそこまで頑張れたもんだなと感心。それだけ竹鶴のことを信頼してついていったんだろう。リタのお母さんが夫をうまくたてる人だから、そういう育ちも影響していると思う。
ただ、サラを -
Posted by ブクログ
竹鶴リタの物語、読み終わりました。森瑤子ワールドの中のリタはなんだか悲しいなあ。一生懸命生きて、愛する夫はきっと労わってくれた、でもそれ以上に日本に同化しようとすごく努力した、だけど完全にはなれなかった、それを「望郷」という題名で表したのではないか。
「望郷」ではリタの戦死した婚約者への感情の動きから描くことで、よりリタという人間の根っこのところへの理解が深まる。。子供を流産してしまい、自分の血の入った分身との生活が叶わなくなって、「初めてニッポン人にならなければならないと悟った」と描いている。そしてリマという養女との行き違いの生活を森瑤子は想像たくましく描く。ここのところがこの物語を読んで